このレビューはネタバレを含みます
妻子ある主人公は起業を夢見て幼馴染の男と外国語を学ぶ日々を送っている。ある日主人公が体調不良で早退した際、妻の浮気現場を目撃する。その後妻から一方的に離婚を言い渡され、娘の養育費を受け渡すだけの関係となるのだが......という話。
不幸オブ不幸なお話。
最初は浮気をしておいて主人公から愛を感じられないと主張する妻の身勝手さに共感できなかったのだが、後に主人公自身も浮気(に近い行動)をしており、また幼馴染三人の複雑な関係性が浮き彫りになるにつれて徐々に物語に惹きこまれていった。まさにボタンの掛け違いによって家族が崩壊する様を切実に描いていた。
感情表現の苦手な男二人を演じた仲野大賀と若葉竜也の熱演も見事だが、妻役の大島優子の存在感がすごい。中盤はほとんど主役といって良い出番の多さだった。
クライマックスの男二人の感情のぶつけ合いシーンは圧巻で鳥肌が立つ。余韻の残るラストだった。
大島優子の浮気相手は再婚してなかったから、借金支払いの義務ないのかなあと思ってしまった。ヤクザに脅されてても弁護士立てればなんとかなるのかもしれない(すごい野暮な発言だな......)
