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チィファの手紙のminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

チィファの手紙(2018年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

姉を亡くしたヒロインは姉の死を伝えるため姉の同窓会に参加するが周囲からは姉と勘違いされる。そんな中かつての姉の恋人で自身の初恋相手でもある先輩と再会する。自分が姉ではないことを言えないまま、ひょんなことから彼との文通が始まるのだが......という話。
岩井俊二監督作品。「ラストレター」の中国版リメイクかと思っていたら、撮影は本作のほうが先らしい。

細部は異なるもののストーリーは「ラストレター」とほぼ同じ。日本版への思い入れはどうしても強くなってしまうが、もし中国版を先に見たなら僕の評価は逆転してたかも思うくらいのクオリティの高い作品。同じ岩井監督なので当然なのだが、特徴のある美しい映像と叙情的な雰囲気にひきこまれた。

全体的に観ていてすーっと時間が過ぎていく印象で、大人主人公たちの過去への執着が日本版に比べるとあまり目立たないためかもしれない。役者陣の演技は遜色ないハイレベル。ただ、日本版は同じヒロインの役演じた松たか子と森七菜シンクロ度が凄まじかったが本作はそこまで高くはなかったかなあと。相手役の俳優さんは日本版の福山雅治と感じが似ている。
4人の登場人物がそれぞれ異なる紙媒体の同じ文章の卒業生代表答辞を読むラストは鳥肌ものだった。
ほぼ唯一のマイナスポイントとしては唐突な亡き姉の長男のエピソードの挿入。話の流れが止まってしまっていた。

日本版との相違点として、男主人公の特技がサッカーになってる点が解せない(^^)
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