日本の作家・佐々木譲の原作を韓国が映像化。
彼の小説は3作品ほど読んだが、どれも重厚で警察内部のことなどかなり読み応えがあった。全般的に固い描写が多いが、それがまた物語の緊迫感を生んでいた。『笑う警官』はかなり面白かった。
そんな作品の中で未読である『警官の血』。
親子三代に渡る警察官の一大叙事詩の3作目を映像化。
これは警察モノのサスペンスとしてはかなり上出来。チョ・ジヌンやチェ・ウシクなど配役も絶妙。
悪を捕まえるためなら違法行為も厭わないパク。その彼を内密に調査するため送り込まれる若き警察官チェ・ミンジェ。
何が正義で何が悪か。悩み葛藤するチェとグレーゾーンの中で違法行為を繰り返しながら犯人を追い詰めるパクの関係がとにかくよく描かれていて、最後まで読めない2人の関係性と、物語の展開に没入感がスゴかった。
ラストまで目が離せいない2人の関係が心地良くもあり、歯痒くもあり。
この2人にスポットを当て、集中させたことでまとまりのある重厚な人間関係ドラマに仕立て上げていると思う。
原作のチカラもあるか。
警察モノが好きな人には是非一度観てもらいたい。
この三部作をよ読みたくなった。