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樹海村のminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

樹海村(2021年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

結婚を機に新居に引っ越す幼馴染夫婦の手伝いに行ったヒロイン姉妹らは、家の地下から怪しい箱を発見する。それは触れた者たちに災厄をもたらす呪いの箱で、呪いは姉妹とその母の過去に深く関わっていて......という話。「呪怨」などで知られる清水崇監督作品。

僕の大好きな都市伝説「コトリバコ」を題材にしているので期待して鑑賞。最近の清水監督作の中ではまあまあの出来で、少なくとも前作の「犬鳴村」よりは断然楽しめた。
ただ、断片的な恐怖演出は良い部分もあったが、映画全体のまとまりが全然無い作品だと感じた。そもそもこの映画、話の中心がほぼコトリバコの呪いだし、樹海の要素ほぼいらないのでは?と思った。肝心のコトリバコも造形や呪いの正体がかなり改悪されているし。コトリバコはもっと観念的な恐怖がキモなんだけどね。起源とか女性限定の呪いである点などがほぼ無視されてるのは悲しかった。
意図的にやってるのだろうが、この映画登場人物の人間関係がむちゃくちゃ分かりにくい。幼馴染5人の誰と誰が付き合っているか?とかヒロイン姉妹の母親の存在とか後から分かるとはいえ開示の仕方が下手くそ。原日出子演じる人物てっきり母親かと思っていたらおばあちゃんなのね。あと、時系列もよく分からない部分が多い。ヒロイン妹がネット民たちと樹海に行ったのはいつなのだろうか?
まあ、ヒロイン妹が謎解きしていくのかと思っていたら途中から姉メインに変わる点は読めなかったし、國村隼のキャラクターはミスリードを促すキャラとして存在感を見せていたし、お話としては意外性があってまあまあの満足度だった。指切るシーンはかなりグロいけど。

統合失調症の妹を入院させてる病院の設備と監視がかなり甘い気が......
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