甲状腺ガンを患う女子大生と骨肉腫で片脚を失った青年。互いに惹かれ合う2人の、残された僅かな時間を瑞々しく描いたラブロマンス。 2020年、34歳で自ら命を絶ったスシャント・シン・ラージプートの遺作。コロナの影響で公開が延期され続け、その最中に悲報が飛び込んできたため、完全にスシャントの最後の作品であることを意識して作られている。 冒頭、彼のギターを弾く姿に 「惨めな自分と素晴らしい自分 どちらになるかは恐らく信仰心次第だ」 という彼の言葉が添えられ、そしてエンドロールでは彼の撮影中のスナップショットがメモリアルとして流される。 「ディル・ベチャーラ」を訳すと“やるせない心”。 スシャント演じるマニーとその彼と恋に落ちるキジーが、出会い、病と闘いながらも前向きに、限られた“生”を共に全うしようとする姿が美しくも切ない。そしてそれがどうしてもスシャント自身と重なってしまう。こんな作品がスシャントの遺作だなんて本当にやるせない。 “Sushant, You Will Always Be Missed!” このメッセージに涙が止まらなかった。