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1秒先の彼女のDickのネタバレレビュー・内容・結末

1秒先の彼女(2020年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

1.はじめに:チェン・ユーシュン監督との相性

❶チェン・ユーシュンの長編監督作品は、本作を含め、計4本が日本公開されているが、その全作をリアルタイムで観ている。

①『1秒先の彼女(2020)』 2021/06~07公開。マイ評点50点(3A★★☆)
②『祝宴!シェフ(2013)』 2014/11公開・鑑賞。マイ評点85点(3A○★★★★)
③『ラブ ゴーゴー(1997)』 1998/12公開・鑑賞。マイ評点80点(3A★★★★)。リバイバル2021/06~07。
④『熱帯魚(1995)』 1997/04公開・鑑賞。マイ評点85点(3A〇★★★★)。リバイバル2021/06~07。
★公式サイトによると、もう1本、台湾中国合作の『健忘村(2017)』があるが、日本未公開。

❷上記のマイ評点の通り、これまでは相性が良かったが、本作は、乗れなかった。理由は下記の通り。

2.ワンポイント・レビュー:◆◆◆ネタバレ注意

●作品概要(出典:映画.com)
「熱帯魚」「ラブゴーゴー」で“台湾ニューシネマの異端児”として注目を集めたチェン・ユーシュンが監督・脚本を手がけ、2020年・第57回金馬奨で作品賞を含む5部門に輝いたファンタジックなラブストーリー。郵便局で働くシャオチーは、仕事も恋も冴えない日々を送っていた。そんなある日、彼女は街で出会ったハンサムなダンス講師ウェンソンと、“七夕バレンタイン”にデートの約束をする。しかし彼女がふと目を覚ますと、既にバレンタインの翌日になっていた。シャオチーは失くした大切な1日の記憶を取り戻すべく奔走するが……。

❶相性:下。
★時が止まる設定に納得出来ない。

➋時代は現代、舞台は台北と、嘉義県・東石郷(ドンシー/とうせき-きょう)(注1)。

(注1)
嘉義県・東石郷は、台北の南西270Kmに位置する漁港の町。『熱帯魚』の舞台となったことで知られる。

❸ワンポイント・レビュー
①『祝宴!シェフ(2013)』以来、7年ぶりの公開となった本作に、大いに期待していたが・・・・結果は大外れの残念賞。
②人よりワンテンポ早い女性シャオチーと、ワンテンポ遅い男性グアタイとの、消えたバレンタインを巡る物語。
③「スマートでないけれど善人で親しみが持てる」という、ユーシュン作品に共通するキャラが、本作の主人公以下のメインキャラにも当てはまり、微笑まく、笑いを誘う。

③致命的な難点:
ⓐ「ワンテンポ遅いグアタイに時間の利息が出来て、世界が1日だけ静止し、グアタイが自由に動けるようになる」。
ⓑこのファンタジックな設定に、ロジック優先の小生としては、どうしても納得出来なかった。
ⓒクリストファー・ノーランなら、ロジカルに納得できる理由をつけてくれたと思う(笑)。
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