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リトル・シングスのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

リトル・シングス(2021年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ベテラン保安官の主人公はかつて刑事として務めたロサンゼルスを訪れるが、そこで発生している連続殺人の捜査に関わることになる。捜査の指揮をとる若きエリート刑事と組んで容疑者を特定するが、その過程で主人公は自身の暗い過去と向き合うこととなり......という話。
デンゼル・ワシントンとラミ・マレック主演のサスペンス。悪役がジャレッド・レトという豪華キャスト。

誰が犯人なのか?という以外の楽しみ方を提示してくれる重厚な人間ドラマ。
経験からくる洞察力で捜査に協力するベテラン刑事が所々で見せる精神面での不安定さが謎を深めていく。若手刑事がベテラン刑事と容疑者の闇の部分に影響されてやがて破滅へと進んでいく様子が興味深かった。主演の両雄の細やかな表情の演技が上手かった。猟奇性はあるものの特筆すべき事件ではないのだが、とにかく役者陣の演技合戦だけで最後まで緊張感が持続するところが素晴らしかった。ベテラン刑事とかつての同僚たちとの会話や関係性から不穏な過去を想起させる演出も良かった。ラストのベテラン刑事の気遣いが若手刑事を救ったような気もするが、もし真犯人が別にいて事件が続いたら病みそう(>_<)
ラミ・マレックは地味な個性派俳優な印象だったがボヘミアン・ラプソディを経たせいなのかイケメン役も違和感なく演じていて、オーラも出てきたような気がした。

やはり天使はいないのね......
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