弱小プロと契約して、ヌードモデルの道を歩み始めた女性（菊池エリ）が、性産業の末端として働く実直なマネージャー（池島ゆたか）に絆されていく。ヌードモデル（AV女優）を天職とする女性の悲喜を描いている、新東宝配給のピンク映画。

カメラの前で本番行為をしてくれる「AV女優」という職業が、広く認知されてきた時分の作品。ただし、本作の段階ではAV女優という言葉が用いられておらず、「本番のできるヌードモデル」という立ち位置になっている。

ポルノの撮影現場を第三者視点で映像に収めているため、ポルノ製作をビジネスでやっている人たちの人間観察が捗る。しかし、レストランやバーなどの、すぐ傍に他者がいる状態で、ポルノの打ち合わせをするのは、さすがに違和感がある。

主演女優・菊池エリの魅力は言わずもがな。適度にポッチャリとしたワガママボディと雪を欺く美肌に目を奪われる。性産業の末端に位置する人間の悲哀も、しっかり伝わってくるため、純粋な人情ドラマを楽しむことができる。

菊池エリはタイトル通りの巨乳だが、それよりも表情と声が切なエロすぎて最強。決して一線を超えられないラストの切り返しがエグい。エンディングの余韻で良い映画観たな〜って気になれる。

精液に愛情詰め込んだ切ないラスト。ポルノ映画の光と闇を包み込む菊池エリの身体と顔。菩薩様や。水飴のような歌声とともに流れる手作り感あふれるキャスト紹介が100点。