最近TLでよく見かける映画。鑑賞しました。『テルマ』以来数年ぶりのサイキック・スリラー......最高でした。以下レビュー。
退屈な夏休み。無垢な子供たちの遊びが
狂気に変わる＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。
✔北欧映画の特色と魅力が詰まった映画
静謐で暗く淡い色合いの画面構成と見事にマッチした不穏な空気感。展開のひとつひとつが予想しづらいし、不安になるし、ずっと冷や汗かいてるし。時折挟まれるノルウェーの美しい風景との塩梅が余計に不安を増幅させます。また、言葉で多くを語らないことで鑑賞者に様々な考えを委ねる手法も魅力のひとつ。これこそ北欧ホラー。たまりませんね......😎
✔"子供" らしい
この映画を観てて凄いなと思ったのは、常に子供の視点で本編が進んでいること。カメラは終始子供たちの様々な表情や行動を捉え、そこから伺える心理的描写も非常に鮮明でリアリティがありました。嫌なことは嫌だと言う、好奇心が旺盛、熱しやすく冷めやすい、色々な物が顔に見える、本音を言い出せない、想像力が豊か......何か自分の小さい頃を思い出して顔が😬になったな。
✔エスキル・フォクト
空虚な場所をひたすら映す、人物を中心に配置しない、逆さまの画面構成など、独特なショットが多かった。エスキル・フォクトの世界観は本当に凄い。『わたしは最悪。』も観ないとな。ちょっとネタバレしちゃうけど、ラストシーンの胸熱さは半端じゃない。衝撃と感動で押し潰された。
北欧ホラーの新天地、鬼才エスキル・フォクトの個性溢れる世界観を存分に堪能することが出来ました。久々にこんな面白い映画観たかも。これぞまさに、"ヒーロー映画に落胆してきた大人への映画" です。無垢な感性の暴走を静謐かつ淡白に描いた、北欧サイキック・スリラーの革新的傑作。まじ、むちゃくちゃに面白かった。
