このレビューはネタバレを含みます
北欧の英雄伝説を題材にした本作、重厚な演出とハードな内容に圧倒されました。
特に『ミッドサマー』にも通じる北欧土着のおどろおどろしい雰囲気はストーリーとマッチしてなかなか良かったです。
その一方で、さまざまな物語で見てきた展開や場面が多く見られたことで、ジョーゼフ・キャンベル的な『物語の源流』に触れられる興味深い作品でもあった気がします。
『ハムレット』との関係は感想で挙げている人が多いですが、個人的に一番印象的だったのはラスト近くの展開。
まさかの『スターウォーズ』でした。
主人公の「子どもは二人」ってセリフの後で双子の男の子と女の子のヴィジュアルが見えたくだりで、
「もしかしてこれって……」と何となく察してましたが、
直後のクライマックスの火山地帯、『ヘルの門』での決闘で確信に変わりました。
『エピソード3』のラスト、アナキンとオビワンの決戦はこの伝説が元ネタか!とテンションは最高潮に。
そう考えると本作のストーリー全体が『エピソード1〜3』の原点のようにも思えてしまった。
とはいえ、本作が元の伝説からどれだけ脚色してるかわからないし、
そもそも北欧にそんな伝説があるかもわからないので、今思えば少し早計だったかも。
そんな物語外のところで一番テンション上がるような一作でした。