ゆずた裕里さんの映画レビュー・感想・評価

ゆずた裕里

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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

5.0

個人的に最も尊敬している作曲家、エンニオ・モリコーネ氏のドキュメンタリー。
以前に2回鑑賞しているが、より音響設備のいい劇場で上映していたので再見。

担当した映画の紹介とともに流される名曲の数々に、
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無法松の一生(1943年製作の映画)

4.5

父を失った少年の成長物語と、彼を温かく見守る人力車引きの主人公松五郎の物語。

松五郎のキャラクターはコミカルで温かく、最初の20分間は作品全体もかなりコメディタッチ。
当初は暴れん坊の一面も見せてい
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.8

スピルバーグ監督自身の少年時代のエピソードを繋いだとりとめのない自伝的映画……に見せかけた、まさかの青少年向けのスピルバーグ直伝『映画制作虎の巻』。


ストーリーとしては映画『地上最大のショウ』に魅
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ザ・ファン(1996年製作の映画)

2.6

野球選手のファンが鬱屈した日々を発散するためファン活動にのめりこみ、大事件を引き起こすスリラー映画。

なかなか興味深い内容で、吹き替え版ではありながら名優たちの演技もあって一気に観れてしまった。
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バンバン!(2014年製作の映画)

3.0

トム君主演のアクションラブコメ『ナイト&デイ』のリメイク。

主演俳優女優のイケメン度&キュートさはこちらの方が上。それにしてもなんだあの細マッチョの究極体は……。
主人公のお兄さんは自身の魅力を出し
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

1.2

見ていて相当しんどかった一作。

冒頭、西田敏行の総理大臣が「この服やめません?」って言ったあたりで、これはコメディなんだと頭を切り替えたけど、それでもしんどかった。

そんな感じで、大怪獣の死骸の処
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眠狂四郎 円月斬り(1964年製作の映画)

3.5

第三作目の敵は将軍の座を狙うが癇癪持ちゆえにそれが叶わぬ武家親子と、彼の一族と結託して今でいう上級国民に登りつめようとする商人一家。
これに橋の下の貧民街の人々の対立が描かれる。

狂四郎の魅力は悪い
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眠狂四郎 女妖剣(1964年製作の映画)

4.0

出生の秘密を知る女性に会いに、浜松へと向かう眠狂四郎。
そんな狂四郎の行手に、抜け荷で利益を貪る廻船問屋とコンプレックスから女性を殺める狂気の姫君の魔の手が襲いかかる!


これ一本に眠狂四郎のすべて
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カウボーイ&エイリアン(2011年製作の映画)

1.0

007が大好きで、インディジョーンズが大好きで、マカロニウエスタンが大好きな自分にとっては特大級の地雷だった。


一切の誇張なく人生ワースト映画だと言い切れる。


この映画には西部に生きる男のカッ
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眠狂四郎 勝負(1964年製作の映画)

3.8

シリーズ第二作目は老剣士とのロードムービー。
前作よりも狂四郎のダークな一面を描くためか、監督には雷蔵氏とともにニヒル剣士の原点『大菩薩峠』をはじめ数々の傑作を手がけた三隅研次を抜擢。

ただ同監督の
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バビロン(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

チャゼル監督が描く娯楽映画讃歌。

前半はハリウッド全盛期のショービジネス界を舞台に、エンタメ的見せ場を軽快な音楽とともにたっぷりと見せてくれる。
糞も吐瀉物もエログロも暴言も暴力も、何もかもあえて本
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眠狂四郎 殺法帖(1963年製作の映画)

2.5

シリーズ第一作。
主演の市川雷蔵をはじめ、脇も中村玉緒に若山富三郎となかなかの布陣。
とはいえ観た時の印象はかなり平凡。

実際シリーズ初見時に最初に本作を見た時、なんか微妙だと感じて2作目以降の鑑賞
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仕掛人・藤枝梅安(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

原作は一巻のみ既読。
令和の世に作られた『仕掛人・藤枝梅安』だが、なかなかに見応えのある一作だった。

原作は必殺シリーズでも使われた『おんなごろし』をベースに『梅安晦日蕎麦』のエピソードを織り交ぜた
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レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)

3.5

だいたいちょっとダレてきそうなタイミングでアクションシーンやケレン味のある場面が入ってくるので、観ていて飽きさせない。
それでも中盤なんでもない場面で突然斬り合いが始まったのには驚いた。だけどそれが物
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

北欧の英雄伝説を題材にした本作、重厚な演出とハードな内容に圧倒されました。
特に『ミッドサマー』にも通じる北欧土着のおどろおどろしい雰囲気はストーリーとマッチしてなかなか良かったです。



その一方
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

土俗的で閉鎖的な島で繰り広げられる、静かで激しいエゴイズムのぶつけ合い。
視野の狭すぎるふたりの男の、なぜそこまでこだわるのかわからない意地の張り合いの先に待ち受けるものは何か。
ほのかな狂気を含んだ
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