「自分を信じることは大事だ。しかし間違うこともある。間違えることは大切なことであり、人生は思ったよりもいつも刺激的だから。」
ほぼゆっくり動くカメラと俳優への親近感を寄せるかのような手振れのカメラワー>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
綿子-扉の開閉が示す通り、世間体とは別の拓かれた場所での欲望の成就を求める
文則-綿子を呼び出すも必ず自分から席を外す。やわらかい口調だがオラオラ系。
木村-綿子とはある種鏡合わせ。純粋さの象徴でもあ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
漫画「Sand Land」はデジタルにタッチが移行しつつ、週刊連載だった「Dragon Ball」の余熱も残っていて本人も認めるほど脂が乗り切った時期でもあった。その意味で今回の映画版のタッチとの相>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
名前を覚えるゲームの顔のアップや代役、役柄と俳優といったアイデンティティの揺らぎ。舞台裏と舞台、星の輝きとそれを見ること、1950年代と2023年による時間差、科学技術の発展・発見とそれに纏わる混乱。>>続きを読む
松尾芭蕉の連句に倣ってアニメーション作家達が1分前後のアニメーションを繋いでいく作品ながら、凄く面白かった。アナログ/デジタル、2D/3D、国内/国外を越えた30分強の作品。高畑勲とユーリー・ノルシュ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
母と同じようにベッドや敷物の皺を伸ばす仕草をもつ女性、つまり自身のルーツへの回帰を無意識に抱えるラマが、裁判で被告ロランス・コリーと出会い繋がっていく。闇夜に染まりきった冒頭から裁判所の壁の色と同じ茶>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
グレタ・ガーウィグってやっぱりアクション撮れなかったなぁというショックがデカすぎる。ダンスシーン、カーアクション、追走劇と場面はあるにも関わらず、カットを割りまくりで状況説明的なショットを挟むだけ。>>続きを読む
タイムループものではあるものの、反復というよりは合わせ鏡のようなイメージと繋がらないはずの画を繋いでいく。終わらない日常を外部から捉えるという意味では第0話で、映像作家論的に捉えるなら、『君たちはどう>>続きを読む
弱肉強食と人間の欲望を正しく使うことについてのプロットのなか、落ちては浮かび上がり、光に染め上げる。左右の横移動。アニメーションとして優秀。雪印乳業の企画
このレビューはネタバレを含みます
完全に動きをシンクロさせるナースと黄色いレインコートを着た親戚達。行ったり来たりを繰り返す亡くなった父親、大滝秀治演じるおじさん、丸太にのる妻と夫と愛人のアレコレ(『北北西~』を思い出す)。死者の視点>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
@IMAX
テーマは技術革新(特にAI)によってもたらされた手間。イーサン・ハントとその仲間の行動は機械に翻弄されまくる人間を象徴。ひたすら迂回するようにイーサンのポケットに鍵は収まり、一度死んだか>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
男は女を見つめ、女は止むことのない砂嵐を見つめる。その嵐が荒れ狂う馬を経由し、男の死体を隠し、いままで見つめていた窓から初めて女が見つめ返された時、彼女は土地の人となる。電車で閉めた窓を最後は開く。足>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ヤバい。面白かった。
画面向かって左が進む、右が戻る。(ちょっと漫画っぽい)
上は運命、下はその過去。塔の中は大伯父(ジブリor宮崎駿メタファー?)の世界故にご都合主義。話は飛躍しとりとめもない。と>>続きを読む
+アリス・ディオップ監督アフタートーク。
ドキュメンタリーでありながら、語り出す人物が複数登場するので、分かりにくいかも知れない。何度も映る電車の行き交いが象徴するように、B線沿いにいる人々達、しか>>続きを読む
前に行っては後ろへ、右に行っては左へ。クラシックからアメリカ産のPOP Music、そして何より「顔」にフォーカスするカメラ。
『人の命は、2万分の1でも8万分の1でもない。そうじゃなくて、そこには>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
結構楽しめたなぁ。1944年の場面では意図的に2000年代の照明、CG、そしてなによりジョン・ウィリアムズの音楽を使い(ちょっと『ロード・オブ・ザ・リング』『ハリーポッター』シリーズを連想)前作を踏襲>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
セリーヌ・シアマ監督の長編デビュー作。今作以降の彼女の方向性を裏付ける大半が出揃ってる。二人の女性の動作の反復、二人の女性の水中/陸の反転、シンセポップによるロマンティシズム、髪型・照明の変遷。00年>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
WBC世界一という記録についてのドキュメンタリー。代表の面々に親密な位置でキャンプやベンチを切り取るワンカメラ+公式の映像で構成。見所は当然前者。ブルペンからグラウンドに選手が出ていく瞬間の長回し(『>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
高所は天国、低所は地獄。撒水車のような偶発性に運命を託しながら、父親代わりにもなれず継承されることのない賭博師ボブ。決起する瞬間の上(天国)を見つめる様と交錯しない視線のカットで結末はなんとなくわかる>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
1970年代のニューヨークの街に、子供の背丈の様な高さで置かれたカメラが映し出すシンメトリーの構図の道。母が書いた故郷からの手紙を読み上げるナレーション。平面性と奥行きを保ちながら、徐々に人は増え構図>>続きを読む
13分の短編ながら、子供さながらに家事や些事全てをやりすぎてしまう女性を活写する。狭い室内にいながら表情・動作を押さえていくカメラと長回し、ジャンプカットを含む編集。鏡に映る女性が左に移動し、カットが>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
@IMAXレーザー
スゲー良かったし、前作より楽しめたんだけど、何故かタッチが入り乱れない普通の物語のシーン(特に親子の会話劇)の方が印象的に映った。
それぞれのスパイダーマン(特にマイルスとグウ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
EUフィルムデーズ 2023
ポルトガル・アレンテージョ地方にある大きな2つの窯、その一つの扉から濛々と煙が流れ、そこで作業する一人の男が共に映し出される。以降フィックスのカメラのみながら構図は全て>>続きを読む
めちゃくちゃ笑えるコメディドラマ。2010年代の照明、音楽。赤と青の配置。程よくCG、ポストプロダクションを施した画面設計とシークエンス。少し『グッドフェローズ』を思わせたり。
長回しによる移動の撮>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
誰もが断片的に、自身の文脈に沿った形でしか物事を受け取ることが出来ないというSNS以降より顕著になった問題を浮き彫りにした作品。明らかなステレオタイプであり有害な男性性を星川清高(中村獅童)だけでなく>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
レコード店での左右横移動のカメラワーク、舗道を左右交互に写すシークエンス、男と語り合う際の左右のカメラ移動と行ったり来たりを繰り返す。なぜ右足と左足を交互に出しているのかを考えたら死んでしまうから。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
視線の先にあるものに導かれる娘とそれを経験し幻滅を感じている父親。娘は徐々に大人になっていくのに、父親は幼児期の気持ちを取り戻し始める。それは同時に見る/見られることにより明らかになり、「見ることが出>>続きを読む
画面サイズによる1960年代後半との結びつき、彩光によるドラマの予告、内紛。
このレビューはネタバレを含みます
今年の一本であり2020年代を代表するであろう作品。興奮で胸いっぱいになりながら映画館を出た。
一番影響を感じたのはシャンタル・アケルマン。特に痺れたのは『ジャンヌ・ディエルマン』の影響。似たような>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
1985年作品。つまりヒッピーから一世代ずれ、パンクの様な権力や体制をからかうような時代も終わりかけた時期の作品として見た。それ故行き場無し。特にジム・モリソンの使われ方が染みた。一時の愛が結ばれる瞬>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
1989年のロシアの作品だから何かしらドグマに着地するだろう、と予想していたら、リンクレイター『スラッカー』を先取りするような虚無感と無気力へ。Xジェネレーションへの余りに早い言及か。話し手の身の上話>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
凄まじい。動作を導く劇伴と運動による生々しい音を導く静寂。人工の光は人間社会とのふれあいを、自然光は生態系を繋いでいく。ただそれだけの作品で、だからこそこれは映画だと確信する。音さえ鳴っていればどんな>>続きを読む
@IMAX3D
マリオとルイージの別れと日常/ゲーム画面をシンクロさせただけのプロットが、アクションを際立たせることになり秀逸。前半の『ファンタスティック Mr.FOX』を想起させる、初期ゲーム画>>続きを読む
@国立映画アーカイブ
仲間の結婚式の場が60年代安保を軸にした討論の場に。個人的/政治的が如何に結びついていたかを紐解く社会ドラマ。そして冒頭の圧巻の長回しはこの作品の基本的な要素を教えてくれる。視線>>続きを読む
ファーストカットから構図が素晴らしく引き込まれ、視線の交わりを配するためのカット割りに痺れ、舞台設計とあまりにも印象的な照明にすっかりやられた。断章形式、過去へと遡るプロットと1921年とはとても思え>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
黒の組織ものでありながら、ラブコメとアクションをバランス良く取り入れ、更に現行社会におけるリレーションシップの問題を上手く織り込んだ脚本はなかなか。これからを生きる子供に向けて作られているのがやっぱ>>続きを読む