Airconさんの映画レビュー・感想・評価

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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.7

これは前情報なしで見た方が良いやつ。
ただし、かなり観る方にタフネスを要求してくる。
すべての謎を拾おうとして観るとキツいので、割と考えないで感じるだけで良いかも。
投げっぱなしではないので。
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.7

「女性の性欲や自由」を肯定していることは良かった。
ただそれが「子供期+保護者付き冒険期」→「自立後」→「男性の支配する社会」、という映画の流れの中で、結局はそれらを否定する「被害者的フェミニズム」を
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

恋愛に臆病な妄想上手の小太りなオタク女子(猫飼ってる)の目の前に現れたのは好みのイケメンゴリラスパイではなく、汚いサムロックウェルだった。
彼女の想像力が謎解きのカギ!!みたいな。

見やすさに気を配
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バービー(2023年製作の映画)

3.7

論点どうこうよりも、ストーリーがつまんなすぎな気も?


主張はかなり現実的で、なんなら割と反(今の他責型の)フェミニズム的な部分が多かった。
クライマックスでのアーキテクトとの会話、「人間が男社会や
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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.7

なんか新しさがあった。
大阪弁の感じとか。
ヤクザとか警察とか実際は割と規模が小さくて、オーナーもあんな感じだったり、天童も普通にまあまあ高級そうなマンションに住んでるくらいの、実際これくらいがリアル
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

イラク・アフガンが舞台の戦争映画は緊張感がすごい。

「現地の通訳」という要素は、大きく捉えれば「バディもの」の、不信感や馬が合わない等の不仲状態から信頼関係構築までのドラマを、「被アンダーカバー」的
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

いや面白いんだけど、ミステリー的な部分が微妙。

「時系列」や「視点」の構造として、②職場に変なやつ来たからはじまり、いろいろ事情がありそうだとやって、①彼のここまでに至る経緯をやって②で気になってた
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サンクスギビング(2023年製作の映画)

3.5

RENDELL OVENS RULESってなに。。。

あの焼く時に注射したやつはなんなんだろ。
眠らせる感じでもないし。

お面の相手にスプレーは効くのか?

ハノーバー男、チアリーダーのヒントはや
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ホステル(2005年製作の映画)

3.8

やっぱりイーライロスなんか好き。
とにかくお膳立てがうまい。
映画にノせるのがホントにスムーズ。
情報量とか時間の取り方がちょうどいいのかな。
あと、しっかりとワクワクさせられる「欲」とか「好奇心」な
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.8

これは良かった。
歴史の入れ方◎
歴史詳しい人はニヤニヤしながら観れるんじゃないかな。
そこまで詳しくない人は史実とどこが違うのかわからないから、観終わった後に確認しないと変に覚えちゃいそう。
まった
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ペトルーニャに祝福を(2019年製作の映画)

3.5

日本にもこういうのある、たまに死人が出る伝統行事みたいなものに、32歳ニート喪女が就活に失敗した帰りにヤケクソの思いつきで極寒の川に飛び込み、男たちよりも先に十字架を取ってしまう。

実際に運用すると
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終わらない週末(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ホラー(恐怖)とは定義的にこういうことなのでは?
これはネタバレ厳禁なので前情報なしで。
わりと体験型。
音声が、360度パンや距離感が配置されてる感。

なぜホラーがこんなに嫌いなのにすごく惹かれる
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セックスと嘘とビデオテープ(1989年製作の映画)

3.7

89年のパルムドール。スティーヴン・ソダーバーグ。
テーマは普遍的なことだけどなんかシブい。

4人の人間の「個」と「関係」の構造。
幾何学的な感じ。
「個」と「関係」はレイヤーの違う概念で、「個」が
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.6

これはちょっとついていけない。
最初から最後まで。
まあこの困惑が規格外なのはそう。
アナロジー的に身近な何かとハマって共感できる感じもなかった。

すんごい雑な言い方をすると、「フランスっぽい」性に
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エリン・ブロコビッチ(2000年製作の映画)

3.7

いまだにスティーヴンソダーバーグが面白いと思ったことがないのだけど、それは本当の代表作を観ていないからだ、と思い評判が良いやつを観てみる。

脚本はよくある感じで特に優れている感じもしない。
ジョージ
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THIS IS ELVIS(1981年製作の映画)

3.7

このドキュメンタリーを観るとまただいぶ印象が違う。

このドキュメンタリーの趣旨ではまったくないが、時代なんだろうけど、どこにでもカメラが先回りしてエルヴィスのすべてをコンテンツ化しているな、という印
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます


物語の構造として、「集団内の政治」そしてそれの道具としての「ハッタリ」という、変なたとえで言ってしまうと、ジャンルとしてはヤクザものや成り上がり系、『キャッチミーイフユーキャン』とか、そういう映画が
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LOVE【3D】(2015年製作の映画)

3.7

愛とはなにか。
最後のマーフィーのエレクトラを思う気持ちが愛に関係していて、あの状態が愛なのかな?
それとも遡及的に理解してからが愛?
それともあれが愛だったと遡及的にわかるもの?
息子に対する気持ち
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エルヴィス(2022年製作の映画)

3.7

映像や演出は工夫が多くて派手で観ていて楽しかったけど、、話としてはひたすら可哀想すぎてちょっと救いが無さすぎるのと、オースティン・バトラーがあまりに似ていないのと、その2点にも関わる、エルヴィスのチャ>>続きを読む

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.7

「ヴィーガンの肉を売る肉屋」という、、、「反ヴィーガン的」だが、ある部分ではこの映画こそが「ヴィーガン的」な「平等」を違うバイアスでやっている状態にも見える。
戦国時代みたいな、かなりアッパーなバイア
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エルビス オン ステージ(1970年製作の映画)

3.7

死ぬ7年前の35歳くらいのドキュメンタリーだけど、エルヴィスプレスリーって意外とシャイな感じで、恥ずかしがって緊張してる高校生みたいな雰囲気で、今見るとなんとなく素人っぽい。
目が冷静で、歌ってるのに
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仄暗い水の底から(2001年製作の映画)

3.4

母-娘間の愛情というモチーフがいろんな形で繰り返される。

最初の20分くらいでほぼ真相までわかる。

水分の象徴的な使い方。
もはや水の妖怪と言っても。

全然怖くなかった!
リングはあれだけ怖かっ
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ビートルジュース(1988年製作の映画)

3.6

あれか、マイケルキートンのバットマンの時のジャックニコルソンみたいな役を今回はマイケルキートンがやってる感じか。(こっちの方が先だけど)
なんか芸人の個人技みたいな、後にジョニーデップがやるような感じ
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.9

所謂インテリ層で、レズビアンで、フィンランドからの留学生で、文化遺産の岩絵ペトログリフを見学にモスクワから北極圏のムルマンスクへと向かう寝台列車で、同じ目的地だが採掘工事の現場へ向かうブルーカラーの労>>続きを読む

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.1

今までのコンテクストを踏まえるとこのパルムドールは妥当。
これは一歩進めてる。
申し分なくクリティカルでアクチュアル。
「平等の不可能性」「格差の必然性」「社会の共犯性」
こんな短期間で2度目なので、
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ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

3.7

アメリカっぽい。
「ゾンビ」を使って再び開拓時代のような自然状態を作り出し、アメリカ的な自主自治自己責任な、極限の自由と極限のリスクにさらされた自分の存在を喜んでる感じ。
『ノマドランド』の精神。
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

物語の構造が面白かった。
別にこの構造が斬新というわけでもないのだけど、わかりやすく形が見えた気がする。
具体的には、主人公の視点が「あるライン」にとっての途中から入ってきた新人的な存在だったと、「あ
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.6

イーサンがボケていることを脚本に入れてきた?
ところどころ大丈夫か?って思うシーンがあってそれが伏線になってる?
もちろん違うんだけど、図らずもバイデン的曖昧戦略みたいに見えるシーンが。。

3を見直
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赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。(2023年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

赤ずきん先生。。。

テレビドラマクオリティのサスペンス脚本に、コメディはいつもの個人技。
いや、まあまあ面白かったんだけど、真矢みきとムロツヨシと佐藤二郎とか。
赤ずきん先生のツッコミはもう少しスム
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禁じられた遊び(2023年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

橋本環奈とジャニーズの誰々で適当に作れとテレビ局に言われたので作りました、という感じ。
指定の安いエキストラと安いセット、安いCGで適当にノルマ的に作ってる感じ。
ここまで酷いのは普段は避けてるので、
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レリック ー遺物ー(2020年製作の映画)

3.5

RottenTomatoesで批評家92、観客52だったので。
たしかにこれは賛否がわかれるわ。。。
恐怖カテゴリは、ガオー1、ビク3、ゾワゾワ6くらいのバランス。
(振り向いたら怪物がいて追いかけて
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バーバリアン(2022年製作の映画)

3.8

前情報なしで。
あらすじも読まないで観たほうが良い。
怖いけどかなり面白い。

お腹が空いたのでおやつ休憩がてら、超適当に何の前情報もなく観始め、30分くらい食べながら観てつまんなかったら止めようと思
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.7

まあ既定路線ではあるのだけど、前半とのトレードオフとしてのやむを得ない既定路線。

前半はおもしろい。
とくにキャビンシチュエーションでのスリラーという鉄板で、本来なら話が通じないサイコパスな敵や、も
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スターダスト(2020年製作の映画)

3.6

論点はしっかりあるし、デヴィッドボウイのとくにジギースターダスト期の出来上がりと家族に関係してる。
彼自身のある意味でカッコ悪いところというか天然のスターになれないからこその発想の転換みたいな部分。
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バレリーナ(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

チョン・ジョンソだったので。

アバンタイトルが、「ただの強盗が主人公に倒される」=「主人公はすごく強い」と説明するだけの機能しかなくて、缶詰アクションもそこまでだし、回収されそうな要素もほぼなさそう
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ラ・ヨローナ~泣く女~(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

物語構成の骨格的な「母と子」のモチーフ×3
①1673年メキシコでのラ・ヨローナによる夫の浮気に怒り子供を溺死させる事件が起き(根本原因、呪い)、②1973年ロスでの児童虐待を疑い児童を保護するが、ラ
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