ぴのしたさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

3.9

ローマ教皇どうしが話すだけの映画なんて面白いのか?と思っていたが、超良かった。グリーンブックのような、相対する2人が歩み寄る良質なバディ映画。

確かに2人の会話がメインになるんだけど、そんなに難しい
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スモーク(1995年製作の映画)

3.9

思いがけずクリスマス映画だった。ジャームッシュのような雰囲気が最高に好み。劇的な展開ではないけれど、見た後に心が少しだけ救われるような。

冒頭の写真を見せるシーンからもう素敵。登場人物もストーリーも
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.8

パラサイトまでにポンジュノ作品全部見る企画。古い映画だけど面白いなー。

デヴィッドフィンチャーみたいなジメジメさなのに、ところどころコミカルなのがポンジュノらしい。死体のカットの後に焼肉のアップとか
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失くした体(2019年製作の映画)

3.7

フランスのバンド・デシネ風。ファンタジーテイストのほっこりヒューマンドラマ系かと思えば、一癖も二癖もある。

セリフが少なく、絵と音楽で魅せるつくりが素敵。手首が都会を生き抜くサバイバル映画かと思いき
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[リミット](2010年製作の映画)

3.5

感想を言うとネタバレになりそうなので感想は後回しで。

シチュエーションスリラーの先駆け的な?成功したとは言い難いが、これがあってGuiltyとかSearchみたいな成功例が生まれたのだと思えば…。
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6アンダーグラウンド(2019年製作の映画)

3.8

映像がすごい。新時代のチームアクション映画という感じ。

冒頭のカーチェイスのシーンから、1秒にも満たないアップのシーンの連続でめまいがするほど。展開も早く、次々に場所が切り替わって進むのでついていけ
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羅生門(1950年製作の映画)

3.7

芥川龍之介の原作とはかけ離れているが、原作と同じく「人の身勝手さ」というテーマが通底している。

彼らの話はみんな芝居がかっていて、哀れだったり男らしかったりする。最後の目撃者の男の話が最もみんなカッ
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生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

3.7

共感と非共感の間を行ったり来たり。

この主人公むかつくなー!から始まるんだけど、ウォシュレットの話をしたときの「見抜かれている」感とかすごく共感してしまう部分もあった。

ハンバーグを作れないことよ
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ジュマンジ(1995年製作の映画)

3.4

CGも内容もチープ。

ハリポタシリーズとかロードオブザリングとか、子供たちのファンタジーアクションものって、この時代の流行りなんかな。

アス(2019年製作の映画)

4.0

めっちゃ良かった。思ったより怖い。

襲い来るドッペルゲンガーとの、殺すか殺されるかのサバイバルスリラーとしてだけ見てもかなり上質。

後半のカルト的展開は人を選びそうだけど、個人的には好きだった。
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グッド・タイム(2017年製作の映画)

3.8

この疾走感。物語は悪い方、悪い方に突き進んでいくのに目が離せなくなる。

冒頭の赤い煙幕から、淡いピンクの照明といい、淡い赤色が印象的に使われる。

犬がところどころに登場するのも引っかかる。虐待から
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アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

3.7

めっちゃ短く感じた。後日譚とエンドロール除いたら1時間半もないのでは。

映像美と音楽の盛り上がりが良かった。エルサが水の精霊と戦うところとか超かっこよくない?

氷の生え方や水の精霊の質感も素晴らし
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.9

中盤が見ていてしんどいけど、終盤がとても良いので見てよかった。

冒頭の相手の良さを語るところが、すごくテンポよくて好きな感じだった。中盤はクレイマークレイマーみたいに離婚の裁判で相手とギクシャクする
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クロース(2019年製作の映画)

3.8

感動して泣いた。前半が陰鬱だが、だからこそ後半に音楽とともに物語がグンと上向くところで心が踊る。

デフォルメの強い独特の画風もクリスマスの雰囲気に合っていてとても良い。色彩も現代風でオシャレ。

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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

3.6

ゴッドファーザーもそうだったけど、この手の渋いマフィア映画って何を楽しめばいいのか全然分かんないんよな…。

登場人物多すぎ&似たような顔しすぎで誰が誰だか分からんし、長い割に盛り上がるかと言われたら
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

3.8

ホラーというよりお化け屋敷的なファンタジー映画。

「それぞれの思い出の品を探して燃やす」というのがジュブナイル映画だった前作を引き継ぐ意図があるんだろうな。

前作はそれぞれに悩みや苦しみを抱えた少
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ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

3.9

激アツだった。ホラーだけどバトル漫画のようなアツさがあって、ファンムービーにもなっている。

前半はスパナチュばりの妖怪大戦争で、終盤はレディプレばりのファンサービスが効いている。

怖いっちゃ怖いけ
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わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

3.9

映像が綺麗なのはそうなんだけど、それ以上に音が!良すぎる!

水の流れる音、背景に聞こえるラジオやテレビの声、踏切…。そこに重なる透き通るようなピアノ。

風景を広く映すロングショットが多くて人の映る
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ペット・セメタリー(1989年製作の映画)

3.6

息子を埋めるところまでは「だろうな」って感じで、そこからどう展開するのか気になっていたんだけど、思った以上に盛り上がらなかった。

作りがちゃっちいから怖さはそこまでないんだけど、リメイクされたら結構
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グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

3.4

ポンジュノ監督作品。これは正直おもんなかった。パニックものなのに、盛り上がりが途切れ途切れでノリ切れなかった。

写真の前で転げまわるシーンとか頭にドリル当てられるシーンとか、シリアスに見えてどこか笑
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スノーピアサー(2013年製作の映画)

3.9

エグいって聞いてたから避けてたけど、見て良かった!たしかにエグかったけど面白かった!!

序盤はまじで目を覆いたくなるようなシーンの連続なんだけど、アクション映画としてもSF映画としても質が高い。
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

4.0

パラサイトの監督作品。もっと「産業は悪!自然を大事に!」みたいな教訓めいた内容かと思いきや、先の読めないエンタメ映画としても面白かった。

教訓めいたところもあるんだけれど、善悪の二元論じゃない描き方
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クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

3.7

前半、父親の癇癪ぶりと子供の理不尽さを見るのが辛くてこんなんだと思わなくて少ししんどかった。

最後のエレベーターのシーンが、最初の別れのシーンと対照的なのが一番良かった。

世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

3.6

後半は良かったけど、そんないっぱい賞を取るほどかなぁとは個人的に思った。うまく行き過ぎじゃない?スポーツ賭博はダメ。

ダンスで急にロック調の曲になって楽しそうに踊るところが一番良かった。あとデニーロ
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芸人交換日記(2011年製作の映画)

4.2

超よかった…!!オードリーの若林と田中圭がほぼ2人だけでやる舞台のDVDなんだけど、めちゃくちゃ笑えるし感動する…。

売れない芸人コンビの2人が交換日記をする話。相手の日記を読むシーンが中心なんだけ
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きみに読む物語(2004年製作の映画)

3.8

恋愛にフォーカスしたフォレスト・ガンプて感じで面白かった。普段恋愛ものは見ないけど、見てよかった。

憧れるシーンの多い映画はいい映画だと思う。交差点で寝そべったり、ボートで一緒に雨に打たれたりした時
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マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

3.9

初めて見たけどめちゃくちゃ面白くない?スピルバーグの映画は王道だけどちゃんと盛り上げて安定して期待を超えてくれる。ワンピースみたい。スピルバーグの中でもかなり好きな方。

車が垂直移動したりホバークラ
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リトル・フォレスト 春夏秋冬(2018年製作の映画)

3.9

ふらっと見たけど期待以上だった!海街ダイアリーとか日日是好日みたいな、田舎の美しい四季の暮らしが見ていて癒される。友達や地元の人とのワイワイした田舎暮らしも楽しそうで憧れる。

幼馴染と川の飛び石で夜
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七つの会議(2018年製作の映画)

4.1

最高に面白かった!!ほぼ歌舞伎やん!!歌舞伎見たことないけど!企業を舞台にした歌舞伎風ジャンプ漫画って感じだった…。

野村萬斎の狂言師であることを隠そうともしていない大げさな演技と台詞回しが最高。ラ
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アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

3.8

面白かった!!テンポよくフィクションとドキュメンタリーが入り混じる構成は「アイトーニャ」のよう。

普通に犯罪ものとしてもハラハラドキドキで面白く、何かこのつまらない日常を変えたいけれど、犯罪への罪悪
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.9

勝手にふるえてろに続く、こじらせ女子のバイブル。こういうのは当たり外れが大きいけれど、個人的には最初から最後まで好きなタイプの映画だった。

「好きな人には尽くしたいけど、尽くせば尽くすほど離れていく
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.0

一期一会って言葉を使いたがる人が嫌いで食わず嫌いしていたんだけど、名作と呼ばれる映画はやはりいいな…。

一人称で語られる映画はやっぱり好きだな。2時間長の長尺だけどずっと先が気になった。

イエスマ
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ロリータ(1962年製作の映画)

3.8

ロリコンのロリはこれから。長い&恋愛ものって一番苦手なジャンルなんだけど、さすがキューブリックだけあって初っ端から最後まで引き込まれた。

最初のシークエンスだけでも緊張感があって痺れるのに、それが最
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.0

今さら名作シリーズ。超面白い。これも小さな大冒険という意味では小説ぽい映画だ。キングの自伝のように感じてしまう。

強がって大人ぶっているけど、4人ともそれぞれの弱みを抱えているっていうのがいいね。
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この世に私の居場所なんてない(2017年製作の映画)

3.8

好きだった。小説を読んでいるような面白さがある。

展開は地味だし、事件の後の変化もささいだけど、本人にとっては大きな冒険だったのだ。

ラストシーンといい、吐きまくるシーンといい、手裏剣投げつけるシ
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(1954年製作の映画)

3.8

切ない。こんな切ない話だったんだね。単純に切れない愛と憎しみ。そこに音楽が切なさに拍車をかける。

物語が始まってからずっと、女は愛する人と別れ続ける。オート三輪に乗って、嫌いな男に連れられて。家族、
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