Marikoさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

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何故今まで観てなかったのか。

18世紀フランスブルターニュの孤島の館で、それぞれ身分も立場もちがう三人の女性(貴族の娘、画家、女中)が描かれる。
彼女たちの交錯する視線(見る〜見られる)の関係性と愛
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白鯨(1956年製作の映画)

3.4

メルヴィルのあの原作にブラッドベリが脚本に名を連ねてる時点で、相当な肝入りで文芸作品を目指していたと思われる。台詞もかなりそういう方向性。

'56にしては特撮も相当頑張っているし、解像度が低いことも
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.2

イギリス南部の海辺の映画館を舞台にサム・メンデスで、タイトルに “LIGHT” と入ってロジャー・ディーキンスが撮る。っていうだけで、よくないはずがない!という期待通り、を超えてくれた最高の映像。
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

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大人になった『ショーティ』を予告で観てからずっと観たかった。
だから、この最高過ぎるウェイモンドへの満足度は計り知れなかった。

が、この映画をどう判断したものか。
カオスに見えて、テーマはとてもシン
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ミュンヘン:戦火燃ゆる前に(2021年製作の映画)

4.0

ミュンヘン会談を中心にWWII開戦前の、戦争の兆しに対する姿勢が描かれた地味な良作。こういうの好き。史実がベースではあるけれど、主人公二人は架空の人物。

オックスフォードで共に学んだふたり、パウルと
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裏窓(1954年製作の映画)

5.0

お昼にBSでやってたらしいのを知って、猛烈に観たくなって冒頭10分だけ観て(今日はマンダロリアンS3で忙しいのでw)とりあえずレビュー。何度観たかわからないのに「ああ最後まで観ちゃいたい!」って思わせ>>続きを読む

アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

4.2

ジョージ・ミラーの新作。しかし、MMFR監督の最新作という視点だけで観に行ってしまうと肩透かしをくらう可能性大。ちなみに主体は「アラビアンナイト」ではなく(入れ子構造で物語を聞かせるという意味では間違>>続きを読む

アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.4

想定はしてたけど、微妙だったなあ。

アベンジャーズに向かうフェーズ5のはじまりなので仕方ないんだけど、カーンはじめいろいろ説明的すぎるのよね。
そしてアントマンっていうのは、我々の身近な世界のこじん
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

難解なようで、おおもとは案外シンプルな話。

これが、離島ではないにせよ田舎で、主人公ふたりが中学生の男子で、同じ学年の男子は二人しかいなくて毎日一緒に通学してたんだけど、ひとりはちょっと、まあ現代的
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キング(2019年製作の映画)

4.0

『ヘンリー四世』『ヘンリー五世』を原作としたとのことだけれど、かなり大胆に脚色されている印象。いちばんそう感じたのはフォルスタッフの扱いで、原作ではヘンリー五世が即位すると追放されて死んでいたはずなの>>続きを読む

ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

3.0

ノア・バームバック×アダム・ドライヴァーなので、かなり期待していたのだけど、かなり肩透かしくらった感。

テーマは人間の(主に死に対する)恐怖と不安、そしてその緩和。普遍的なテーマだし、アダム・ドライ
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この茫漠たる荒野で(2020年製作の映画)

4.3

ウエスタン・ロードムービー。この掛け合わせは大好きなんだけど、ともすると恐ろしく単調で退屈な作品になりがち、なところをトム・ハンクスとヘレナ・ゼンゲル(子役)の圧倒的な存在感で惹きつけてくれる。

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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

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公開前からずっと楽しみにしていた今作、諸事情あって、都内の上映館が激減してしまったこのタイミングに滑り込みな感じで鑑賞。

モリコーネに関しては和声学に裏付けられたメロディーの美しさが突出して語られが
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.0

そもそもクリス大好きで、ライアン・ゴズリングはどんな役やっても魅力を感じない私がこれを観ること自体まちがってるのかもしれないのだけど、その前提でいうと、、、"boring"

脚本にも演出にも特筆すべ
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.5

つまらなくはない、っていうかまあおもしろく観たんだけど、前作の方が好きだったなー。登場人物が全員薄っぺらい(そういうキャラなのはわかってるけど、そうじゃなくて「描き方」が)のはもうちょっとなんとかなら>>続きを読む

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.4

これ、好きに決まってると思いつつ観るまでに2年もかかっちゃったんだけど、やっぱり大好きだった。

最近の豪華キャストものって、豪華だけどねえ、、が案外多いけど、これは無駄遣いが微塵もない!サシャ・バロ
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西部戦線異状なし(1930年製作の映画)

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これが1930年にアメリカで作られたことの意味。
WWIの12年後(つまりWWII開戦の10年前ということになる)に反戦を訴える姿勢という意味でも、また演出の見事さという意味でも、凄すぎる。

何度も
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.0

大昔1930年版オリジナルを観た時に、まあいつものことではあるのだけどこういう映画なのに全編英語なのが気になっていた。

それもあって、今回これが "Im Westen Nichts Neues" と
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マガディーラ 勇者転生(2009年製作の映画)

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バーフバリーすごいなあ、ラージャマウリ覚えておこう!ってなった時でもこれを観るには至らなかったのだけど、RRRでチャランさんにハマり過ぎたところ、アマプラに来てたので観てみた。

たぶん公開当時に観て
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13人の命(2022年製作の映画)

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2018年、タイ北部のタムルアン洞窟での少年サッカーチームの遭難事故。ニュースで見た記憶はあるけれど、そんなに詳しくは知らなかったその救出活動を描いたもの。

いや、、、流石ロン・ハワード。
過度な脚
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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

4.2

想定外の出来事も込み入った演出もどんでん返しも凝ったCGもなく、あらすじ通りの展開、にこれほど胸を熱くさせられるとは。
こういうシンプルなつくりで高い満足度を得られるhappyな映画を「おもしろみがな
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ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

4.1

もっとハラハラドキドキものだと思っていたのだけど(いや、ものすごい緊張感でハラハラするけれど…)案外淡々としていて、観ているあいだは、プロットとしては最高だけどドラマとしておもしろいかなあこれ、という>>続きを読む

メンフィス・ベル(1990年製作の映画)

3.8

BSPでやっていたので録画して、超久しぶりに鑑賞。

WWIIの空戦を描いた作品は結構あっても、爆撃機B17の内部とそこに配置される要員をちゃんと描いたものは他に観たことがないので、それだけでも貴重。
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

4.5

過日の1に続き、こちらも数十年ぶりに鑑賞。1よりもっとだな、たぶん。
あそこまで完璧な1作目の後に、この完成度の2作目というのは映画史上奇跡といっても良い存在なのでは。

この美しさはなんだ!と言いた
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RRR(2022年製作の映画)

5.0

昨年終盤は妙に忙しくて、これもずっと観たかったんだけど機会を逸していてようやく観られた。もう、何この熱量!
バーフバリ並みの熱量を想定して薄着で出かけた(笑)んだけど、その想定をはるかに超える熱さだっ
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

5.0

昨年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』
正直序盤はシリアスとコメディのバランスをどの辺でとろうとしてるのか測りかねる部分も多く今ひとつハマっていなかったのだけど、源頼朝がやがてマフィアのボスであるかのよう
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.6

IMAX 3Dが売りなのは承知の上で、2D(日比谷TOHOのDOLBY ATMOS)にて、昨年の映画納めに鑑賞。
連れが3Dじゃないのが良い、って言ったのと、私も3時間超え3Dメガネかけるのは嫌だなあ
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.2

公開前からずーっと観たかったのに、延々と観る機会を逸してきた今作。
冷戦下を描いた作品はたくさんあるけれど、結構な確率で地味になりがち。そしてこちらもご多分にもれず地味、けれど堅実で素晴らしい。しかも
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

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80年代のイランってこんななの?と思ってしまう自分の文化的背景の知識のなさにも呆れるけれど、それにしても子供にとってあまりに理不尽な世界で、観てるのが結構辛かった。
なんで先生もお母さんも街の人たちも
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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

4.0

奇人の天才を演じたら当代右に出るものナシのベネディクト・カンバーバッチが、猫をモチーフにしたイラストで人気を博していくイギリスの画家が統合失調症に苦しむ生涯を演じる、と言われたら観ないわけにはいかず鑑>>続きを読む

ビー・ジーズ 栄光の軌跡(2020年製作の映画)

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HBOで2年前に放送されると聞いた時から、日本ではいつどうやって観られるのだろう、と心待ちにしていた今作。劇場で観られてよかった。

感想は簡単には書けない(彼らの軌跡と自分がいつどんな時代に彼らの音
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禅 グローグーとマックロクロスケ(2022年製作の映画)

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トトロも大好きなので相当の期待を持って観たのだけど、思ってたのとはちょっと違った。足あるし...。
何より、私の愛するグローグーちゃんだったらまっくろくろすけ食べちゃってると思うんだよね笑。で、でも途
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

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かなり悩んだけど、やっぱりスコアつけられないのでスコアなしで。


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(以下、若干ネタバレあり)

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サウンド・オブ・007(2022年製作の映画)

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いや流石、007のサウンドトラックの、という枠を超えてもはや映画音楽のアイコンと言っても過言ではないレベルの、ジョン・バリーによる「あの」テーマ。
その誕生から作品毎のテーマソングの製作に至るまで、文
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