ただのすずさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

ただのすず

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ヒッチコック/トリュフォー(2015年製作の映画)

3.6

現役の監督、主に黒沢監督がどう語るのか興味があって鑑賞。
ヒッチコックは「めまい」「鳥」ぐらいしか知らない
超映画初心者の私は十分楽しかった。
解説されてから映画を観れるのはとても贅沢で素敵。

俳優
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ファインディング・ドリー(2016年製作の映画)

3.6

今度はドリーの物語。
ハンディキャップの愉快とは思えない部分を
隠していないところがさすがだなと思った。
たくさんの魚が愛想笑いや見て見ぬふりで通り過ぎていく中、
ドリーが必死に助けを求めるシーンがあ
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ネコナデ(2008年製作の映画)

2.8

「お前といるときだけ胃痛がなくなる」
撮影で出会った猫を
大杉さんが本当に飼ったというエピソードを読んで鑑賞。

大きな体で子猫を押しつぶさないように一生懸命抱きしめていたシーンが好き。
寡黙で黙々と
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わたしに会うまでの1600キロ(2014年製作の映画)

3.7

1600キロの長距離自然歩道トレイルを
単独で歩いたシェリル・ストレイドの自叙伝、映画化。
厳しい自然の中をただ黙々と
細い手足で大きな荷物を背負って歩き続ける姿が好き。

不必要な荷物の重みで自分が
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ふきげんな過去(2016年製作の映画)

3.4

終始ふきげんでぶーたれた二階堂ふみと小泉今日子の親子役。
変てこな会話をし取っ組み合いのけんかも観れる、楽しかった。
つまらない人生から誰か救い出してくれといってるだけでは
だめなんだなー。
日常から
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

3.6

戦争体験を見たり聞いたりするたびに、自分が経験したことではないのに悲しくてとてもやりきれない気持ちに襲われるのはどうしてだろうと、いつも思っていた。それを代弁してくれたように感じる。
成長を見守りたい
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.7

森田剛、濱田岳、ムロツヨシのお芝居が本当にうまい飽きない。
ラブコメで幕開けして中盤サイコキラーがめためたにする展開も
一度で二度おいしく楽しかった。
努力をしてもうまく報われず、
恋人も友人も家族も
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二重生活(2016年製作の映画)

3.8

哲学科の学生が論文を書くために無作為に選んだ他人を尾行する話。
役者と、作品全体の雰囲気、余白を残したラストが好き。

誰でも気が付く教授の伏線を敢えて最後に強調したのは、
結局どれだけ尾行したところ
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.6

エイミーがただひたすらに可哀想な女だった。
結婚に限らず、人間関係において、人が役割を演じて生きるのは当たり前のことで、
エイミーが怖いのはそれに完璧を求めたこと。
そしてその完璧はエイミーの親が求め
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セトウツミ(2016年製作の映画)

3.3

放課後の会話劇。
汗水たらさなくても、クリエイティブじゃなくても青春は青春。
役者も脚本も上手、飽きなかった、
映画である意味はよくわからなかった、深夜ドラマでずっと観たい。
可愛い三毛猫がいる!

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

4.2

赦す樹木さんを色々映画で観てきたけど、赦さない樹木さんも良い。
町医者として沢山の人の命を救ってきたその夫婦の息子が、
赤の他人を助けて命を落とす。
命日にその赤の他人を嫌がらせのように呼び続ける親。
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沙羅双樹(しゃらそうじゅ)(2003年製作の映画)

4.0

5年前に神隠しにあったように行方不明になった双子の兄、
残された弟、そして家族たちの物語。
監督の故郷、奈良の古い町並み、細い路地、薄暗い民家の間を
人物を追いかけるように撮られている。
はじまりが一
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ノン子36歳 (家事手伝い)(2008年製作の映画)

2.7

救いようのないタイトルが気になり、『私の男』を撮った監督と知り直ちに鑑賞。
星野源にチェーンソーを持たせるの、正しい使用方法だと思った。感心した。
あれだけ天真爛漫な女をあれだけ不貞腐れさせる世の中が
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あん(2015年製作の映画)

4.1

また桜が見たくなって鑑賞。

「この世を見るために、聞くために生まれてきた」

その台詞通り、とにかく日本の四季が美しい。
満開の桜、雨に濡れて散り、そして若葉が芽吹き揺れる、木漏れ日の温かさ。
もう
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海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

3.8

何者にもなれていない男の人の話だった。
心底憎んだりしているわけじゃないのに、
どうして家族ってうまくいかなくなってしまうんだろう。
宝くじが当たったら、おばあちゃんとみんなとまた暮らせるかな、
そう
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

4.3

はぁ、気持ち悪かった~♥
まさにタイトル通り、ぞくぞく最後まで飽きなかった。
マインドコントロールの手法や、
いつ?どこで?どのように?なぜそんなことに?どうでもいいんだ!
考えるなありのまま感じろと
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アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

2.5


ゾンビ!ゾンビ!ゾンビ!
自分の目を突き刺しながら追っかけてくるゾンビにあざとい!って初めてつっこんじゃった。
バラエティ豊かなゾンビの頭を銃でこれでもかと吹っ飛ばしてくれる。グロイ。爽快。
映画の
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世界から猫が消えたなら(2015年製作の映画)

3.2

猫は飼っているんじゃない、猫は弱い人間のために傍にいてくれている。
生まれてきてくれてありがとうといわれ、
それに納得して死んでいける人は最高に幸せだと思った。
音も映像も人の距離感も静かで美しく、
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俳優 亀岡拓次(2016年製作の映画)

3.4

生きているのに何故か死の香りがする、安田顕の魅力が満載だった。
芝居しては酒を飲み、飲んでは芝居、旅して恋してまた芝居。
現実と虚構の垣根が曖昧でそこを行ったり来たりする物語。
広大な砂漠をひとり旅し
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みなさん、さようなら(2012年製作の映画)

3.5

一生を、団地の中だけで生きる!と決めた少年の話。
中村監督の作品はテーマが幅広いので結局たくさん観てしまっているけど、
今のところ、これが一番好き。
少年から青年までを同じ役者が演じ切るという、
実力
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アリーテ姫(2000年製作の映画)

4.1

ヨーロッパの絵画のように繊細な絵に大貫妙子さんの柔らかい歌声がのって、
ほんとうに魔法のような映画だった。
童話が原作、セリフまわしがまるで詩のよう、
はじめは難解だと思ったけれど、
最後まで観ると、
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ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)

3.5

クイーンを松岡茉優にしてくれてありがとう。ダサい美人最高。
原作で読むよりもクイーンの孤独が極まっていたように思う。
みんなで楽しくカルタしているような奴らに自分が負けるわけない。
だってカルタだけが
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ちはやふる 上の句(2016年製作の映画)

3.6

原作を大切にしてくれてありがとう。
机君を、あの机君にしてくれてありがとう。
キャストの一人ひとり、忠実に再現してあって、みんなの目がキラキラだった。

あっという間に過ぎ去る青春の輝きや情熱をスロー
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きまぐれロボット(2008年製作の映画)

2.6

「ロボットなのに変な気を遣わなくていいよ」
エヌ氏っていうかどエム氏。人間嫌いの作家とロボット。
ロボットのほうが優しかった。ゆるい笑いなのに時々残酷。
彫刻みたいに美しい死後硬直が見れる。

東京ゾンビ(2005年製作の映画)

2.7

最近のゾンビは人を見る目がない。
前半のゴミも殺した人も同じテンションで埋めるところが好き。ハゲとアフロの掛け合いが好き。ほんっとくっだらない最高。漫画原作。

小さいおうち(2013年製作の映画)

2.6

昭和初期から戦中、赤い屋根のおうちに女中として仕えた女性の話。小説の映画化。
私が学校で教えてもらった歴史と違う、それが一番の魅力だった。
私は歴史に興味がない、それは辛くて苦しい、でも人が知らなけれ
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福福荘の福ちゃん(2014年製作の映画)

2.8

大島美幸がおっちゃん役というのにまんまとのせられて観てまんまと幸せになってしまった。
心の病とかトラウマみたいな重いテーマを扱っているのに、それを丸ごと包んでしまう器の広さ、母性を感じた、大島美幸って
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全然大丈夫(2007年製作の映画)

2.4

全然大丈夫、とタイトルが流れてからすぐホームレスのおばちゃんが映ったから、全然大丈夫じゃないじゃん!って思いっきりつっこんで笑ってしまった。
命を懸けなくても、不器用でお人好しで頑張ることが嫌いでも、
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幻の光(1995年製作の映画)

3.5

何の予備知識もなくタイトルに惹きつけられて鑑賞するも断念していた作品。小説の映画化。
喪の作業、グリーフワークということばを初めて知った。
尼崎の高架下、安アパート、銭湯、工場、二人乗りの自転車での帰
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ディア・ドクター(2009年製作の映画)

4.1

ずっと無医村だった山間の小さな村で神様のように愛されたお医者さんの話。

白衣を白旗のようにふるシーン。
何もせずにそのまま去ってしまってもよかったはずなのに、
思わずそうしてしまった、もう一度腕を通
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セッション(2014年製作の映画)

3.9

血で悪魔を従わせた!

音楽の知識や経験があればラストもっと興奮したんだろうな。
極める為なら、
自身の肉体や精神が痛めつけられることなどどうでもいいと思う人間はたくさんいると思う。
鬼気迫る演技だっ
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永い言い訳(2016年製作の映画)

3.9

毒気が抜けて浄化されている、眩かった。
西川監督の映画を観るといつも信用されているような不思議な気分になる。押しつけがましい演出、感動を煽ったりしない。観る人に委ねられている、大らかなものを感じる。
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ゴールデンスランバー(2009年製作の映画)

2.2

堺雅人とでんでんのシーンを鼻水垂らして何回も観た。好き。
どう考えても一般人をあそこまで追いかけまわして
犯人に仕立てようとするの手間がかかるし面倒、
さくっと殺したほうが早い。
でも派手なほうがドラ
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かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

4.4

御伽噺ではない生きているかぐや姫だった。

お姫様抱っこを拒んで地に足をつけ、
美しい着物を脱ぎすて、風と舞うように走って飛んだ。
アニメーションで飛ぶという表現の意味について深く考えたことがなかった
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.9

寂れた農村、黄金の稲穂が揺れるその下で
ひっそりと誰にも気づかれないように裸に剥かれて殺され隠された死体。

未解決の華城連続殺人事件を元にした戯曲の映画化。
脚色があるのだと予めわかっていても、現代
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夢と狂気の王国(2013年製作の映画)

3.7

スタジオジブリ、風立ちぬの制作現場ドキュメンタリー。
天才宮崎駿ではなく、父親との思いで、信頼できる仲間、ライバルがいるただの変なおじさん、一人の人間として撮っていた砂田監督の距離感がとても面白かった
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