蛇らいさんの映画レビュー・感想・評価 - 21ページ目

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.5

表現者、表現することが否定されたりコケにされたりすることが現在進行形で行われている状況に置いてこの一本刺さりました。

星野源が発信した#うちで踊ろうに乗っかった安倍首相が、タイムラインに流れてきたと
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サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)

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チュナとスジの2トップがクソかっこいい。タバコ顔面にくるくるポイからの前蹴りですよ。

花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)

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こんなにも物語を手法で語る作品は他にない。狂乱するモンタージュ、参りました。

山戸結希はかなり影響受けてますね。

最後に大林監督の好きな言葉張っときます。

「もし、今日空が麗かで暖かくて空気が綺
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欲望のバージニア(2012年製作の映画)

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何重にも線を張ってもたらされるラストのカタルシス、激渋トム・ハーディ、本物志向の血生臭さ、良いものを見ました。

ONCE ダブリンの街角で(2007年製作の映画)

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言葉に直らない出会いと関係ってある。

街中で掃除機を引きずる。それを撮れてる映画なんだからあとは言わずもがな。

マッドマックス(1979年製作の映画)

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スタントマンの存在を感じずにはいられない一本。

瀕死の妻までのあのストロークに流れる時間、それは急いでも噛み締めても変わらない地獄までの距離。

アメリカン・ファクトリー(2019年製作の映画)

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おもしろかった。ドキュメンタリーでこんなに集中して観れたの久々。

個人への尊重が及ぶラインは権利者の僅かな半径。その他は追い出されたくなければ人ん家では大人しくしていろという暴論、暴圧。もはや雇う側
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俺たちに明日はない(1967年製作の映画)

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自分たちが新聞にどう載るのかをめちゃ気にしているのは、コンビのブランディング云々以上にクライドが単に小心者だからという風に扱われている。

世間では素性が解らない分、カリスマとして祀りあげるかもしれな
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ボディガード(1992年製作の映画)

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大好き。

彼女を命を懸けて守るという主人公の私情を、仕事だからという大義名分を使い、ナチュラルな必然を作り出している。でもそれが言い訳になりえる場面もあってずるい。

そういった状況で、彼女がバーで
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風と共に去りぬ(1939年製作の映画)

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原作者の意図、社会背景、黒人俳優の扱われ方(演出、脚本面)、スパイク・リーが『ブラック・クランズマン』で本作を引用したこと、登場人物の設定、隠しきれない何かが確実に表層に浮かび上がっている。

南北戦
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ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!/ハード・デイズ・ナイト(1963年製作の映画)

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使用料がえげつないため、昨今の作品でビートルズの曲を聴ける機会はあまりないが、めちゃくちゃ流れるので嬉しい。

おちゃらけたメンバーがステージに上がり、自分のポジションについた時のスイッチが入る感じが
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マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

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2015年以降でこのつまらなさだったらやばいけど、公開当時ならまあまあくらいの評価じゃないかな。

ジャガーノート(1974年製作の映画)

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無骨な工具類のどアップ、機械仕掛けのシルエット、震える指先、どこを取っても職人賛歌。

○○野郎と罵るセリフの字幕をよく見るが、新しい収穫、リヴァプール野郎。

ちなみに現時点で、○○野郎の個人的なベ
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.8

時代を正しく捕らえて凄まじいほどにクールでイルにアウトプットできている。ヴィラン大活躍の作品でありながら映画的な正しさを貫いたという意味ではド正義。

ハーレイ・クインのファッション、哲学、言葉選び、
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ビッグ(1988年製作の映画)

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自由度の高い脚本でありがちな下品でジャンクな作風ではなく、しっとりとした人間模様を美しく描き、文学的な要素もある。

序盤の小学生のバスケの試合でチームの分け方がビブスの色とかで分けるのではなく、半裸
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カサブランカ(1942年製作の映画)

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「あなたは?」

「君と幸せだったパリの思い出で生きていける」

2人の思い出の曲をピアニストに弾かせて呼び出す演出、震えました。

雨に唄えば(1952年製作の映画)

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世界的にトーキーへの移行の時期に差し掛かり、変革のタイミングだったのが1930年代。リナのような映画界に貢献してきたであろう人を吊し上げて笑いものにし、舞台から引きずり下ろして、めでたしめでたしという>>続きを読む

初恋(2020年製作の映画)

3.7

三池崇史がヤクザに投影するものの幅の広さがとても効いていた。インタビューでも本人が言っていたが、ほとんどの映画でヤクザは悪やアウトローなどの単純な記号としてしか機能していない。ヤクザの中に見え隠れする>>続きを読む

スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

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なんで前半スカした感じにしたのか謎。後半から巻き返す。

ジャレット・レトには悪いけど、ジョーカーが派手目な眉なしヤンキーにしか見えなかった。無駄に清潔感あるし。

結果、マーゴット・ロビーの一人勝ち
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BLUES HARP ブルース・ハープ(1998年製作の映画)

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「それよりまだ間に合うよなライブ」

「アクセルもっと踏めよ」

ペット・セメタリー(2019年製作の映画)

2.9

めちゃハッピーエンドでよかった。

死と向き合えていない人々の描写がとにかく不気味。正気がなくなった姿はまるで屍のようだ。しかもずーっと陰鬱展開。

家族の死を受け入れないということは、家族と過ごした
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50/50 フィフティ・フィフティ(2011年製作の映画)

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他人の車のゴミを片付ける。ここにこの映画のすべてがありますね。

セス・ローゲンの面白さ最強かよ。

ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

4.5

ジュディ・ガーランドという人物がなぜこんなにも愛されているのかという問いに、大切な人や物を、観客を、世界を、そして自分自身の人生を愛したからだと真っ向から描き切った力作。

ジュディ本人へ向けたラブレ
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スケアリーストーリーズ 怖い本(2019年製作の映画)

3.6

監督の前作でも解剖というシンボリックな側面から人間が感じる恐怖を表現していたが、今作は物語や伝承という側面から紐解いていく。

怖いモノを乗り越えるべき壁と位置付けたときの物語の運び方が、同じアプロー
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ホリデイズ(2016年製作の映画)

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こういう若手作家たちの短編集ってアイデアのプレゼン的な意味合いが大きいと思う。長編を撮ったときにそれぞれの武器がどう生きてくるかでしょ。

デルトロっぽいクリーチャーに似たやつと『ノクターナル・アニマ
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ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ(2018年製作の映画)

3.4

全国でも数少ない3D上映で観た。

現実、虚構、夢、思い出がひとつの物語の中に共存しているという混沌としたプロットを生々しい映像表現で魅せる作品。

新世代の作家による新しい映画表現の解釈、映画言語・
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