ハマボーイさんの映画レビュー・感想・評価

ハマボーイ

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ロックンロールミシン(2002年製作の映画)

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夏の坂道。
古いアンテナが剥き出しの寂れた屋上。
気だるい朝帰り。
セックスの後の睡眠。
何者かになりたい熱く淡い感情。

エモい。
とにかくエモい。
加瀬亮の存在自体がエモい。エモ俳優。
みんなエモ
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リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

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公開前から色々と物議のあった今作だったけど、結果的にはしっかりと原作を踏襲していたと思った。

ハリーベイリーのビジュアルは、良い意味で1番海の生き物っぽいというか、生々しい感じがして、そしてチャーミ
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さかなのこ(2022年製作の映画)

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ミー坊(のん)がいると、そこにはいつも不思議な温かさがある。
純度100%の「好き」は、
誰にも否定できない、奪えない。
屈託がなく、敵意に対して平然と
「今度一緒に釣りに行こうよ」と言えるそのまっす
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怪物(2023年製作の映画)

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子供たちは、大人の身勝手さに搾取され、翻弄され、
いつしか研ぎ澄まされた純粋さが刃物みたいになったりする。
そして大人たちは、怪物を探しているつもりが、いつの間にか自分達が怪物になってしまう。

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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

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内容を読まずに、全体的な雰囲気がタイプで雑誌を購入することがある。
本作はまさにそれ。
こんなサブカル雑誌があったら絶対買う。
内容なんて言葉が分からず理解できなくてもずっと眺めてられる。
レアセドゥ
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エゴイスト(2023年製作の映画)

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海外には多くの上質なクイア映画がある。「チョコレートドーナツ」「アデル、ブルーは熱い色」「ムーンライト」「君の名前で僕を呼んで」‥‥

日本にもいくつかクイア映画が存在するが、大体のものがBLなど内輪
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

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こんなに辛そうなカニバリズムムービーははじめて。
出来れば食べたくないが、食べなければ生きていけない、そんな葛藤を抱えるマレンとリー。
出来るだけ、社会的に価値のないやつ、
酷いやつ、家族のいないやつ
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

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モデル志望のカールは同じくモデルで
成功している彼女ヤヤに対して劣等感を持ちナイーブな日々を過ごしていた。
彼女のことは愛してる、でも惨め、みたいな。

そんな中、乗っていた船の事故に遭い
無人島に漂
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リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)

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高3の夏、コンビニのバイト上がりにふらっと寄った吉祥寺バウスシアターで鑑賞。
夏になるとこの映画を思い出す。

別に将来ミュージシャンになりたいわけじゃない。偉大な何者かになりたいわけじゃない。でも全
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野獣(2018年製作の映画)

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彼らと同じくらいの歳の時に、友達とよくふざけ合っていた。
ある日、なにが楽しかったのかお互いを思いっきり蹴りあって、本気で痛がってゲラゲラ笑ったりしていた。
蹴りの強さはお互いどんどんエスカレートして
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

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性格の違う4姉妹それぞれが優しさと孤独を抱えながら、卑屈にならず人生を歩んでいく。その姿は逞しく、生きるエネルギーに満ちている。
無邪気で輝かしいまだ幼い過去(暖色)と、挫折も味わいリアルな日常をすご
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SKIN 短編(2018年製作の映画)

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しばらくなにも手につかない。
憎悪に重なり合う憎悪と、純粋無垢な心が悲劇を産んだ。

子供たちには、親の愛情が必要だ。
注がれた愛情を素直に受け、そのひとつひとつが自身を形成させる大切なものだ。
そし
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ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

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なんとなく死にたいお年頃。
死の願望は病原菌のように人に感染る。
生と死の境界線が曖昧で、
どちらにも簡単に飛び移れる。
そんな儚さが、一層姉妹たちの美しさを引きたてる。

サントラが最高すぎ。曲を流
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家族ゲーム(1983年製作の映画)

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高層団地に工場地帯。
舞台のセットのような非現実的な室内。
そこに佇む松田優作は、さながら殺人鬼、もしくは吸血鬼のようなフィクションでスリリングな存在で不穏だ。
ただただ不穏だ。

お互い向き合うこと
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けものがれ、俺らの猿と(2000年製作の映画)

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中学校の時に見て、少しトラウマになった作品。次から次へと起こる摩訶不思議な世界。それは何の辻褄も合わない、ただ巻き込まれていく、道理も伏線もない、悪夢みたいなもの。だけどずっと記憶のどこかにこびりつい>>続きを読む

14の夜(2016年製作の映画)

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中学生にとって、夜はとても長く特別だ。
家をこっそり抜け出した夜には、かけがえのない無限の時間が待っている。

自分の中学生の頃が蘇る。
親が完璧ではないことにガッカリしたり、学校のプールに忍び込んだ
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ショート・ターム(2013年製作の映画)

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ジェイデンが作ったおとぎ話が、あまりにも切なくて忘れられない。
友達がいないタコのニーナが、友達になってくれるというサメに、自身の身体を差し出すという話だ。

施設の子たちは、みなとても傷つきやすく繊
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ストーリーテリング(2001年製作の映画)

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トッドソロンズの映画が大好きだ。
そしてどんなに深いメッセージがあろうと、彼の映画の場合は深く考えないようにしている。

ダメだと分かっているけど、ふと頭に浮かぶ最低なこと。別にそうしたいって願望はな
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息子のまなざし(2002年製作の映画)

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オリヴィエが大工仕事を教えている職業訓練所へ、フランシスという少年が入所してくる。2人には過去に共通点があった。

オリヴィエの視線の先には、終始フランシスがいた。フランシスの動向を意識的に、そして時
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KIDS/キッズ(1995年製作の映画)

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ティーンの時に見て、全然ぴんと来なかったのを当時の日記に記していた。
多分それは自分の環境とあまりにもかけ離れていたからだろう。

未熟な性をただただ弄ぶNYのティーンたち。
セックス、スケボー、ガー
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ギャングスター・ナンバー1(2000年製作の映画)

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高校生の頃にこれを見て、イギリスのモッズスタイルに憧れた。
ポールベタニーの長身でスマートなスーツの着こなし、サディスティックな目つき、血に染まったブリーフ姿で吸うタバコ。
拷問シーンは怖さよりその美
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グッバイ、サマー(2015年製作の映画)

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人より変わっているのが嫌だ。でも一緒も嫌だ。女の子と間違えられてばかりでコンプレックスだらけで多感な男子ダニエルと、目立ちたがり屋でヤンチャだが、どこか達観してるようなテオの一夏のロードムービー。>>続きを読む

最初で最後のキス(2016年製作の映画)

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自分らしく生きること、自由を選ぶということは、時にそうではない人達からの反発や孤独に耐える、強い心が必要だ。
堂々とゲイを公言するロレンツォと、クラスの除け者のブルーは、自立した強い心を持ち合わせてい
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さよなら、ぼくのモンスター(2015年製作の映画)

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モンスターとは何か。
親の呪縛?過去のトラウマ?
受け入れられないセクシャリティ?
重くて錆びた鉄の棒が、心の深いところに突き刺さったままずっと抜けない。
それはさながら十字架で罪を背負ったイエス・キ
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

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子供の幸せを願う
それは親がもつ自然な感情である。

ここのお宅の子供たちは、純粋無垢で素直だ。
親の言う事はしっかり聞くし、健康で無邪気。
しかし、何かがおかしい。
子供たちは成人しててもおかしくな
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ファニーゲーム(1997年製作の映画)

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これは最早、トラウマムービーとしてはクラシックというか、登竜門と言っていいと思う。とにかく胸糞悪く、悲惨で、ひたすら救いがない。

なのに面白い、笑える=FUNNY GAMEというタイトルの皮肉さよ。
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

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22人のダンサーたちがノンストップで魅せるパフォーマンスは中毒性が強く、本当に素晴らしい。
これだけでシラフじゃいられない。
ただ観ているつもりが、気づけばトランス状態で、この場を体験しているような非
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

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『仕事』とは、人生を豊かにするために必要な人間の大切な営みだ。
夢や生きがい、または自分や大切な人を守るためのものかもしれない。

父親のリッキーは、家族のために宅配ドライバーとして働いている。トイレ
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万引き家族(2018年製作の映画)

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日本には安藤サクラがいる。
あのそうそうたるメンツの中で安藤サクラの一本勝ち。ちょっと鳥肌が立っちゃうくらいのリアリティ。

大人のエゴと、確かな愛情と。
万引きと汚いお金と、やっぱり確かな愛情と。限
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レディ・バード(2017年製作の映画)

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最高!痛い青春大好き!
こじらせティーンの名作がまた一つ出ました。親との衝突、友人とのすれ違い、うまくいかない恋愛、夢にむかうトキメキ、死ぬほど恥ずかしい失態に、怖いものなんてなにもないあの危なっかし
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

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最初から最後までずっとハイライト。
涙のピークがひたすら続く。
なんでもっと早く観なかったんだろう。
もっと早く観てたらもっと早くみんなに勧めたのに。

遺伝子の疾患で人とは違う顔のオギー。
普段は宇
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RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

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ベジタリアンの少女が、獣医学校で肉の味を知り、それから肉を食べたい衝動にかられついにはカニバリズム(人肉を食べる)に走る、というぶっ飛びフランス映画。

痒い、痛い、苦い、汚い、グロい、、
あらゆるト
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

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美しいものが大好きだ。
美しいものはいつだって、儚く官能的で、楽園と悲劇がよく似合う。美しさは一夏のバカンスのように一瞬で、終わりがくると知っているほど魅力的だ。

映画を見終わった後、サウンドトラッ
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

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終始物凄い緊迫感で、ドッと疲れる。
不気味で、悪趣味。
生きるためにこれ程の緊張感を要すなら、一層殺してくれ!とも思ってしまうほどの嫌な息苦しさ。ポスターのデザインに違和感があって、なんだろうって逆さ
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彼の見つめる先に(2014年製作の映画)

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最高すぎる!こんな優しい映画久しぶりに見た。ベルアンドセバスチャンの音楽がこれまた最高で、流れるたびに爽やかで春風みたいな気分になって、自転車で駆け抜けたくなる。こんな季節にぴったりだ。

盲目のレオ
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

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いつもちょっとヒネくれた映画レビューを書く人たちがこぞって絶賛していたので(笑)へぇ〜と思って何も知らず鑑賞。結果、超最高&大傑作!ピクサーの中でも断トツNo.1で好き!泣き過ぎ注意報!
かつてクレ
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