紅孔雀さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

紅孔雀

紅孔雀

映画(838)
ドラマ(33)
アニメ(0)

ストレイ・ドッグ(2018年製作の映画)

2.9

どうもこの日系人監督カリン・クサマが苦手なのかもしれない。同監督のC.セロン主演『イーオン・フラックス』も、もう一つストーリーが散漫に感じたし、本作もN.キッドマンが汚れ役に徹して張り切っていたが、展>>続きを読む

ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画(2019年製作の映画)

3.5

実話なのだが(その証拠に、最後に実在科学者たちの写真が出てきます)、どうもインド風“下町ロケット火星探査編”にしか見えないんですね。予算獲得以外に大きな障害もなく、すんなりと火星探査が出来ちゃうのが、>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.6

恥ずかしながら、展開についていけず。似た作風の「レディプレーヤー1』までは楽しめたのですがねぇ。ゲーム世界のモブキャラが自我(?)に目覚める、という設定が当たり前過ぎて、あまり共感できませんでした(ま>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

3.9

ホプキンスは自室で心静かにクラシックを聴く。曲はベリーニの歌劇「ノルマ」中の「清らかな女神よ」。歌うはマリア・カラス。つまり、それだけの知識教養のある立派な老人である(あった)ことが示されるわけ。
>>続きを読む

ラスト・クリスマス(2019年製作の映画)

4.6

実は途中まで、エマ・トンプソンさん(制作、原案、脚本、さらに自ら出演)、センス違うんだよね、とあまりノれずに観ておったのですが、後半は「おう、そう来るかぁ」となるサプライズな一作。移民、格差、LGBT>>続きを読む

ミッドウェイ(2019年製作の映画)

4.6

日本本土初空襲後の米飛行士(A.エッカート)に絡む中国人の描き方、漂流していた米兵を救いながら海に投げ落とす日本海軍の残酷さ等、問題シーンが批判されているのは分かります。それでもドイツ人監督エメリッヒ>>続きを読む

ノンストップ(2019年製作の映画)

3.5

ひねりも少しあって、ヒロインのアクションも眼福。でも、実にそれだけの韓国ハイジャック・コメディです。まぁ、それでいいんですが(笑)。
本筋と関係ないが、相変わらず子役が(演技はおそろしく達者だが)可愛
>>続きを読む

レッド・ノーティス(2021年製作の映画)

3.9

R.M.サーバー監督&ロック様の安定コンビ第3弾。R.レイノルズの軽口とG.ガデットの色気を添えて、世界を駆け巡る楽しさよ。
アクションに斬新さがないと非難する向きもあるが、これだけ楽しければいいんじ
>>続きを読む

キャッツ(2019年製作の映画)

3.5

数々のゴールデン・ラズベリー賞(!)に輝く大コケ作品。損失は70億から100億円にのぼるとされる。ガーディアン誌は“不愉快な苦悩の毛玉”と非難し、ヴァラエティ誌は“出演俳優の履歴を傷付けた”と酷評。被>>続きを読む

聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

4.8

深く心に突き刺さるポーランド映画の傑作。
少年院仮出所の青年が司祭を装い、ミサを執り行う。村人に慕われながらもいつ正体がバレるかを恐れ、その強烈なサスペンスで途中から眼を離せなくなります。それも実話に
>>続きを読む

さんかく窓の外側は夜(2021年製作の映画)

3.0

うーむ、消化不良感が半端ない。途中までは『迷宮事件簿』『石の繭/殺人分析班』等と同じ不穏な雰囲気を漂わせ、さらに平手友梨奈が登場するに及んで、これは日本オカルト・ミステリの到達点かなどと思ったのに、謎>>続きを読む

ライブリポート(2019年製作の映画)

3.9

時々ご都合主義の展開が見られ、美少女SNSレポーターが警官エッカートに纏わりつくのも、邪魔と言えば邪魔です。でもそれらをひっくるめて、私は肯定派。息をつかせぬアクションの連続で、最後の感動シーンでは>>続きを読む

マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

3.0

オリジナルを知らなければそこそこ面白い本格西部劇。でも黒沢の『七人の侍』を知る者には、演出・脚本の甘さが目に付き、評価も下がります。
冒頭の、7人のガンマンを集めるところにも工夫が足りず、悪党達を陥れ
>>続きを読む

レッド・ライト(2012年製作の映画)

3.5

途中までは、超能力モノの傑作なんだけど、最後のどんでん返しに無理があるんですよねぇ。そこまで意外性を求めなくてもいいのにな、と思いました。
でも、デ・ニーロが悪魔を演じた傑作『エンゼル・ハート』を想起
>>続きを読む

新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

4.1

前作に比し、カーチェイス場面が圧倒的。この感じ、どこかで観たことあるな、と思ってたら、かの『マッドマックス/怒りのデスロード』のトラック爆走シーンだと思い当たりました(ここらは既に、敬愛するレビューワ>>続きを読む

騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.1

電子書籍とSNSの現代、“紙の本”というツールに以前ほどのカリスマ性がなくなったなぁ、とシミジミ実感。出版社での権力闘争はもはや、現代人の関心事ではないのでは、と思いました。その中で雑誌の発行部数を上>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.5

冒頭の、うねる波間に揺れるボートの上で持参のキャンバスを守る女流画家のシーンが、ダイナミックで素晴らしい。ただその後の女性2人の交情は、私にはちと退屈。女流監督セリーヌ・シアマの美意識が全編に横溢して>>続きを読む

博士と狂人(2018年製作の映画)

3.3

2大演技派ギブソンとペンの入魂振りも凄いが、さらに脇役の2人、ナタリー・ドーマーの哀切さとエディ・マーサンの篤実さに圧倒された。ナタリーは「ゲーム・オブ・スローンズ」のマージェリー役で有名で、美人のよ>>続きを読む

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.0

ガデット姉さんを賞でる映画なんで、それ以外はどうでもいいと言えばいいんですが、やはりストーリーが雑過ぎ。ヴィランも単なる破産経営者で凄みがなく、助演女優のクリステン・ウィグも魅力を感じません。今売り出>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

2.9

ビートルズが(そして、タバコもコカ・コーラもハリ・ポタも)いない平行宇宙(?)で彼等の歌を思い出して、世界的人気者になる話。恐ろしく面白くなるはずなのに、これが設定倒れなんですね。ボイルのせいか、カー>>続きを読む

野球少女(2019年製作の映画)

2.8

ひたすらタル〜イ韓国野球もの。何せ野球の試合のシーンが全然ないんですぅ。半分実話らしいですが、これではスポーツ映画を観るカタルシスは望めません。ポスターの少女の眼力だけが良かった、と言ったら言い過ぎか>>続きを読む

輝ける人生(2017年製作の映画)

4.6

“人生の傑作”と言うべき一作でした。
ハリポタのねずみ男がこんなに魅力的な男であり、同じくハリポタのアンブリッジ先生がキレッキレのミュージカル女優だったとは!ローマの劇場でのお爺さんお婆さんのダンスシ
>>続きを読む

バルーン 奇蹟の脱出飛行(2018年製作の映画)

3.9

東西ドイツの国境を気球で越えるまで、ハラハラドキドキの2時間。ただ実話なんで、多分ハッピーエンドと思って楽しく(?)観ることができました。
シュタージ(東独の秘密警察。ナチス保安警察の倍以上の規模だっ
>>続きを読む

アップグレード(2018年製作の映画)

3.9

きりりと引き締まった近未来SFの小佳品。米本国ではそこそこヒットしたようです。1時間半の短尺ながら、妻と自分を襲った犯人の謎を手堅く解決。さすが『ソウ』の監督です。
中規模予算、前衛的セット、中堅俳優
>>続きを読む

アス(2019年製作の映画)

4.5

ビール監督自身が“ソーシャル・スリラー”と呼ぶシリーズの第2弾。前作『ゲットアウト』並みの大ヒットだったそうで、ご同慶の至りです。
「W座からの招待状」で信濃八太郎さんが「監督は黒人だが白人のように
>>続きを読む

マイ・バッハ 不屈のピアニスト(2017年製作の映画)

4.9

ブラジル人音楽家の栄光と挫折(と再度の栄光)を辿る映画。ジョアン・カルロス・マルティンスという天才ピアニストの実話です(実は、この映画を見るまでこの人を知りませんでした💦)。
何せ全編に流れるピアノ音
>>続きを読む

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.0

ドロステって知らなかったが、オランダのドロステ・ココアのパッケージから来ていて、イメージの中にそれ自身の小さなイメージがあって、それが無限につづくことを言うみたい。そしてTV画面を介して2分後の未来と>>続きを読む

ジュラシック・アイランド(2020年製作の映画)

3.2

皆さんのレビューの点数が1点台と2点台が半々ぐらい。それで全員の平均点が1.9点という、観るのが怖いような(笑)中国産恐竜映画です。まだ30個ぐらいしかレビューがないので、全部読むという貴重な体験もで>>続きを読む

T-34 レジェンド・オブ・ウォー(2018年製作の映画)

4.7

これはW座ブランド(と勝手にネーミング)だったんですな。
全露No.1ヒットで、日本での興行収入もロシア作品としては20年来の興行記録とか。実にご機嫌な戦車アクションです。ほんのりロマンスも加わり、結
>>続きを読む

最高の花婿 アンコール(2018年製作の映画)

3.1

フランス多国籍コメディ第2弾。大いに期待したが、残念、前作に及ばず。異文化の衝突がアナーキーな笑いを産んだ前作に比し、同性婚による混乱だけでは哄笑までには至らず。スタッフ、キャストともほぼ同じなのに、>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.5

1度目は眠い目を擦って見たが、なんとも意味不明。それで、昼間に刮目(!)して見たが、やはりストーリーが散漫だと思いました。人類の存亡を賭けた時間戦争らしいのだが、途中までは金庫破りアクションに終始し、>>続きを読む

最高の花婿/ヴェルヌイユ家の結婚狂騒曲(2014年製作の映画)

4.0

2014年度フランスNo1ヒット。多国籍文化による軋轢をブラックに笑い飛ばす快(怪?)作です。ワンちゃんと割礼の絡みなど、不謹慎ながら声を出して笑いました。
4女役のエロディ・フォンタンは「ヒャッハー
>>続きを読む

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

3.5

韓国映画史上興収第1位というアクション・コメディ。でも途中までは笑いも空回りで、韓国市民よ、どこが面白いのか、とシラけていました。唯一、初見だったスタイル抜群(実は元ミス・コリア)のイ・ハニという女優>>続きを読む

リメンバー・ミー(2010年製作の映画)

3.6

取り敢えずデザートを先に食べよう、という映画。人生は不条理に満ちているが、それでもなお生き続けねばならぬ。
主人公R.パディンソンの憂いを帯びた演技がたまらない。国民的人気シリーズ『トワイライト・サー
>>続きを読む

アド・アストラ(2019年製作の映画)

4.0

惜しい! 
地球から遥か彼方、海王星付近にいる失われた父親(T.L.ジョーンズ)を、優秀な宇宙飛行士となった息子(ブラビ)が、幾多の困難を乗り越えて探し出すお話。『ゼロ・グラヴィティ』+『地獄の黙示録
>>続きを読む

ゆれる(2006年製作の映画)

3.9

現代邦画界のエース西川監督の最高傑作、ということで、ずっと見る機会を探っていたら、ネトフリが配信してくれました。ネトフリ、偉い!
ただ待たされ過ぎたせいか、皆さんのような4点台にはならず。兄弟間の愛憎
>>続きを読む