午前10時の映画祭にて。アラビアのロレンスと同じ白人酋長ものってことなんだろうが、あっちが傑作すぎたな…。ほとんど楽しめなかった。
自分の居場所を見失った軍人ジョン(ケビン・コスナー)がフロンティア>>続きを読む
マイケル・ベイの映画史的相対化
過去を消した6人の男女が、世界の悪人の暗殺に臨むアクション映画。
Netflixで一番予算が掛かっている作品は「アイリッシュマン」で、二番手が今作だという。映画配信>>続きを読む
作品単体としては予想を超えてこない大人しい出来だったが、テリー・ギリアムユニバース完結編としては作品の内外含めてめちゃくちゃ楽しんだ。
脳内の狂気=イマジネーションを貫いてクソみたいな現実を壊せ、と>>続きを読む
テリー・ギリアムがドン・キホーテの撮影に挑むも、トラブル続きで頓挫してしまうまでを追った2001年のドキュメンタリー。ついに映画が完成した今、最高の予告編に変わったなと思う。
現実と狂気の間を行った>>続きを読む
テリーギリアムの代表作。「クリスマスに天使が地上に降りる話」をここまでブラックに描ける発想力。やっぱ面白い。
第1幕ではモンティパイソンのようにショートコントの連発でディストピアを描いているが、やや>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
時代を捉えた主題の描き方とシンプルな演出は超一流。だが、マスコミとFBIの描写は物足りなかった。
一番の見所は最後の尋問シーンだろう。
捜査側がジュエルに固執した最大の理由は「なぜ彼が無傷だったの>>続きを読む
イエスと同じ日に近所で生まれたブライアンが民衆に神と崇められてしまうコメディ。
イエスの山の上での説法を聞きに来たが、距離が遠くて「声が小さいよー」と野次る。関係ない話題で喧嘩を始め、ファックとかぶ>>続きを読む
ドンキホーテに向けてテリーギリアムの復習。
高校生くらいだっただろうか、外国のコメディと言えばミスタービーンばかりだったのが、自然とモンティパイソンへスライドしていった記憶がある。大好きなシリーズだ>>続きを読む
午前10時の映画祭にて。孤独な魂の解放と敗北という、ニューシネマ的なお話として楽しんだ。
アクションが物語上の意味に合わせて右向きと左向きに撮り分けられており、画面内の動きが人物の心理状態を示し続け>>続きを読む
最低映画特集第2弾に行ってきた。初鑑賞。
編集がぶつ切れで唐突なシーンと、冗長なシーンの「緩急」が印象的な作品だった。話進まんなーと油断しているといつのまにかシーンが変わっている。
第1弾の「死霊>>続きを読む
ファーストカット、鏡に映ったジョジョの姿が何度か切り返されるが、観客にはどちらが実像か分からない。
父親のいない彼は脳内の父親としてヒトラーを敬愛しており、ヒトラーの登場によって曖昧だったカメラの視>>続きを読む
いやー良い映画だ。中身は何も無いけれど、2時間弱全く目が離せなかった。だらだらの群像劇を飽きさせずにまとめてしまうリンクレーターの手腕、素晴らしいの一言。
ヒッピーな60年代も終わり、アメリカがどこ>>続きを読む
シリーズ27作目。ミレニアムシリーズの一応の締めくくりではあるが、色んな要素をなぞっているばかり。これで眠っちゃダメだろゴジラと思った。
不満点は大きく2つ。1つ目は、主人公中條(金子昇)の行動の物>>続きを読む
シリーズ26作目。駄作ではないが…良い要素もあるだけにきちんと消化できていない軽さが残念。もったいない一作。
メカゴジラの映画化は昭和の2作、VSシリーズに続いて3度目となるが、今回の最大の特色は機>>続きを読む
実際の障害者を起用してサーカスの日常を描きながら、小人のハンスが健常者のクレオパトラに恋する過程を通じ、健常者側の差別意識をあぶり出していく。
四肢のない男が難なくタバコに火をつける場面など、何気な>>続きを読む
総評、楽しかった!音楽が世界の見え方を変えていく感覚が、アニメならではの映像表現で描かれている。
高校生の主人公研二。学校内や通学路には恐ろしいほど何も描かれていない。淡く、淡白で退屈な彼の世界。>>続きを読む
IMAXで鑑賞。ローガンに続いて再び「シェーン」的な西部劇モチーフを持ってきたジェームズ・マンゴールド。佳作、というのが個人的評価。
トリックスターが硬直した組織を変える王道展開だと思っていたが、む>>続きを読む
べルイマンの神の沈黙3部作の1作目。
神を信じるが故に分裂症を重くしてしまうカーリンは運命に逆らえない。舞台のように固定されたカメラで踊る様を、戯曲の鑑賞者である我々は正面から、戯曲の作り手であり「>>続きを読む
ヒッチコックの米国での一作目にして、彼の唯一のアカデミー受賞作品。
海で死んだ前妻レベッカの存在が、水によって示唆され続ける。冒頭、海を前に崖に立つマキシム(ローレンス・オリヴィエ)は彼岸と此岸の間>>続きを読む
本当に不思議の国だった…。ヤン・シュヴァンクマイエルによる不思議の国のアリスの映像化。この人の作品は初鑑賞。
アリスの場合、ディズニーのイメージにどれだけ囚われずに映像に出来るかが勝負な部分もあると>>続きを読む
ベネット・ミラー作品。カポーティ、フォックスキャッチャー同様に、他人には見せない孤独と不安定さ抱えた男の生き様を静かな筆致で描いている。公的な顔と私的な顔をカットバックさせる手法は、カポーティから引き>>続きを読む
今作を観ずに2019年の個人的年間ベストを決めたくなかったので保留してきたが、ようやく鑑賞、確定できたのでコメント欄に書きます。
本当にコンサートに行ってきたかのような余韻と感動に包まれた。
素人>>続きを読む
正月最後に大作を。戦場の臨場感と恐怖を再現した撮影、編集、音響の素晴らしさは言うまでもないが、脚本も好きだなぁこの映画。レビューを見ると最初の上陸シーンばかりで、お話を評価している人がそこまで多くない>>続きを読む
まさか再レビューする日が来るとは…。
90分間、この映画は「何が見える?」と問いかけてくる。それに「何も見えない」と答えた瞬間、私たちは虚無に飲み込まれてしまう。
間抜けな音楽に合わせておっぱいが>>続きを読む
田舎から上京してきた家族が価値観の相違から崩壊していく様をリアリズムで描く。長尺かつ濃厚、一度見ただけでは全容が掴めた感じがしない。また見返したい。
何度救いの手を差し伸べられても裏切ってしまうシモ>>続きを読む
キネカ大森にて、ヴィスコンティ二本立て上映の一本目。
全編室内の会話劇。隠居した老人のアパートに、部屋を借りたいと奔放な若者が訪れる。彼らとの交流を通じ、心を閉ざした老人は新たな生き方を手に入れるの>>続きを読む
うーん、個人的には悪くないがもう一歩、という感想。
シティオブゴッドの監督。過去と現在の時間軸を織り交ぜつつ、実際のニュース映像も入れて語る手法はそれっぽいが…。無駄にカメラを揺らしたり、妙に弛緩し>>続きを読む
視点が変わると世界も一変するのが映画の醍醐味だ。夫婦のすれ違いを描く映画がいつの時代も魅力的なのは、その根幹に「多面的な世界の可能性」というコミュニケーションのスリリングさが満ちているからだと思う。>>続きを読む
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
昨年公開の話題作をお正月の1発目に。白鳥の湖に合わせて戦車が踊るロシア万歳映画。
スローモーションからのカメラぐわーん、どかーんと外連>>続きを読む
3部作の完結編。超傑作の1は超えていないものの、2の詰めの甘さはきちんと解消して締めくくってくれた。偏愛しているシリーズなので、長くなります。後半ネタバレあり。
一作目の「ヒックとドラゴン」は、長編>>続きを読む
水は下に流れるしかないが、ある時下水が逆流し、生活を台無しにしてしまう。今年、武蔵小杉のタワマン騒動なんてあったなぁと上映中考えていた。貧富の断絶と上流階級を引きずり降ろそうとするルサンチマン。どの国>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
EP8でファンの心を分断し、EP9で「君は1人じゃない」と手を差し伸べる。自分で傷を負わせといて修復する自作自演、飴と鞭。この溢れる涙は何なんだ…。
「何とかするからな!着いてこいよ!」というJJの>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
遺伝子組換えで生まれた美味い豚を巡る近未来のお話。食肉工場のシーンはあるし、オクジャはキモかわいいから観ていて可哀想にもなる部分もあるけれど、基本は高速で皮肉が乱れ飛ぶ社会派コメディ。不真面目だと怒る>>続きを読む
ちょっと前に見返した時のレビュー。
骨の転がっていた砂漠から、骨の転がる氷の星に場所を移したオープニング。ルークの戦士としての成長に加え、フォースも使えるようになったと示す(マークハミルの顔の傷のごま>>続きを読む
この悪夢は誰かにとっての夢
観たい映画が山ほど公開中な状況で、不思議と真っ先にこれを選んでしまった。自分でも思った以上に入れ込んでいるんだろうなあ、この作品。
原作に色んな要素がある中で、「当時の>>続きを読む
大きさの噛み合わないバストショットが会話の閉塞感や不穏な人間関係をサラッと表現しており、良い緊張感のままお話に没頭できた。やはり上手い。
最初の夫婦の会話の見せ方。両者はなかなか同じ画角に入らない。>>続きを読む