しのさんの映画レビュー・感想・評価

しの

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Twitterで呟いた感想を再構成してまとめます。その年に日本公開/劇場鑑賞した映画のみ対象。ネタバレ有り感想はリンク先で。ブログで詳しい感想を書いてる場合も

評価基準
1:明確に嫌い
2:欠陥や嫌いな部分がある
3:及第点
3.1〜3.9:好きな部分はあるがどこか惜しい
4:心に響いた(年間ベスト10レベル)
4.5〜4.9:一生大切にしたい(年間ベストレベル)
5:オールタイムベスト

映画(165)
ドラマ(0)

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

4.2

善悪を超えていく清々しいほどのシャマラン節。MCU的クロスオーバー? あるいはパニックムービー? いやそこじゃねぇんだよ! という展開の真っ直ぐさに胸を打たれる。自分の存在を愛せるか。その為にラストで>>続きを読む

バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

3.5

コメディ、アクション、ロマンス、サスペンスをバランスよく織り交ぜたロードムービー。そこにインド-パキスタンの宗教文化や歴史的な溝という要素が加わり、「愛」を描くヒューマンドラマが国境を超えた平和への願>>続きを読む

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)

3.8

『ロッキー』を下地に「継承」を描いた前作。これに続き、本作は『ロッキー2』から『ロッキー4』までの三作をミキシングし、「継承」の結果として降りかかってしまう「宿命」を描く。フレッシュな演出は影を潜めた>>続きを読む

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話(2018年製作の映画)

3.7

障害者も健常者も同じ人間だ、という当たり前の事実だけでなく、互いに人として接し、与え合う営みの普遍的な尊さを実感させてくれる。演技が大仰だとか、やたらウェットにするとか、そういう邦画難病モノへの偏見を>>続きを読む

ミスミソウ(2017年製作の映画)

2.6

‪窮屈な場所に閉じ込められた若さは、そこから抜け出すために他者を求める。彼らにとっては、希望がそこにしかない。だからこそ、その想いが暴走したとき、あるいは裏切られたときの痛みは計り知れない。テーマは非>>続きを読む

ウインド・リバー(2017年製作の映画)

4.1

銀世界は寒さの厳しさのみならず、社会からの隔絶や、逃げ場のない差別と暴力を強調する。痛みの中で自らを奮い立たせて生きるしかないサバイバル地獄。ラスト、二重の意味での「しっぺ返し」が巧い。最初はただ美し>>続きを読む

シシリアン・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.4

広角の画や舐めるような動きが美しさと不安を同時に感じさせる。水や青色には結末から逆算して重要な意味を持たせており、想像力で少女と少年が繋がる入り口にもなっている。凄惨な事件だが、最後まで愛を貫く二人の>>続きを読む

平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER(2018年製作の映画)

2.9

「仮面ライダーは虚構なのか?」というメタフィクショナルなテーマを成立させる為に色々設定を捏ねくり回した結果、かえってそのテーマを実感し辛くなっており本末転倒な印象。もっとシンプルかつストレートにアツい>>続きを読む

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

3.0

ガガの歌がこんなに力強いのに、そこまで琴線に触れない不思議。アーティスト側・舞台裏側の描写に徹した分、音楽よりロマンスをじっくり描く作りにはなっているが、その割に男性側は堕落のドラマが弱いし、女性側も>>続きを読む

シュガー・ラッシュ:オンライン(2018年製作の映画)

3.8

ネット世界の落とし込み方が楽しいだけでなく、ネットの正負両側面をドラマに利用している。いつでもどこでも繋がれて、無限に選択肢が広がる世界で、「新たな自分」を探す物語。ネタに頼りすぎな部分はあるが、サラ>>続きを読む

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.4

映画とは何かと聞かれたとき、本作の名を答えたい。全く知らない誰かの人生を体験させ、そこに普遍的なものを見出させる。ファーストカットの時点で物凄い引力。床に流れる水、家の構造、町の光景。映るもの全てが「>>続きを読む

グリンチ(2018年製作の映画)

2.8

イルミネーションらしいアニメ的ハッタリの効いた動きは見ていて楽しい。クリスマスツリー、ソリ、キャンディケーンなど、クリスマスに因んだものを面白く見せるアイデアは満載。一方、物語としては86分すら長く感>>続きを読む

パッドマン 5億人の女性を救った男(2018年製作の映画)

3.7

現実にいるヒーローの映画。妻の身体への純粋な思いやりがやがてインド中を救うことになるという展開は、まさに「個」と「公」の理想的な関係性の在り方だ。と同時に、保守的な価値観の中で革新を行うことの困難さも>>続きを読む

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

4.0

心の病を抱え、情緒不安定な主人公。一見キワモノだが、次第に彼女が不器用で繊細な人間であることが分かってくる。誰もが感じる社会での生きづらさ。惨めな負のスパイラルにあっても、生を渇望する切実さ。もがいた>>続きを読む

くるみ割り人形と秘密の王国(2018年製作の映画)

3.1

ビジュアルもストーリーも凡。王国の造形は魅力的だが、限定的な場所しか映されない上に映し方も窮屈なので壮大さを感じない。一方、内容としては王国の救済と母親喪失の物語をリンクさせた典型的な「行って帰る」異>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

1.8

臆面もなく「繋ぎ」に徹した一作。題にある「ファンタスティック」感も「ビースト」要素も申し訳程度にしかない。二時間以上かけて展開されるのは、煩雑な割に重要でないサブプロットの並列と次作のための設定話。フ>>続きを読む

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

3.4

外部の視点でメキシコ麻薬戦争の惨状を体験させた前作に対し、本作は内部の視点で見せ、良いように使われる兵士たちの人間的な部分や泥沼の毎日によりフォーカスしている。 どんどん拗れていく展開はやや無茶だが、>>続きを読む

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.5

時間を超越した死者の視点から世界を眺め、万物が変化し必滅するこの世の儚さを確認するとともに、その中にあってなお何かを遺し前進することの尊さを感覚する。私的な物語から超自然的で観念的な「願い」への飛躍が>>続きを読む

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.0

クライマックスのLIVE AIDのためにある2時間。「愛」を追い求めたフレディの人生と、それが音楽という普遍言語によって共有される姿が捉えられている。あのライブシーンは、まさに「個と公」が一体化する魔>>続きを読む

GODZILLA 星を喰う者(2018年製作の映画)

2.4

シリーズにとって、理に適った落とし所ではある。ゴジラや人間存在の「概念」そのものを扱ってきたアニゴジが行き着くのは、怪獣バトルに委託した観念バトルだ。しかし、それが隠喩でなく直喩になっていて、もはや怪>>続きを読む

ヴェノム(2018年製作の映画)

3.5

触れ込みのイメージに反して聞き分けがいいヤンチャ坊主といった感じのヴェノム。夜のアクションはキマっているし、意外にも真っ直ぐヒーローしてる。ただ、内容も尺もそんなに無い割に前半が長く感じ、「寄生」が「>>続きを読む

仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判(2018年製作の映画)

2.7

プライム版の規模・演出でそのまま映画化しているためチープさが更に悪目立ちし、「牙のある」ライダー映画にしては格好つかない出来。SEASON1の命題に立ち返ったストーリーは魅力的だったが、無くても良い続>>続きを読む

search/サーチ(2018年製作の映画)

3.7

「画面全体で語る」映画。単に全編が画面で構成されているというだけでなく、マウスポインタや文字入力などの「操作」で感情を表したり、ビデオやアプリをモンタージュ的に組み合わせたりと、とにかく画面であること>>続きを読む

スモールフット(2018年製作の映画)

3.7

スラップスティックでグイグイ見せつつ、ドラマの要ではミュージカルで引き込む。この緩急に身を委ねていると、「正しい知識」を巡る隠喩に富んだ物語が紡がれる。未知なるものとの邂逅、その先にある断絶と相互理解>>続きを読む

ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)

2.3

過ぎ去った青春を眼差す作品はいくつもあるが、これはその寄せ集めという感じだった。ユニークなのは時系列シャッフルの群像劇であることと長回しの多用だが、台詞も画も説明的。「あの頃に戻りたい」の「あの頃」も>>続きを読む

判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

4.1

しょうもない揉め事が政治や歴史の問題を孕む大事に発展していく様が、まるで憎しみの火種が辺りをどんどん燃やしていくようだった。戦争が残す消せない傷、それによっていかに人は狂わされてしまうか。痛みは消えな>>続きを読む

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

3.6

「クレイジー」の名に恥じない豪華絢爛さ。舞台・シンガポールの魅力も存分に発揮されていて鮮烈。異文化・移民受容という現代的なテーマをシンデレラストーリーに絡めているが、真の見所はジェンダーに関係ない「無>>続きを読む

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

4.6

温泉旅館で展開される、傷を負った者同士の交流。それは、人と人が繋がり共生する場としての「社会」そのものでもある。「死を受け入れて生きていくこと」を可能にするものとは何か。おっこたちと一年を過ごすうちに>>続きを読む

バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.4

名だたるケイパー映画ばりのサスペンスを「カンニング」という行為で体感させてくる面白さ。加えて、アジアの熾烈な受験戦争や学歴社会を背景に、それを形作る教育機関や経済格差から、家庭内の問題にまで多層的に、>>続きを読む

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

3.4

スケールは小さく、物語構成も非常にシンプル。その分プーの金言がダイレクトに響くということか。大人vs子供、仕事vs家庭、赤い風船vs書類カバン……等の二項対立は正直鼻につく。戯画化された会社や分かりや>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

3.5

話はどうってことないが、モラトリアムの危うい幸福感とそこに浸る人物の映し方は巧みだった。ちゃんと気怠さを捕らえているので永遠を感じさせるが、3人を同一画面に納めない撮り方が変化と終わりを予感させる。主>>続きを読む

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.4

「ジェイソンステイサムvs巨大ザメ」のワンアイデアで2時間弱突っ走る。話の骨子は意外にまともなので、適度な緊張感で楽しめる。ただ、物語もパニックもそこから広がっていかないので、サメの巨大さに反して全体>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.9

何だかふわふわした女が二人の男の間で揺れ続ける、という単純な話が、巧みな演出と編集によって「夢か現実か」「自己か他者か」「運命か選択か」という壮大な普遍性を帯びていく。自己から不意に立ち現れる他者性が>>続きを読む

アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

3.3

「世界の危機」要素はほぼ無くなり、前作よりさらにスケールが小さく内輪の話に。マクガフィンを三つ巴で奪い合うワチャワチャ感のみで進行する物語、予告編でほぼ見せているアクション、かなりあっさりな人間ドラマ>>続きを読む

ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間(2018年製作の映画)

2.6

「スタジオポノック今どうしてんのかな」くらいの軽い気持ちで観た方がいい。いのちを繋いでいこうとする「ちいさな英雄」の解釈は三者三様で面白いが、短編の小粒感を払拭できる程の強烈さはない。むしろ長編で観た>>続きを読む

ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

3.9

夏休みの自由研究を映画にしたような作品。誰もが共通体験として持つ幼い頃の好奇心や知識欲、背伸びの感覚が「SF=すこしふしぎ」な世界の扉を開いてゆく。人生は死への一本道ではなく、驚きと楽しさに満ちた「ペ>>続きを読む