naoさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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人間の値打ち(2013年製作の映画)

4.4


欲望

欲望に生きる愚かな人間
愛、金、見栄、地位

エゴむき出しの人間模様を登場人物それぞれの視点から描き、欲望がいかに人間を翻弄するのかを丁寧かつサスペンスフルに表現する

夜中に発生した1件の
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リアリティ・バイツ(1994年製作の映画)

3.9


90年代に生きる、いわゆる「ジェネレーションX」の若者たちが社会の様々な現実に向き合う中で、本当に探し求めていたものに出会うまでを綴った青春映画

90年代のアメリカ、最早アメリカンドリームという言
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ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)

3.5


良くも悪くも子供向けなのかな

良く言うと王道ですが、悪く言えば単調な展開で大体先が読めてしまいます

全体的に一昔前の冒険譚と言った感じなんですが作品自体の雰囲気は良く、何も考えずに物語を楽しむこ
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.0


裏方として名作映画を手掛けてきた音響技術者たちが明かす、実際の創作と発見

技術者達の貴重なコメントを交えながら、音響に焦点を当てて、映画の"音"において大きな影響をもたらした名作映画たちを振り返り
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます


美と愛

極限まで無駄を削ぎ落としたミニマルな映像、ほとんどの場面がブルターニュの海岸と古い屋敷で完結し、劇中で使われる音楽もたった2曲
放たれる言葉も最小限に抑えられ、交わされる視線や息遣い、表情
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リンカーン弁護士(2011年製作の映画)

3.8


時には汚い手も使いながら、優秀な弁護士として抜け目なく生きてきた男が、ある事件の弁護を引き受けたことからトラブルに巻き込まれていく様を描く

多くの法廷映画では、室内の神経戦が主となり内容が複雑化し
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スナッチ(2000年製作の映画)

4.2


85カラットのダイヤを巡り、何人もの濃い人物がそれぞれの目的で交錯し、錯綜する様を描くクライムコメディ

物語は主人公ターキッシュの静かな語りによる、フランキーのダイヤ強奪で始まる。ここから既に、こ
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ウィンターズ・ボーン(2010年製作の映画)

3.8


重い空気感を纏い部落に生きる少女は残された家族を守るため、失踪した父親を捜し続ける

現在もアメリカに根強く残る村社会の実態と、そのコミュニティーから抜け出そうと奮闘する少女の姿が描かれます

貧し
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きっと忘れない(1994年製作の映画)

3.7


ハーバード大図書館に住み着く浮浪者のサイモンと、エリート大学生モンティ達の間に育まれる友情を描く物語

浮浪者サイモンと大学生モンティは、最初はお互いに忌み嫌い、相手を知ろうともしなかった
ただ、浮
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軽蔑(1963年製作の映画)

3.9


愛と映画の答えの無い対比

夫婦の愛憎劇と映画製作の裏側を交差させ、美しいほどに残酷な愛の終焉を映し出す

まず、この作品の映像で強く印象に残るのがインテリアや衣装に多用される原色の鮮やかさ
中でも
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現金に体を張れ(1956年製作の映画)

3.7


スタンリーキューブリックの出世作

大金獲得のための強盗計画を立案した主人公が破綻に至るさまを描いたフィルムノワールの一作
スリルとサスペンスがバランス良く入り混じり、後味も良くスッキリと愉しめるギ
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アングスト/不安(1983年製作の映画)

3.5


殺人の疑似体験

まるで犯人の精神状態を体感するような映像が生々しく展開する一作
普通のスリラー映画は、被害者側からの恐怖を描く事が多いですが、本作はシリアルキラーである主人公を主観におき、彼の狂気
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イカとクジラ(2005年製作の映画)

3.6


ある不器用なインテリ家族の悲しくも滑稽な悲喜劇
思春期の2人の兄弟が、両親の離婚という大問題に直面して、様々な心の葛藤を経て成長していく姿をユーモアを漂わせつつシビアに綴る

離婚が実際に家族に与え
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5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生(2017年製作の映画)

3.7


先天性の病気で視力の95パーセントを失った青年が、五つ星ホテルに勤務する夢を叶えるために奮闘するヒューマンコメディ

全体的に軽快なタッチで描かれているのが特徴で、変に重く話を展開するのではなく、メ
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モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

3.9


圧倒的情報量のセリフ、現在と過去の回想を交互に魅せることで紐解かれる彼女の過去や周囲の人間との関係など、考え抜かれた設定や脚本によって巧みに構成された作品でした!

冒頭で描かれるモーグル代表選考会
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あなたが寝てる間に…(1995年製作の映画)

3.8


地下鉄の改札で働くルーシーは、毎日決まった時間に改札口を通る男性にときめいていた。
クリスマスの朝、憧れの彼がホームから落ちてしまう。ルーシーは彼を間一髪で救出するが、誤解が誤解を呼び、右往左往して
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.7


鬱屈した世の中への不満

それでも自分はその世界に生きている

自らの存在を世間に認めさせるべく"行動"を起こすまでの過程を描く

ベトナム戦争帰りの元海兵隊員、重度の不眠症、余暇はポルノ映画鑑賞、
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.0


イケてない女子高生二人が卒業前に羽目を外すパーティー映画!大体のトークは下ネタだらけ、だけど青春の楽しさを思いっきり映し出す!

楽しく笑うことが出来ました😆登場人物に悪役は居ないし、癖は強いけど根
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仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

3.7


回転する映写機、蜘蛛、男性器、磔にされる手。様々な映像がサブリミナル的に繋げられていく衝撃的なオープニングで開始される
この暴力、神、罪をイメージさせるモンタージュ映像により、冒頭から引き込まれるベ
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ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019年製作の映画)

3.5


美しくカッコいいシャーリーズ・セロンとパッとしないセス・ローゲン
ジャーナリストと国務長官との恋を描く格差ラブストーリーにしてコメディ
主人公は冴えないジャーナリストで、いい人だけど頑固でちょっと垢
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ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方(2018年製作の映画)

4.1


息をのむほどの自然の美しさに、生きとし生けるものすべてが愛おしくなり、希望が湧いてくる様な作品です!

1匹の犬を育てるようになったことから、農場という夢が実現するジョンとモリーの素晴らしい生き方が
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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます


冒頭から女性の心の声が聞こえたり、不自然なブランコが置いてあったりと微かな違和感が創り出す特異な世界観
そして、催眠術にかかりながら様々なジャンルを自由自在に行き来するような、独特な空気感が観る側を
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はじまりのうた(2013年製作の映画)

4.2


恋愛、家族、仕事、夢、様々な問題に悩みながら生きている人々が、音楽を通じて運命を切り開き、新たな一歩を踏み出すきっかけをドラマチックに描写した作品

ストーリーはいい意味で突拍子が無く、人を選ばない
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コロンバス(2017年製作の映画)

3.7


インディアナ州コロンバスで出会う2人を、美しいモダニズム建築と共に静謐なタッチで描く作品

すべてのカットがコロンバスのモダニズム建築への敬愛とも言うべき映像美に彩られ、静かで、穏やかで、抑制的な場
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0


ずっと観たいと思っていたパラサイト。今回のテレビ放送で、ようやく鑑賞することが出来ました😃

舞台はソウル
両親が失業中で、長男長女は浪人中のキム一家は、半地下暮らし。窓から空はあまり見えず、酔っ払
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます


久しぶりに見ることが出来た

何度見ても美しい

ニュー・シネマ・パラダイスは、全てが映画愛に溢れ、どこか懐かしい記憶を追体験させてくれる
それは単にノスタルジーというだけではなく、全編に「映画の力
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恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

3.8


コメディ調の本作は、何度も同じ一日を繰り返しながら主人公のフィルが様々な葛藤を乗り越えながらリタとの恋を成就させるために奮闘していく物語

主人公は捻くれ者の天気予報官フィル。繰り返される1日の中で
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

3.8


基本、長回しで撮られた映像。美しい自然とともにすべてを突き放すようなフレンチアルプス。滑車がワイヤーを通過する音
スキー場が定期的に行っている人工的に雪崩を起こすための爆発音。そして執拗に流れるヴィ
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コングレス未来学会議(2013年製作の映画)

3.7


凄く変な映画だった
こういう変で凄い映画は大好物なのに、その変で凄いところをきちんと言語化できない不思議な感覚を味あわせてくれます😃

虚実を交えたブラックユーモアを織り交ぜながら現実とアニメの世界
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ラブ・アゲイン(2011年製作の映画)

4.0


恋愛感情の表現とコメディ要素が非常にバランス良く調和している映画でした!

結構、ストーリーが斬新で、よく考えてみると現実味はあまり無いんですが、その中で描かれる不器用な主人公と妻の関係性。このちょ
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天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.8


何となく見てみたけど、結構良かったです!

身近にある幸せに気づくある男の物語

もしあの時、考えを変えていたら
もしあの時、こうしていたら

生きている限り人間は「あの時こっちを選んでいたらどうな
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25時(2002年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます


友情、後悔、愛

逮捕されるまでの男の25時間を様々な感情とともに描く作品

これからの未来に何も希望が見出せない恐怖、自分は何をしてきたんだいう後悔
自分が選択してきた人生と、選択したかもしれない
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フリーダム・ライターズ(2007年製作の映画)

3.8


自分に出来ることを精一杯やる

複雑な社会背景の渦中にある学校。 
そんな中で一人の先生が子どもたちと共に紡いだ実話を基にした物語を丁寧に温かく描いています

アメリカの人種差別、格差社会など、銃や
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