全編に溢れるポップの過剰、映像に一欠片のダウナーさもない。舞台になった重慶大厦は香港の過密の縮図のような場所で、人で埋まった雑居ビルなのに、どうしようもなく溢れ出るそれぞれの孤独がアイロニカルで魅力的>>続きを読む
テレビドラマの再構成版。
町の花火大会の日、やりきれない家庭環境を抱えた奥菜恵が同級生を家出に誘う話と聞くと、さぞかし大事件を想像してしまうのだけど、家出自体は未遂に終わるし、それ以外に衆目を引く事件>>続きを読む
深窓の令嬢の妖しげな魅力を、韓国映画らしいエログロ描写でレバレッジしている映画と聞き及び、バイオレンスを期待して観に行ったが、普通にサスペンスとして楽しんだ。
スッキの目線で語られる第1部で「おや?>>続きを読む
ラブライブ!に現実感なんて求めても仕方ないと言われるだろうけど、卒業を間近に控えた高校生が出てくる話なのに、進路の話が全く出てこないのはやっぱり不自然だし、現実味がない。
今後はμ’sを「やらない」>>続きを読む
彗星到来とかヒーローがどうとか、シュールに過ぎるため、地球を救うくだりが安っぽくて肌に合わなかった。狙った作りなんだろうけど。
伊坂幸太郎は全く読んだことないんだけど、「ポテチ」とか「アヒルと〜」み>>続きを読む
専門家には暴論ととられても仕方ないが、なんだか、「バタフライエフェクト」というのが、短絡的な「風が吹けば桶屋が…」式の話として利用されてるように見えて、タイトルに込められたカオス理論の深遠さにイマイチ>>続きを読む
作中絶え間なく不安が煽られ、本当に何の躊躇もなく、それも次から次へと、物事が理不尽で悪い方向へと向かっていくので、通常の映画であればややもすれば脚本に過剰な印象を受けて鼻白んでいたはず。
でも揺れ続>>続きを読む
なんとなく空虚を抱える高校生、放蕩母に婆ちゃんを押し付られてギリギリの貧困の中に生きるその友人、マザコン夫&姑のプレッシャーから不倫に走る人妻。
永山絢斗と田畑智子はあんずと村正になりきり、窪田正孝>>続きを読む
多国籍な人々が入り乱れ、誰かが去ってはまた誰かがやってくるようなThe港町な戦後の横浜に、ユカの生き方がよく似合う。
一見頭が弱そうでエキセントリックに見えるけど、1人の男に執着するんじゃなく、自分>>続きを読む
リトル・ミス・サンシャイン・コンテストはグロテスクだった。
少女表現の発達した日本のアニメや漫画はしばしば海外からペドだ、児ポだと批判されてるし、その言い分はもっともな面もあると思う。
だけど、肌を>>続きを読む
脚本が散らかっていると思う。
戦闘シーンは、ワイヤーを駆使したカンフーの爽快なアクションが始まると思いきや、スローモーションがいたるところに挟み込まれ、アクションというより演舞を見せられている感じ。>>続きを読む
LとRをうまく発音できない日本人や、いい加減な通訳が登場し、言語の違いが映画の重要な主題なのは間違いない。ただし、タイトルの「Lost in Translation」は単なる「言語の違いからくる疎外感>>続きを読む
「女は貞淑であれ(、よって姉妹はフラフラ出歩いては行けない、サッカーの試合見に行くなんてもってのほか)」
・公的空間からの女の排除=私的空間への閉じ込め
「男性の権力は絶対(、よって妻は夫の求めを拒>>続きを読む
「俺が家族を守ってる!」と必死に働いて庭付き一戸建てを買ったマイホーム主義バリバリのパパ。その言いつけを守って、世間のことを何にも知らずに生きてきた専業主婦のママ。そしてその間の2人の子供からなる核家>>続きを読む
マチルダの登場シーンが地味なようでいて鮮烈。MA-1を着こなして、見知った仲でもない隣人に対して大人びた喋り方をする12歳は、世間の持つ12歳像から逸脱した違和感に満ち溢れている。マンションの廊下>>続きを読む
長時間のフライト、電子書籍と映画は手放せない。
雑誌 日経ビジネス9/19号の特集は「サラリーマン終活・定年後30年時代の備え方」。
趣味・田舎への移住・社会貢献・起業など定年後の生活は多様だが、同>>続きを読む
寄せては引き、振っては止まりを繰り返す長回しの映像で、宇宙空間にほっぽりだされた極限の状況での緊張と弛緩の連続を伝えようという意図は理解できるんだけど、それがなんだか鼻についたし、軽い乗り物酔いを覚え>>続きを読む
キャラの立ったコメディエンヌたちのレベルの高さに舌を巻いた。中でもエンジニア・ホルツマンは、パンキッシュな出で立ちと次々と戦闘用具を生み出すクリエイティビティ、そして2丁拳銃での立ち回りまで含めて完璧>>続きを読む
大正から昭和初期の風景や、映画業界の様子は確かに郷愁をそそるし、ちよこさんの思慕の一途さ、愚直さには妖めいたものも感じるのだが、場面の切り替わりや、インタビュアーが回想シーンに寄り添う演出がやや鼻に付>>続きを読む
現実と虚構、自分ともう1人の自分の感覚が途中から曖昧になってくる。 こんな体験をさせてくれる映画は他にないと思う。
端々のオタクの描写も何気に上手い(大衆を「パンピー」呼ばわりして、なぜか上から目線>>続きを読む