ウシュアイアさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.3

スカンディナヴィアのとある島国の王子アムレートは、叔父であるフィヨルニルに国王により父ホーヴェンディル王を殺され、国を追われてしまう。それから十数年後、ヴァイキングの戦士となったアムレートが父の仇を討>>続きを読む

ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.7

ウェールズの田舎の小さな町で、パートと介護で漫然と暮らす主婦ジャンがパート先のパブの客である税理士ハワードの馬主経験の話を聞き、ほぼ思い付きから町で組合員を募って馬主組合をつくる実話ベースのお話。>>続きを読む

世界は僕らに気づかない(2022年製作の映画)

3.5

外国人移民が多く暮らす群馬県大泉町でフィリピンパブ嬢の母レイナと暮らす純悟は高3になり自身の将来を考えるものの、希望を見出せず、母レイナと恋人の優助それぞれとの関係がぎくしゃくし、レイナからは再婚と優>>続きを読む

離ればなれになっても(2020年製作の映画)

3.3

1982年に16歳だったイタリアの男女4人(男3人女1人)の30年にわたる友情と恋愛を描いた作品。

冷戦終結から9.11があった1980年からの30年代というのは、過ぎ去ってみればヨーロッパにとって
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

原作者井上雄彦先生が脚本・監督を務めた『スラムダンク』の劇場版。

主人公は桜木花道ではなく、宮城リョータ。本編では明かされなかった宮城リョータの生い立ちの回想を交えて本編のクライマックス山王工業線を
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.1

同級生からいじめを受け、不登校の女子中学生安西こころが突如鏡の中に吸い込まれて絶海の孤島の城にたどり着く。同じく城には同年代の少年少女たち6人が集まっており、そこに現れた狼のお面をかぶった少女から、1>>続きを読む

フルーツバスケット -prelude-(2022年製作の映画)

3.4

総集編を追加したOVA版(配信版)を視聴。

作中では故人となっている主人公・本田透(男性のような名前だが女の子)の両親のエピソード。

配信版は各部30分程度の3部構成で、
第1部 今日子との夾のエ
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーとしては将来の夢や目標をもたない大学生が水墨画に魅せられ、巨匠に弟子入りする、という話。

とりあえず水墨画の魅力をが伝わってきた。

公表されているあらすじのあらすじだけ読むと『ブルーピリ
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四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

4.1

上田誠原案の舞台・映画『サマータイムマシンブルース』(未鑑賞)のストーリー、森見登美彦の小説が原作のアニメ『四畳半神話体系』(視聴済み)のキャラクターとロケーションで2つの作品を融合させてできたのが本>>続きを読む

キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

3.6

古代中国を舞台にした歴史戦記ロマン漫画の実写映画版の第二弾。

原作未読、アニメ版未視聴。
第1作を観たのが3年前なので細かいストーリーはすっかり忘れており、主役の二人と特殊メイクだか肉体改造だかわか
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夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

2.9

不遇な境遇で陰キャラの隠れイケメン男子と芯の強い女子が秘密の共有により関係性を深めていくボーイミーツガール、自分の欲っするものを手に入れようとしていたけど、愛や友情といった大切なものは近くにあった的な>>続きを読む

劇場版ツルネ ―はじまりの一射―(2022年製作の映画)

3.5

TVシリーズ視聴済み。弓道経験者。

TVシリーズでは創部1年目の県大会までの快進撃までのお話で、本作は完全新作ではなく、新カットと回想シーンを交えた県大会予選以降のお話の総集編。

TVシリーズを観
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天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

4.3

元飛行船乗りで冒険家の亡き父が嵐の中で見たという天空に浮かぶラピュタへ行ってみたいという夢をもつ炭鉱夫見習の少年パズーはある日気を失って空からゆっくりと舞い降りてくる少女シータと出会う。シータは実はラ>>続きを読む

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.4

ティーンのひと夏(ひと時)の火遊びを描いた青春クライムドラマ。

この手の作品の主人公はティーンと言ってもハイティーンが相場だが、本作の主人公は13歳ということで、ひよっこティーン。親とうまくいってい
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ピザ!(2014年製作の映画)

4.2

南インドの大都市チェンナイのスラムに暮らす幼い兄弟が、遊び場にしていた空き地にピザ屋がオープンし、食べるのに自分たちの稼ぎの1か月分が必要なピザを食べようとお金を貯め始める。そのことが大きな騒動に発展>>続きを読む

ACCA13区監察課 Regards(2020年製作の映画)

3.2

架空の連邦国家の官僚組織ACCAを舞台にした政治ミステリ作品であるTVシリーズの後日談OVA。TVシリーズを観ないと何が何だか分からない。よくある蛇足といえば蛇足なファン向けOVA。

46分という尺
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約束のネバーランド(2020年製作の映画)

3.0

登場人物は基本的には多種多様な人種からなり、しかも東洋人はほとんどおらず、原作そのままのキャラクターでやろうとすると基本的には扮装になってしまう。舞台だったらありだろうが、映画だとちょっときつい。『の>>続きを読む

メイジーの瞳(2012年製作の映画)

3.2

6歳の少女が離婚した身勝手な実の両親から離れ、新しい夫婦に引き取られていく、という話を徹底的に子ども目線で描いた作品。

子ども目線なので、再構築された人間関係の意味などは削ぎ落とされ、主人公の少女メ
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.2

一言で言ってしまえば、アラサー男子の遅れてきた思春期物語。

友人の妹が学校の課題で作る映像作品で、急きょ幼なじみ同士のマティアスとマキシムはキスをさせられる。このことをきっかけにお互いに恋心を意識す
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アンネ・フランクと旅する日記(2021年製作の映画)

3.5

『アンネの日記』をベースにしたファンタジー。

『アンネの日記』はアンネが日記帳にキティという名前をつけイマジナリーフレンドに手紙を書くような形式で綴られている。そのキティが現代に少女として現れ、アン
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

3.2

時代的には30年くらい前の話だと思うが、記憶喪失になった男が社会適応のプログラムとして定期的に送られてくるカセットテープに吹き込まれたミッションをこなし、その記録としてポラロイド写真を撮っていくことに>>続きを読む

言の葉の庭(2013年製作の映画)

3.0

靴職人を目指す高校1年生のタカオは雨の日に新宿御苑で授業をサボったことで知り合った女性とのラブストーリー。


学生が学校をサボり、そこで出会った人と友情や愛を育むというのはよくある話だ。そもそも学校
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

3.2

自分が興味をもったことを探究しノートに記録をまとめることが好きな小学4年生のアオヤマくんが住む町に、突然ペンギンの大群が現れ、アオヤマくんはその謎を解くためにウチダくんとともに探究をはじめる。アオヤマ>>続きを読む

グッバイ、ドン・グリーズ!(2022年製作の映画)

3.2

予告編を見る限り、高校1年生の3人の男の子がアイスランドを目指すというような『宇宙よりも遠い場所』(以下「よりもい」)的な話という印象だったが、ちょっと違った。

関東の田舎町に住むロウマと、ロウマの
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鹿の王 ユナと約束の旅(2020年製作の映画)

3.5

ツオルとアカファという二つの民族がおり対立し、アカファは劣勢だったものの、ツオルの人々だけ罹り死に至らしめる黒狼熱(ミッツァル)の流行やヴァン(主人公)の活躍によりアカファが巻き返すことになるものの、>>続きを読む

メランコリック(2018年製作の映画)

3.0

東大法学部を出て一度も定職につくことなく実家暮らしでアルバイトで生活する和彦が、高校の同級生と再会した銭湯でアルバイトをすることになる。その銭湯は営業終了後に殺し屋の仕事場(標的を連れ込んで始末する場>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.6

フランスのとある街で発行されてきた架空の雑誌「フレンチ・ディスパッチ」の最終号の記事を映像にした作品。

アメリカのカンザスの新聞の別冊雑誌なのに、編集部がフランスにあるというよく分からない設定。寄稿
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クレッシェンド 音楽の架け橋(2019年製作の映画)

3.3

世界的な指揮者の下、イスラエルとパレスチナの若手演奏家を募ってオーケストラを編成し、平和と和解のためのイベントとしてコンサートを行うというプロジェクトのお話。


泥沼の紛争が長年続くユダヤ人とパレス
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.8

ブロードウェイミュージカルの金字塔のスピルバーグ監督による映画版。

ストーリーは1950年代のニューヨークを舞台にした悲恋物語。プロットはほぼ『ロミオとジュリエット』。普遍的な物語の原型はシェイクス
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ぼくらの7日間戦争(2019年製作の映画)

3.2

かつて炭鉱で栄えた北海道の小さな町に住む少年少女が大人に反抗して廃工場に立てこもるという話。

細田守監督、新海誠監督の風味の演出を施した映像はまずまずの仕上がりだが、何せストーリーに難がある。

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地球へ・・・(1980年製作の映画)

3.3

環境汚染が進んで住めなくなってしまった地球、人工知能に管理された社会などとても40年以上も前の作品とは思えない緻密な設定のSF作品。もうすでに手塚治虫が『火の鳥』を描いていたこともあるので、SFの設定>>続きを読む

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.0

敏腕映画プロデューサーに抜擢された映画オタクの新人映画監督の奮闘記。

展開やノリはちょっと違うが、ハリウッド映画を舞台にした『映像研に手を出すな』といったところだろうか。映画製作のエッセンスを伝えて
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MONSOON/モンスーン(2020年製作の映画)

3.5

6歳でボート難民となってベトナムから英国へ亡命した男が両親の遺灰の埋葬のため30年ぶりに帰国し、幼なじみ、ベトナム戦争時代のアート関係のツアーコーディネーターの女性、父親がベトナム戦争に従軍したという>>続きを読む

ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男(2019年製作の映画)

3.8

巨大化学メーカーを相手に公害訴訟を手掛ける弁護士が主人公の実話ベースの法廷サスペンス。

日常生活でおなじみのテフロン加工のフライパンなどに用いられる化学薬品の製造過程で生じた廃棄物により深刻な土壌・
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紅の豚(1992年製作の映画)

4.5

第一次世界大戦後のイタリア・アドリア海で、元空軍のエースパイロットで空中海賊(空賊)相手に賞金稼ぎとなった豚人間ポルコ・ロッソの生きざまを描いたスタジオジブリの名作。

ポルコの生きざまやセリフはかっ
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万引き家族(2018年製作の映画)

3.7

貧しい家族が生活のために常習的に万引きなどの犯罪に手を染める話で、普通に考えたら窃盗という犯罪行為を肯定的に描くことは許されないので、おそらくそうした生活が破綻して終焉を迎える話、ということはあらすじ>>続きを読む