先に観た方々が何かいろいろと“語りたそう”だったのもあり、ネタバレはもとよりそれに近い類の情報も排して逃げ回ったのちにようやく観賞。
なるほど観た人と色々語りたくなるのもむべなるかな。
前半は謎を>>続きを読む
止め絵のエマ・ストーンもそりゃ悪くないが、動くと格段に可愛い。
しぐさ、体の動き、そして大きな目を中心とした表情。それらを観られるだけでひとまずはOK。
ドレス姿よりカジュアルな服装がいい、でも一番よ>>続きを読む
いわゆる「ブルーフィルム」の制作に情熱を燃やす監督。「芸術作ってまんねん」と息巻く彼は、偶然訳ありの夫人と出会う。盗撮テープを使って彼女に迫り、ついに肉体関係を結ぶが・・。
ひとくちにロマンポルノと>>続きを読む
日本でも根強い人気のチェット・ベイカー。
破滅型ジャズメンの代表選手と言ってもいい彼の波乱に満ちた半生を描いた、伝記的性質を持つ作品。波乱に満ちた生涯の中でも、歯を折られて演奏ができなくなってから紆余>>続きを読む
暗い。アンハッピーエンドの小津作品はもちろん他にもあるが、今作はそういう“結果”から見る体だけでなくとにかくいろんな意味で全編を通して暗い。暗くそして重い。
話自体もどこかアンバランス。別にストーリー>>続きを読む
観た。
今はなきシネ・ヌーヴォ梅田で。閉館する少し前だからあれはたしか99年の6月か7月だ。
面白かった。
しかしどこがどう面白かった、そもそもどんな映画だったかを全く憶えていない。
という訳で“>>続きを読む
地球の気象を操り世界征服を企む組織「ギャラクシー」。彼らの野望を阻むため、国際連帯秘密諜報機構「Z.O.W.I.E.」は伝説のスパイ、デレク・フリントを差し向ける・・。
当時流行し氾濫していたであろ>>続きを読む
“視線”と“間”に多くを語らせる。
終わるタイミングが決まれば、その映画はそれでOKだとも思う。
この作品はここ、という場所でバシッと終わる。
着地決まった!といった感じか。
いわゆるプログラムピクチャーというかB級というか、そういう位置付けの(であったであろう)作品。だが意外に楽しめる。
奄美大島に小児マヒの生ワクチンを届けるためにパイロットが飛ぶ。が途中、台風観測所の>>続きを読む
もちろん麻生久美子目当てで観た。
ARATAのシーンが好きだ。事前情報もなく、劇中では顔が一切映っていないのになぜARATAだとわかったのだろう?とにかくあのシーンが忘れられない。
映画全体としては>>続きを読む
日活のおなじみ「無国籍アクション」に類される1本。
散弾銃(ショットガン)を手に山から山を渡り歩く“流れ者”。流れついた山中の村で真珠のネックレスを見つける。それは彼の婚約者が身に着けていたもので・>>続きを読む
ジョン・カーニー最新作。またこのテイストか、しかしまた面白いぞちくしょう。
バンド少年だった自身の自伝的要素も併せ持つ青春譚。106分と比較的短い中でテンポよく観せる。短いせいか全体的に話が深く描かれ>>続きを読む
源氏鶏太の『家庭の事情』を原作としたホームコメディ。
同じ原作で大映が1962年に同じ『家庭の事情』のタイトルで映画化している。先にそれを観たのもあり、どうしてもそちらとの比較になってしまう。よってこ>>続きを読む
2015年開催の「若尾文子映画祭」で観たものの中では、個人的には最も楽しめた作品。
妻亡きあと、男手ひとつで4人の娘を育てた父。55歳で定年退職するにあたり、退職金と貯金を合わせた250万円を自分と>>続きを読む
『本陣殺人事件』の二度目の映画化。
一度目の『三本指の男』(47)に比べると、可能な範囲で原作に沿って比較的しっかりとした出来になっている。
原作の昭和12年という設定をなぜか現代に変更したため、戦>>続きを読む
観た後に横溝ファンの方が憤慨されていたので、原作にあたる『本陣殺人事件』を読んでみた。なるほど憤るのも無理からぬ。今風の言葉を使うと“改悪”というやつだこれは。映像化にあたり原典にアレンジを加えるのは>>続きを読む
原作・石坂洋次郎×主演・石原裕次郎。
この頃の日活の典型ともいえる組み合わせ(他に「陽のあたる坂道」「あいつと私」「若い川の流れ」など)。
物語自体も結局は典型的で、裕次郎を活かしつつ爽やかな青春譚と>>続きを読む
何かを壊し何かを失った男・白岩役にオダギリジョー。
何かは子細には語られずましてや自分から話すことはない。が他者との関わりをなるべく避け、独り自転車を漕ぎ家に帰り缶ビール2本を飲む背中に、その過去を存>>続きを読む
庭付き一戸建ての社宅が並ぶ東京郊外の「あひるが丘」。
隣同士の東京マダム(月丘夢路)と大阪夫人(水原真知子。夫が大阪から転勤してきたのでこの名前。これに対しての月丘の東京マダムというぐあい)が、何かに>>続きを読む
♪ちいちいぱっぱちいぱっぱ~
エノケン初体験。時代的にもサイレントのイメージが強かったので、いたって普通にしゃべりまくる様子にまずは驚き。不勉強なり。
隣同士に住む仲の悪い2人の男が仕事に余暇にそし>>続きを読む
昭和20年8月に公開され、終戦当時国内で唯一上映されていたという作品。
戦後占領軍に接収され、全編72分のうち現存するのは41分のみ。果たしてその状態で筋が理解できるのか?・・観る前はいささか疑問だっ>>続きを読む
新海誠の作品はこれまでに何作か観た。
オムニバスの『秒速5センチメートル』、50分に満たない『言の葉の庭』など、短~中編ではそのセンチメンタリズム溢れる世界観の構築と登場人物の逡巡や陶酔の描写で、観る>>続きを読む
物語を前へ進める推進力が欠如している。雰囲気/空気感を眺めるような作品。
何よりも主演の森和代の射るような目つきを堪能する作品ではないかと。わずか数本の出演で早々に女優を引退してしまったのが惜しまれ>>続きを読む
さざなみ
1.細かに立つ波。さざれなみ。
2.小さな心のゆれや争いごとのたとえ。
原題は「45 Years」。主人公の老夫婦が共に過ごした期間からきている。短い言葉だが観ているうちに重い意味を持って>>続きを読む
そうか川かぁ。川を真ん中に置いて「戦争」かぁ。
架かっている橋を渡らず、浅い川をザバザバと渡っていくところがとてもいい。
映画が果たす役割のひとつで、時に副次的だが印象的、また時に足枷になってしまう>>続きを読む
♪Qu'est ce qu'il ya?
新訳&デジタルリマスターで蘇る、最低で最高な90分。
しかし映像は綺麗になったのに、依然漂うこの「猥雑さ」「ザラつき」はなんだろう。デジタル技術というふるい>>続きを読む
ポーランド、ワルシャワ。午後5時。
女好きの映画監督。面接を受ける女優。嫉妬深いその夫。ホットドッグを売る男。バイク便の男。救急隊員。仕事中に情事に耽る男とその女。強盗を企む少年。橋の下の画家。別れた>>続きを読む
公開時、西田敏行ファンだった友人M君(♂)に半ば無理やり連れられて観に行った。たしか南街会館。そしてまさかの満席立ち見。作品にも演者にも特に思い入れがなかったのでわりと辛い2時間でした。
そのむかしテレビ放送で観て以来。約30年ぶりの観賞。
突飛な設定や仰々しいセリフ回し、ごった煮風の衣装などヘンに見どころがたくさん。こういう物語は真面目に、大真面目にやるから面白いのだ。なにせ原作は>>続きを読む
戦前に書かれた石坂洋次郎の小説の映画化。きけば今回が3度目の映像化で、前二度の主演は木暮実千代(1941年)と香川京子(55年)。
高校を卒業し就職、バスガイドになった若き主人公の職業的自立や人とし>>続きを読む
日本海沿いを走る列車。向かい合わせの席に乗り合わせた2人。寡黙な女にやたら親しげに話しかけ絡む若い男。
偶然同じ駅で降りた2人。女は訳ありの様子。連れの年配女性の存在を問われ彼女は男に言う、「私の見張>>続きを読む
「ゴジラ」シリーズとして数えるなら29作目。“アップデート”された「2010年代のゴジラ」が姿を現した。
これまでのシリーズ諸作品は、いわゆる「昭和ゴジラ」にせよ平成の「VSシリーズ」にせよ「ミレニア>>続きを読む
誘拐事件に関するマスコミの行き過ぎた報道姿勢を、熱意に燃える一青年記者を柱として描く社会派ドラマ。
いわゆる「報道協定」の確立やそのきっかけとなった誘拐事件、また有名な「吉展ちゃん事件」などはこの映>>続きを読む
『ゲッタウェイ』と『ガルシアの首』の間に作られた1本。故に見落とされがちかもしれないが、これも紛れもないペキンパー節、というかペキンパー臭に満ちている。
カットやシーンのひとつひとつがいちいち「キメ>>続きを読む
いわゆる「第四の壁」の越え方は軽やかかつ嫌味を感じさせないちょうどいい塩梅。
施設で知り合った、同じ“実験台”だった彼はあれっきり?原作ではどういう扱いなんだ?