ユウサクさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.4

まごうことなき「大人も子どもも楽しめる映画」だった。見たまま楽しんだ子どもも大人になってから「あれはこういう話だったのか」って気付けるような含蓄がある。ストップモーションと等速の映像をどう両立してるの>>続きを読む

ファンフィク(2023年製作の映画)

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トランスゲイ男性が主人公の映画自体あんまり無いと思うのでその時点で快挙。衣装も意味わからないくらい洒落てて、全員バカ高いブランド着てるみたいに見えた。

ただ編集のテンポ、垂れ流しの音楽、手持ちでフラ
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ニモーナ(2023年製作の映画)

4.8

めっっっっっちゃくちゃ良かった。紛れもなくセクシャルマイノリティのための映画だし詰め込み過ぎない引き算のアニメーションが逆に新鮮でキャラ良くて選曲良くて役者良くて、って褒めるところしかない。ラストカッ>>続きを読む

⼭猫は眠らない8 暗殺者の終幕(2020年製作の映画)

3.2

秋元才加がめちゃくちゃカッコいい。9にも呼ばれてるし実力は十二分にあるからどんどん色んな作品に出てほしいな。午後ローでは吹替もオリジナル音声も確認できて便利だけど、本人吹替が本職の人と信じちゃうレベル>>続きを読む

X エックス(2022年製作の映画)

4.4

スタンダードからビスタへ広がっていくようなファーストショットからグッと心を掴まれた。厳密には1.90:1みたいだけど。とにかくルックのこだわりが凄い。70〜80年代の粗野でザラっとした映像の中にどこと>>続きを読む

To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

2.2

4K

自己責任論を押しつける不快な作品。アルコール依存症を「病気」と表現しておきながら医学的な面からの治療には一切触れられず根性と共助でどうにかしろと上から目線で吐き捨てる。子を捨てたのは母一人の責
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ガールフッド(2014年製作の映画)

4.8

前半、兄から殴られたマリエメがベッドから無造作に手を放っていて、カメラが手の先から顔の方へとパンしていく。一呼吸おいて再び手の先の方へパンしていくとすでに同じく妹がベッドから伸ばした手が繋がれている。>>続きを読む

恋する遊園地(2020年製作の映画)

1.4

ノエミ・メルランが出てたから見たけど「人間との恋愛の代替として機械と恋愛する」みたいな理解をしているせいか、機械との性行為を人間との性行為みたいに描いてるシーンがあってリスペクトを感じられなかった。主>>続きを読む

モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

3.7

メインキャストをジョディ・フォスターしか知らなかったのでカンバーバッチにテンション上がってザッカリー・リーヴァイにテンション下がった……。
スラヒ役の人、どっかで見たことあるなと思ったら『ダゲレオタイ
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クラッシュ(1996年製作の映画)

3.0

ビデオドロームよりはわかりやすかったけど自己実現のために周りの人間に多大な迷惑をかけているのがダサかった。自分たちで勝手に事故ってる分にはいいけど公道でやるなよ。追う方と追われる方の利害が一致してるカ>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

2.4

なんかずっとスベッてたというか、「あなたたちの望むものを作りましたよ!」って言ってくる全てがズレてる感じ。飲酒とか電気イスとかわざとやってんのかな……。だとしたら引く。
つまんないリキャストギャグやる
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ミッドナイト・ファミリー(2019年製作の映画)

3.7

ずっと気になっててアマプラでもうすぐ配信終了になってたので見た。何をどうすればこの状況が良くなるのか検討もつかないけど、とりあえず非常にまずいことが起こっている。こんなに「誰が悪いのか」を混乱させるド>>続きを読む

カード・カウンター(2021年製作の映画)

3.7

普通に楽しみにしてたんだけどポール・シュレイダーがジャンヌ・ディエルマンが一位になったことに対して余計なこと言ってたので「一応見に行くか……」くらいのテンションに下がってた。都内4館ってかなり少ないけ>>続きを読む

渇水(2023年製作の映画)

1.1

あまり興味なかったけど16mmでほぼフィックス撮影ってKODAKのメルマガに書いてあったので見てみた。

予想を遥かに超える酷い脚本、演出、演技、ジェンダー観で失笑しつつ具合悪くなった。演出が拙過ぎて
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ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

メディアによる社会への影響をテーマにしようとして1時間あたりで息切れして改造人間バイオレンスに舵切ってなんとか30分乗り切りました、みたいな感じだった。キモテレビとかキモVHSはまだわかるけどおっさん>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

相変わらず視覚的な挑戦が凄い。実写は入れてくるだろうと思ってたけどまさかレゴまで入れてくるとは……。前作を踏まえての期待を全く裏切らない。デザインも多彩で「次はどんなスパイダーマンが画面に映るだろう」>>続きを読む

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

4.2

新宿ピカデリーのスクリーン3は4Kに対応してるのでたぶん4Kで見られたと思う。ほんのりグレインが良かったのでオススメ。

冒頭から爆笑。あんな歯が剥き出しでフンを撒き散らすおもちゃが売れるなよ。タイト
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リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.9

字幕版

ディズニープリンセス作品自体に思い入れは無いものの、ディズニー作品のVHSに入ってた他作品紹介で歌曲はめちゃくちゃ流れるので音楽自体への思い入れはまあまあある。なのでアレンジ中心の評価になっ
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私の名はパウリ・マレー(2021年製作の映画)

3.9

ノンバイナリーのアフリカ系弁護士にして活動家であったパウリ・マレーのドキュメンタリー。監督は『RBG 最強の85才』のジュリー・コーエンとベッツィ・ウェストのコンビ。

シドニー・ポワチエとルイ・アー
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.8

テーマはもちろんのこと、全編8Kデジタルカメラで撮影、ウルトラパナビジョン規格を模したレンズ、2.76:1とシネスコよりもさらに横長のアスペクト比という点に非常に惹かれてずっと気になっていた。

実際
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アダプション/ある母と娘の記録(1975年製作の映画)

3.5

やけにリアルなビンタの時点で引いちゃってあんまりのれなかった。撮影なんだからフリでいいよ……。また結婚、養子、親子関係、女性同士の連帯など各テーマの描き方が今の視点から見ると良く言えば軽やか、悪く言え>>続きを読む

レディ・マクベス(2016年製作の映画)

2.7

Apple TV+の『マクベス』が面白かったのでこちらも。なんとなく『聖なる証』と似た雰囲気を感じていたけど全然違った。

序盤のあまりにも酷い家父長制描写に、はいはいこれをフローレンス・ピューがぶっ
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ホールド・ザ・ダーク そこにある闇(2018年製作の映画)

3.2

ジェレミー・ソルニエ×メイコン ・ブレア。『悪魔の毒毒モンスター』のリメイクはいつになるの?

『グリーン・ルーム』『ブルー・リベンジ』を面白いと思った自分にとってもこれはだいぶきつかった。わからない
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キャメラを止めるな!(2022年製作の映画)

1.2

オリジナルの方は当時劇場で見て「へー」って感じだったけどたぶん今見たら諸々の偏見にめちゃくちゃイライラすると思う。「作り物の涙じゃダメだ!」とか言ってるやつの映画絶対つまんないし「ゾンビが斧を使うのは>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.4

当事者を起用してないとか発声をエモのだしにしてるところとかは散々批判されていると思うのであらためて書く必要もないかな。そういうのは置いといても情感を風景ショットに頼りっきりで、意志があってフィルムを使>>続きを読む

アオラレ(2020年製作の映画)

1.0

大して考えることもなく展開のために主人公をどんどん共感しにくいキャラクターにしていったことが容易に想像できるクソ脚本。ジャンル映画であることに甘んじている。

これ見て「母親がクズ」だの「ラッセル・ク
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