先行上映にて鑑賞。ケネス・ブラナーの幼少期の記憶が色濃く反映された本作。往年のハリウッド映画のように小綺麗なオープンセットの中だけで話が完結している作りが何でもリアリティーを追求しすぎる昨今の風潮に抗>>続きを読む
コロナ禍になったこの2年間に夢のショウビズの世界を諦めて家業を継いだりサラリーをもらえる仕事に就いたりする人を何人も見てきたからめちゃくちゃ刺さった。電気を止められても彼女から愛想を尽かされて捨てられ>>続きを読む
コロナ禍のあおりを受けて延期になっていた作品がようやく公開。正直、ロバート・ワイズの決定版がある名作をなぜ今更リメイクするのかはなはだ疑問だったけど、その理由が鑑賞をしてみてわかった気がする。やっぱ古>>続きを読む
巨匠ロベール・ブレッソンが聖杯探索の後日談を題材に騎士道精神の崩壊を描いた作品。
リアリティーを突き詰め引き算の演出を極めた円熟期のブレッソン。主人公のランスロも今だったらティモシー・シャラメあたり>>続きを読む
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』で今シーズンの賞レースを席巻しているジェーン・カンピオン監督があの『ピアノ・レッスン』の次に撮った文芸作品。
ニコール・キッドマンの脇を固めるジョン・マルコビッチ、ヴィゴ>>続きを読む
イデオロギーの問題であったりあまりに汚しが少ない綺麗すぎるNHKのセットだったりでケチのつけやすい作品だけど、夫を信じて愛し抜く妻の純愛物語なんだと考えるとそんな些細なことも気にならなくなる。
主人>>続きを読む
異国の地ギリシャで現地の住民の家族団欒な姿に苛立ちを隠せない大学教授のレイダ。その謎が徐々に明かされていくミステリー仕立ての物語。
隠し持った人形の所在が幾度もわからなくなったり、まるで今自分がどこ>>続きを読む
ロメールの四季の物語シリーズの完結編。偶然を装い運命を操作しようとした女たちの物語。
そのおもちゃの対象にされてしまった葡萄酒作りの女性マガリがめちゃめちゃ不憫。親友のイザベルからは新聞の広告で見>>続きを読む
度重なる偶然と先走る想像とそれらが織り成す必然。どのエピソードも濃厚なテキストでこちらの想像をことごとく裏切ってくれる。まさに「クソエロい」シナリオ。
第一話の『魔法』は昨日偶然に鑑賞したロメールの>>続きを読む
ロメールの四季の物語シリーズの第3作。フランス北西部の海岸を舞台にしたボーイミーツガールもの。
地球の裏側に旅立ってしまった彼氏の帰りを待つマルゴがめちゃくちゃ健気でかわいい。そんなマルゴと出会った>>続きを読む
グッチ家の栄枯盛衰を巨匠リドリー・スコットが描いた作品。まるでマクベス夫人のような悪女のガガ様を堪能出来る一品。そしてどのシーンのガガ様も衣装が素敵すぎてもうそれを追っているだけであっという間に時間が>>続きを読む
ガンダムシリーズは逆襲のシャアしか見たことがなかったから逆に手にすることが出来たかも。モビルスーツを地上から仰ぎ見るあのアングルいいよね。普通にワクワクする。
デンゼル・ワシントンとラミ・マレック共演のサスペンスもの。しかもスコアはトーマス・ニューマン!当然ハードルは上がりまくるやん。なんかあると思うやん。いやなんかはあるんよ。けどそれが圧倒的に弱いのよ(笑>>続きを読む
奇跡に翻弄される男たちの物語。そう結論付けた方がなんかしっくりくる。一見主人公のヒロインの生き方は純粋で真っ当のように目に映るけど、それを貫かれた時の周りの迷惑ったらないなと思ってしまった。
狂信的>>続きを読む
ロメールの四季の物語シリーズの第一作。哲学を教える教師と官僚の娘と、その父親である官僚とその恋人(広告代理店勤務)の話。
娘のナターシャ以外のインテリの3人が自らの知識をひけらかしてマウントを取り合>>続きを読む
ヒッチコック的な巻き込まれ型サスペンス。中盤から政治的な説明がたらたらと挿入されるんだけどそれが蛇足のように感じた。あのままギリシャ語も全く理解出来ずに終わった方がまだ良かったのでは?と思わずにはいら>>続きを読む
冒頭から旧来型の男性的価値観を押し付けてくるカンバーバッチのパワープレイを見せつけられて「これにずっと付き合わなきゃいけないの?😟」って辟易していたんだけど、物語が進むにつれて監督の真意はそんなところ>>続きを読む
ずーと気になっていた作品だったので今年の内に観ておかなくてはと思いやっとこさの鑑賞。
過去に例を見ない長講のイントロダクション。なぜ女はSEXをしながら物語を朗読するのか?なぜ男はそれを受け入れるの>>続きを読む
近年にないほど豪華なオールスターキャストによる終末ブラックコメディ。こんなにも笑いながらも背筋が寒くなる映像体験を出来るなんて思わなかった。アダム・マッケイの縦横無尽の語り口に翻弄されっぱなしの2時間>>続きを読む
タイトルを見てまさかと思ったけど今回もマラドーナが出てくるのね。もうほんとどんだけ崇拝してんのよ😂
フェリーニにゼフィレッリにレオーネと神々がまだ地上にいた80年代。神々の快活な語り口とは真逆で陰湿>>続きを読む
ホラーのタイムトラベルもの。予備知識はそれくらい。最初はエドガー・ライト版の『ミッドナイト・イン・パリ』かなー?なんて呑気に見ていたらいい意味で完全に裏切られた。
擦り切れたレコードは何を暗喩してい>>続きを読む
「誰でもひとつはいいシナリオを書ける。それは自分の身のまわりの人たちを描くことだ」。その新藤兼人の有名な格言を身を持って実践する脚本家志望の青年の物語。
この身のまわりの連中がいちいちパンチが効いて>>続きを読む
初めてのジャン・ヴィゴ。詩的な表現技法が印象深い本作。水中撮影や離れた2人をオーバーラップで重ね合わせる撮影など当時では画期的だった演出が随所で光るが今見るとやはり過去の映像遺産としてしか見れない。>>続きを読む
デビュー以来ロードムービーを撮り続けてきたヴィム・ヴェンダースの集大成的な作品であり90年代の特有のテーマであった終末論をヴェンダース流に調理した5時間もの大河ドラマ。
日本パートにはなんと笠智衆が>>続きを読む
ヴィスコンティ作品で唯一DVD化もVHS化もされていなかった幻の作品がアマプラでレンタルされていることを知り早速ありがたく鑑賞🙏
画面全体を覆うアルジェの気だるくなるような灼熱の陽気。裁判所の傍聴席>>続きを読む
雨後の竹の子のように乱立する高層ビル郡のすぐ隣りに密集するスラム街で起こった猟奇殺人事件を描いたフィルム・ノワール。その街並みや世界観やテイストがまるで『攻殻機動隊』みたいだなーって思いながら見ていた>>続きを読む
最初はクロアチア版の浜口親子かな?なんて呑気に観てたんだけどこっちのアニマルは誰からも愛されていないし陰湿だし暴力的だしで全く可愛げがない。いわゆる毒親の最たるもの。んで、こっちの京子ちゃんもあんなに>>続きを読む
ウェス・アンダーソンの新作を家電量販店の上の階の落語会の催しでお馴染みのよみうりホールで鑑賞するというシュールすぎる体験(←偏見)。
いきなりジャック・タチのあのパロディーから始まるフレンチカルチャ>>続きを読む
ヒンドゥー教の聖地ヴァラナシを舞台にした宗教間の軋轢を描いた作品。イスラム教徒なのにサリーを織って生計を立てる男、イスラエルからのツーリストの女性、耳が不自由な娘を育てるダンサーのシングルマザー。その>>続きを読む
巨匠アピチャッポン・ウィーラセタクンが自身も患われた脳内爆発音症候群をヒントに南米コロンビアで撮影した新作。
彼の作品は西洋の医学や科学の見地とは全く正反対のベクトルで切り込んでくるからタイで撮ろう>>続きを読む
「始めに言葉ありき」。タルコフスキー監督作『サクリファイス』のあの有名な"生命の樹"の場面をコピーした貼り絵のアップから始まるの本作。ロシア文学の永遠のテーマである貧しき者の矜持についてわかりやすく語>>続きを読む
アゼルバイジャン版の麦焼酎二階堂のCM。退廃的で美しい油井の風景に登場人物を溶け込ませそこへポエトリーリーディングを被せる。もうまんま二階堂さんじゃないっすか!(笑)ロケ地が大分かアゼルバイジャンかの>>続きを読む
子供を授かれなかった中年の夫婦が不良のティーンからお腹の子供を盗み取る話。まるで現代社会の縮図のような物語。10代20代から何もかも搾取し続けて自分たちだけブクブク太っていくという、まるでそれを具現化>>続きを読む
牛飼いの老人と洞窟探査隊の話。まだテレビが白黒のブラウン管だった時代の出来事を俯瞰のショットを多用して撮影したドキュメンタリー風の再現映画。
638メートルという当時では世界第3位の深さであった未踏>>続きを読む
画面いっぱいに広がる新緑のごちそう。白飛びするほどの光線のシャワー。なんて吸引力のある画作りなんだろう。海外が求めている日本がそこにはあるし令和の今、日本人が求めている何かがそこにはある気がした。>>続きを読む
救いようのない悪ガキというか非行少年のロードムービー。後の名作である「友だちのうちはどこ?」がいかにファンタジーであるかを処女作で詳らかにしている点が何とも皮肉で面白い。悪知恵を働かして他人を騙して法>>続きを読む