なお

ブレイキング・バッド SEASON 2のなおのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

"破綻"

ガンを宣告された化学教師、ウォルター・ホワイトと、違法薬物の下っ端売人、ジェシー・ピンクマンのコンビが織り成す、クライム・サスペンスドラマのシーズン2。

今シーズンでも実に様々なことが起きた。
その邪知暴虐・傍若無人っぷりに恐れと呆れを抱いたウォルターとジェシーは、裏社会の大物麻薬売人・トゥコを殺害。
ウォルターはこの一件で危うく、義弟のハンクに尻尾を掴まれそうになるが何とか回避。

これに懲りたウォルターとジェシーは、自分たちの力のみで麻薬の販売ルートを構築することを決意。
ジェシーの友人たちに声をかけ、徐々にシマを広げていく。

だが、ネットワークが広がるということはリスクも広がるということ。
麻薬売買のイザコザに巻き込まれ、ジェシーの友人の何人かは失踪し、最悪の場合命を奪われる。
傷心しながらもジェシーはガールフレンド---自身が住む家の管理人の娘・ジェーンと親密になるが、彼女もまたクスリの魔力に命を捧げてしまう。

当然ウォルターも無事ではすまない。
「家族のためにカネを残す」という当初の目的が行きすぎ、家族---特に妻であるスカイラーとの溝は深くなる一方。
新たに生まれた娘の誕生にも立ち会えず、シーズン終盤ではウォルターが塗り固めてきた”嘘”が明るみになる。
家族のためを思った行動であったはずだが、完全に裏目。

ウォルター、ジェシーともに大切なものを失った。

☑️まとめ
「幸せの絶頂」。
ウォルターで言えば、スカイラーはじめとする親族の援助を受けガンと戦ったり、娘の誕生を見届けること。

ジェシーで言えば、ヤクの売買が軌道に乗り始めかわいいガールフレンドもできたこと。

しかし、違法薬物の売買という「非合法」に手を染めてしまった彼らに幸せばかりが訪れるワケがない。
「幸せの絶頂」と「どん底」。
多幸感と絶望感の波がまるでジェットコースターのように押し寄せる今シーズンは、実に自分の心臓をチクチクと刺激してくれる内容であった。
なお

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