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天国と大地の間で
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『天国と大地の間で』に投稿された感想・評価

shun

shunの感想・評価

4.9
今ヨルダンに留学しているのですが、こっちのネトフリを使って日本ではなかなか観れない作品を観ていきたいと思ってこちらの作品を選択。

簡単に言うとパレスチナ人夫婦が離婚の書類を完成させるため夫の父親の来歴を辿ってイスラエルを巡るロードムービーです。

ただ、この90数分の間にこの地域が抱える問題が詰まっていて非常に複雑でした。

まず、妻サルマの家族はイスラエルに留まったパレスチナ人で彼女の父親は共産主義者。イスラエルの市民権はあるが社会的差別を受けている。
夫ターメルの父親はベイルートでイスラエル側に殺された。その元恋人(ターメルの義母)ハジャルはイラク育ちのユダヤ系アラブ人。息子タミールを取り戻すために寝返り元夫(ターメルの父)を売る。これによってターメルは両親を失うこととなる。
一方タミールは攫われたあと死を偽装されユダヤの家庭に与えられたためヘブライ語しか話せない。

車で旅をするサルマとターメルは少しずつ自分達の出自や両親の出自、イスラエルやアラブ諸国の歴史と現状に向き合っていくこととになる。
その道中で出会う人々もまた興味深い。
ゴラン高原に住むシリア系の女性はイスラエル市民権と住所を拒否し生きるレジスタンス。
他にもアラビア語が話せるユダヤ人の老人も登場する。彼の「ユダヤもアラブもきょうだい」ってセリフが印象的。
あと少しコミカルだったのはフランスからの旅行者夫婦。車が壊れて乗せてくれないかと言い、強引に車に乗ってきたかと思えばずっと後ろで夫婦喧嘩。と思ったら次の瞬間にはアツいキスをしてる。なんだか面白かった。

非常に複雑な問題を90分にまとめ「離婚したい夫婦のロードムービー」として成立させ、音楽や情景も美しい。
もっと評価されていい映画だと思う。

役所で彼らの順番待ちの番号、67と48も意味があるのね。1967年と1948年
para

paraの感想・評価

4.0
パレスチナ〜イスラエル。
音楽も楽しめるロードムービーという言葉に軽い気持ちで行ったところ、、
当然のことながら重たい歴史を突き付けられた。

人間は大地のものではない
大地は人間のものではない

映画はパレスチナ人夫婦が離婚しようとするが、父親の経歴に不明点があり身元を証明する必要が生じ…というものなのだが、
パレスチナ人と言っても生誕地により待遇や扱いが大きく異なること、
イスラエルでは離婚する場合も民族、宗教によって管轄裁判所が異なること、
イスラエルにおけるパレスチナ人がどのように見られているのか、
ゴラン高原の現状、
アシュケナジム、
キリスト教パレスチナ人の辿った運命、等々。

無知を晒すのだが、、
そこには自分が今まで抱いていたパレスチナ自治区の姿ではなく
プール付きのマイホームとオンボロとはいえベンツ所有のパレスチナ人が。

上映前に解説あり。
ヨルダン川西岸地区の高級住宅地ーナザレーガリレア、ゴラン高原が舞台。

これまで上映してきたパレスチナ映画の著作権者は欧州や北米、レバノンの映画会社だったそうですが、本作は初めてヨルダン川西岸地区の映画会社から上映権獲得とのこと。

冒頭にトランプとプーチン?が抱き合う看板が映り込んだのは意図的?
あと、笛吹く日本人の話とは??(調べます)

まとまらないため後日修正します。
mingo

mingoの感想・評価

4.1
この映画はちょっと凄い。
複雑なパレスチナ問題を「人種と宗教」のみで、エンタメ的な恋愛ドラマで描いたエポックメイキング的傑作…配給会社もヨルダン川西岸、監視の目を掻い潜り世界一難しい離婚を目指すことによって、その原因と複雑な家系の謎が解き明かされていく。トランプの問題発言が記憶に新しいゴラン高原や海辺のロケーションも素晴らしく、何よりクセ強めの旅先案内人と共に音楽ロードムービーの側面も保ちつつ、こんなに高校や大学で必須映画にして欲しい映画もなかなか無い…「二つのロザリオ」同様に宗教上で別つ愛ほどどうすることもできないからこそ「映像」が生きてくる。

藤本さんトークメモ2022.2.24

パレスチナの女性監督ナジュワ。
父ヨルダン人母親パレスチナ人。
3作目の長編。パレスチナ関係の映画を流そうと常に思っている、6本目の映画。著作権はフランスやカナダ、レバノンの会社が持っていたりする。ヨルダン川西岸にある映画会社から権利を獲得した。抑える人物は5人、夫ターメルと妻サルマ、探している母ハジャル、謎の男タミール、死んだ父ガッサン。パレスチナ問題に難民としてレバノンに逃れてオスロ合意があって戻ってきたのがターメル、サルマは留まった系。2人はイスラム教徒、サルマはそんな感じしない。親父は共産主義なので宗教的なことは関与しない。ターメルの親父ガッサンはイスラエルによってベイルートで殺人、ガッサンカラファーニをモデル。タミールは異母兄弟、お兄さん。ハジャルはイラク育ちユダヤ系アラブ人。「約束の旅路」エチオピアのユダヤ教徒を移住させる良い映画がある。ターメルはハジャルの元から攫われてアシュケナジムとして育てられた、アラビア語しか話せない。イスラエルにかつての恋人ガッサンの情報を売ったのがハジャル。かつて愛した男性の姿を纏ったターメル。タミールが最後追っていく、シオニストとしてゴリゴリに育てられたため「おれたちは兄弟じゃない」タミールはヘブライ語、ターメルはアラビア語。分断されて通じない。ハジャル=ハガルは旧約聖書に出てくるある女性、アブラハム=祖。タミールとターメルは同じ元を辿っている。イクリット村はパレスチナ人のキリスト教徒の村。イスラエルができたことによって分断された。昔はもっと仲良しだった二項対立ではなくもっと複雑だよって言う。ゴラン高原はシリアの領地。

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