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ファニー・ページ
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目次

ファニー・ページの作品紹介

ファニー・ページのあらすじ

⼦役時代にノア・バームバック監督の名作『イカとクジラ』に出演したオーウェン・クラインが映画監督デビューを果たした本作は、16mm の懐かしいタッチの映像で綴られるオフビートでひねくれた⻘春コメディ。⾼校⽣のロバート(D・ゾルガードリ)は、師と仰ぐ⼈物の突然の死をきっかけにカートゥーン作家になることを決意し、地下の薄汚いアパートで中年男性たちと奇妙な共同⽣活を始めるがー。『グッド・タイム』などのサフディー兄弟がプロデューサーを務め、昨年のカンヌ国際映画祭の監督週間で上映された⾵変わりで愛すべき傑作。

ファニー・ページの監督

オーウェン・クライン

原題
Funny Pages
製作年
2022年
製作国・地域
アメリカ
上映時間
86分
ジャンル
コメディ

『ファニー・ページ』に投稿された感想・評価

第75回カンヌ国際映画祭監督週間で上映された作品。監督週間は、前衛的で個性の強い作品が選抜される傾向にあるので、この作品は、特にアクが強い(笑)「A24の知られざる映画たち」の1本。カートゥーン作家を目指す高校生が、厳しく、親の「常識」を強く主張する両親から、自分の夢を実現するために家出をするのだがという物語。登場人物は、アングラな人物だったり、社会不適合なイメージの人物だったりするのだが、漫画に妙に詳しかったり、元業界人がいたりする。コメディというほど笑えず、オフビートと言われてもと感じながらですが、型にはまった作品だけが良い映画ではないので、たまにはこういう作品も良き。
2024年1月3日@アップリンク京都
4.0
 クリスマスに今年は『グレムリン』と『グレムリン2 新種誕生』を観たので、まさかのフィービー・ケイツの息子さんの撮った映画ということで今回のA24特集の中でもノリノリで観たのだが、いやはや処女作ならではの純粋なパワーに満ち溢れた映画で嬉しくなった。そもそも彼の業界との出発点には母子共演した『アニバーサリー・パーティー』があり、ノア・バームバックの傑作『イカとクジラ』のジェシー・アイゼンバーグの弟役に抜擢され、アート系映画の期待の星になったわけだがその後あっさりと俳優としてのキャリアを捨て、どうしたのかと思ったら満を持しての長編映画デビューということだが、思いっきりノア・バームバック作品の亜流のような青春群像劇だった。漫画家志望の高校生、ロバート・ブライヒナー(ダニエル・ゾルガドリ)は恩師の突然の死が原因で、好きな道を行こうと決意するのだが、恩師のアパートに侵入した罪で有罪になり、裁判にかけられる。国選弁護人のシェリルは彼のスケッチを一目見た途端に彼のファンとなり、公正な弁護で無事無罪を勝ち取るものの、両親は学校をやめると言うロバートにひたすら失望している。

 『イカとクジラ』ばりのニューヨークの実家を出て、ここではないどこかを夢見てニュージャージー州トレントンに引っ越すが生活は甘くない。家主のバリーと同居人のスティーブを紹介されるものの、地下にある彼の部屋は手狭で、おまけに換気が悪く変な匂いがする。たった一人の親友であるマイルズ・エマニュエルもロバートと同じように挿絵漫画家を目指しており、彼は週末だけひたすらロバートの元へと通い続けるのだが、似通った作品世界から親友同士でもギクシャクして行く。ちゃっかりシェリルのメモ係として働きながら、地元のコミック書店で地道に働き続ける青年の描く絵は確かに風刺が効いているのだが、その毒が彼の批評眼なのか無邪気な皮肉なのは現時点ではよくわからない。物語が華々しい成功物語だとすれば、わらしべ長者のような下剋上物語にワクワクさせられるのかと思いきや、薬剤師への暴行未遂事件の犯人ウォレス(マシュー・マーアー)に肩入れした時点で、岡本太郎ばりに芸術は爆発して行く。ことごとくメンターを間違え続けるロバートの嗅覚はこの世界の住人を嗅ぎ分ける能力は持っているのだが、現実を動かす力というものを判っていない。90年代から連綿と続くカートゥーン・カルチャーを紡いだどこかアメリカのアウトロー文化を形にした物語で途中まではアップリンク配給に掛からなければおかしいと思ったが、心底とち狂ったクライマックスを観て、これは配給を躊躇すると思った。今回のA24特集はどこかしらに不良債権になった明確な理由が見えるが、これはその中では比較的マシな部類だと思う。
Omizu
3.5
【第75回カンヌ映画祭 監督週間出品】
『イカとクジラ』などに出演した俳優オーウェン・クラインの監督デビュー作。カンヌ映画祭監督週間に出品、NBRではインディペンデント映画トップ10にも選出された。

オフビートな青春コメディ…なのか?正直笑えるところはあまりなかったが、いかにもアメリカのインディペンデント映画という感じで楽しめた。

漫画家志望、しかもかなり攻めた作風の青年をオフビートに描いている。プロデューサーをつとめたサフディ兄弟、出演したノア・バームバックなどの影響をかなり強く感じる。

監督のオーウェン・クラインが脚本も担当しているが、地味ながら予想のつかない展開をみせる脚本も見事。さえないナード風な主人公を演じたダニエル・ゾルガドリはインディペンデント・スピリット賞新人俳優賞にノミネートされたが、それも納得の好演。

そこまで好きなタイプの作品ではないが、ブラックなオフビート青春劇として及第点以上はある。大傑作!というわけではないが、よくできた作品なのは間違いない。監督としてのオーウェン・クライン、今後が楽しみな作家だ。

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