茜

Dr.パルナサスの鏡の茜のネタバレレビュー・内容・結末

Dr.パルナサスの鏡(2009年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

主演のヒース・レジャーが途中で亡くなり代役として大好きなジョニー・デップが出ることと、
よく読んでいたファッション誌に載っていたモデルのリリー・コールが映画初出演ということで観に行きました。
初めて観た時は私も子供でしたが、大人になって改めてまた観てみると、色々考え込んでしまいますね。

トニーは悪い奴だったとは言えど、最終的には上手く駒として使われてしまった感が否めません。
少なくとも博士の娘を救いたかったという彼の気持ちは本物だったのではないかと思うから。
悪事を働いたものは罰せられるという点においてはスッキリした結末なのかもしれませんが、
その悪事が明らかになる発端が嘘か本当か分からない新聞記事っていうのも、何かしっくり来ないんだよなぁ。
ゴシップ記事をそんな簡単に皆信じちゃっていいの?って気持ちもあり、どうもモヤっとします。

あとアントンが子供っぽ過ぎて(子供なんだけど…)何をするにも猪突猛進な感じが観ててイライラしちゃう。
だから最後にヴァレンティナの選んだ相手が彼っていうのも、純愛なんだろうけど、個人的にはうーんでした。
色々な疑問や個人的な好みも重なって、観終わった後はモヤモヤしちゃう映画でした。

ただヒース・レジャーは本当に魅力的で将来が楽しみな役者さんだったのでしょうね。
彼がもし生きていて歳を重ねたら、どんな演技を魅せてくれたんだろうなって、少し寂しくなりました。
あとリリー・コールの幼い顔立ちに抜群のスタイルという、一見ミスマッチのような美しさがとても素敵です。
劇中で色んな衣装を身にまとう彼女ですが、終盤の着物風ガウンがとてもよく似合っていて綺麗でした。
ダークファンタジーな世界観と、色鮮やかな映像は観ていてとても楽しい作品です。
茜