気軽に観れる庶民娯楽劇のはずが、夫婦と男女の違いを的確に描いた傑作になってしまい、日本の裏側ブラジルサンパウロでグランプリをとってしまった珍作。そして小泉博演じる浮気くそ野郎のクズ男が、我が親友の女性におけるクズっぷりと似通いすぎてて笑うしかなかった。女性側の結婚生活における惰性、意地、見栄なんかもわかりやすすぎて笑った。いつの時代も隣の芝生は青い。
最終的には女性の自立を描くことになるのだが日本人男性のクソみたいな性質も相まってか女性はただただ強いと感じてしまう。

• #2017〜

貴重な司葉子様主演の未ソフト化作品。
東宝女性映画特集で鑑賞しました。
結婚8年目、夫の浮気が発覚。
悪びれる様子のない夫。
ひたすら耐える妻。妻の座につきたい愛人。
夫は妻に離婚するつもりはない、別れる努力をすると口約束。
対して愛人には妻とは離婚する、今は待ってくれと。愛人の元へ行ってしまう夫に泣きながら帰ってきてと懇願する妻。うーーーん、このまま物語はどうなるのだろうか。小泉博演じる夫に対して殺意が芽生えながらひたすら見守るしかありません。
愛人が左幸子じゃ太刀打ちできない（笑）
夫は会社での地位を考え妻とは夫婦の形をどうにか保ちたち、でも愛人といたい。なんとも自分勝手で向こう見ずな男です。地獄に堕ちて欲しい…クライマックス、2人の女性の決断には天晴れです。いつの時代も女を不幸にするのは男なんだなあとしみじみ思いました。そして子どもの犠牲が何より気の毒です。子は鎹と言いますが、冷め切った夫婦で険悪なままずっといるよりは母親が幸福な姿をみて育ちたいものですね（体験談）
しかしながら、司葉子様があんなに強張った表情するのを初めてみました:(；ﾞﾟ'ωﾟ'):
カラー映画で観る美しい葉子様がこの映画の救いです。

池袋・新文芸坐にて。司葉子特集。9割以上が中高年齢層の殿方で2割程度の入り。1963年製作。半世紀以上を経て、さすがに旦那の浮気に悩むヒロインは古めかしい。離婚を調停する家庭裁判所のシーンなど今ではコメディとしか思えない。それにしても芸達者な女優陣に比べて小泉博も児玉清も芝居は下手っくそである。所々フィルムの劣化が気になったが、東宝スコープのワイド画面で往時の景観を懐かしんだ。