妻として女としての作品情報・感想・評価

「妻として女として」に投稿された感想・評価

Taul

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4.0
『妻として女として』20年来の妾と正妻の対決、駄目さで逃げる夫。このどうしようもない修羅場を高峰秀子、淡島千景、森雅之が見事に演じきり、視線と配置アクションとカット割りの演出で映画的な快楽までに高める。下世話なシェークスピア劇を見てるかのよう。 

2013年4月鑑賞
tristana

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5.0
完全なモリマと千景の見込み違い、もしくは相手の覚悟を見誤ったか。店の売上は分捕るわ店の権利も手切れ金もやらないで、そうするとアラ不思議、裸同然で野に放り出せるはずのデコに首根っこを掴まれてるのは私たち?この最後の手があるということを無意識には気付いていながら見て見ぬふりをして、搾取する立場に20年も胡座をかいていただけのあまりにも楽観的な二人の準備不足、何が起こるのか気付いたときには地獄の釜の蓋は全開。こういうのはちゃんと前々からぬかりなく考えておくべきですよ。結末から見ると按摩の女の予言怖すぎ。それはそうと何も知らない星由里子がミイラ取りになりきたきたと盛り上がって女ふたりのぶちまけ、急に話を振られたモリマ「僕には何も言う資格はない」ヨッ!待ってました大統領!思わずガッツポーズ。都合よくアフリカにトンズラ決める仲代が約束するクロコダイルのハンドバッグ、いらね〜。アフリカも嘘だろうけど。だとしたら嘘でアフリカって…相当なタマ。
あ

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4.3
照明がカッコいい
モリマがモリマ過ぎて笑ってしまう
いざというときに頼りにならない仲代達矢
cinemaQ

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5.0
凄まじい画面の充実っぷり。
高峰秀子と淡島千景と森雅之の対決シーンの照明ヤバい。こんな事も出来るんだなあ。
アノ

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4.5
面白すぎる。
丹念に重ねていく高峰秀子の鬱屈が爆発してからの緊張感が途轍もない。
子供たちに真実を知らせてから森邸を訪ね来てたときの高峰秀子の現れ方!背筋が凍った。
そこから高峰、淡島、森の三人がそれぞれ立って喋る構図はちょっと舞台的すぎてイマイチだが。

森雅之が上原謙をトレースしているとしか思えないような演技で戦慄した。
こんな器用なこと出来るんだな…。
デコちゃんを連れた旅館で教え子と鉢合わせてからの死ぬほど情けないそぶり、ショットがバチバチに決まっている(2度あるデコちゃんと森2人だけの室内ショットがどちらもかなり陰に覆われた画面作り)ので余計にみっともなさが倍増している。

このレビューはネタバレを含みます

女性映画の決定版といわれている名作。
成瀬巳喜男監督の中でも、配信やソフト化されていないものなので偶然劇場で観ることができてよかったー!

話の内容は妾vs本妻、建築家で大学教授の森雅之には、正妻の淡島千景と愛人の高峰秀子がいて、その三角関係はとあることを理由に20年近く続いている…というしょうもない設定。

女が自己主張を始めた途端「このままでいいじゃないか」としれっと言う男。
とうとう迎える修羅場。男はただオロオロする。
肝心な時に濁したりするのは男性特有なものなのか…そういうところが私、男性の色気ってやつだと最近気づきましたよ(目覚めましたよ)

でも、煮え切らない男の権化のような森雅之が、不思議とグッと引き込まれる魅力ある男性かと思いきや、終盤萎れていくんです。これが現実。私が惹かれる男性の色気ってのは花みたいなもので、ずっと見てはいられないんですねえ。俳優としての演技はもちろん素晴らしい。

冒頭で息子くんが大声で歌うシーンが後半に生きたり、修羅場のまなざしを追いかけるカット割りはさすが成瀬巳喜男でした。

終わりまで見入ってしまった、また見たい映画なので経年劣化はこれ以上しませんように!
ハチャメチャになっちゃっている状態

高峰・森に、淡島・仲代という組み合わせ(中村、藤間もうれしい)
星・弟や、大学生など、現代的家庭、ヤングの描写
ファニーめな音楽
陰鬱一辺倒にならぬ適度な気の抜けた質感、森(笑)な感じ特に
会話、演出のポップさユニークさ、特に回想つなぎ
などに、成瀬らしからぬ若干のモダンさ、明るさ、逆にいうと狂気少なめで、ソツない巧さを感じ、新鮮
やはり、高峰はエロかわいい
ここまでフィルム退色で赤くなったものは二度目だが、何か映写機にフィルターを噛ませるとか、マシにする技術などないのだろうか?
ついでに、今日たまたま発見したのだが、目を細めて観ると、見辛いのは当然だが、なんと色味が普通に見える。どういった理屈なのだろう?本来の色調を想像する助けになった
yuka

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3.8
森雅之〜なんてことをしてくれたんだ〜

不満げな高峰秀子も、毅然とした淡島千景も、どうしようもない森雅之もハマり役でまあ間違いない感じの映画
mrhs

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3.5
ザックリ言えばショットと脚本があり、その間を埋めるものに演出があるとすると、成瀬巳喜男の映画がわかりにくいのはもっぱら演出が凄いからなのだろう(と思う。そういえば塩田明彦『映画術』の第一回で論じられていたのは成瀬の映画だった)。

つまり僕にはちょっと難しかったということなのだが…。

ちなみにエドワード・ヤンは成瀬好きなのだが、高峰秀子と良い味出してるおばあちゃんが住んでる部屋(セットだが)の場面はモロにそんな感じ。セットじゃなくて普通の家であのクオリティの映像を撮っちゃうエドワード・ヤンはやはり凄いのかもしれない。

あと何より父親が頼りない感じなのもエドワード・ヤンっぽい。
高峰秀子vs淡島千景。最初はつまんなくて泣きそうだったが、後半からどんどん面白くなった。森雅之と星由里子が家族で卓を囲んでいるときに、さらっと同じタイミングで口に物を持っていく(森はタバコ、星はコップ)のが痺れる。長男が馬鹿でかい声で歌うのも後半の展開への伏線になっていてさすが成瀬だわ〜と思った。高峰秀子が電車内の家族連れを見つめるときのあの目線!わざとらしいっちゃわざとらしいが素晴らしいことに変わりはない。ちょこちょこ過去に戻るのだが、現在と過去との切れ目を一切感じさせない編集にもビビる。
『ひき逃げ』同様ジェットコースターが出てくるが成瀬はジェットコースター好きだったのかな。最後の長男の振る舞いに泣く。
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