《視聴回数》
1回目
《日時場所》
2024/10/2 20:50〜 テアトル新宿
《字幕吹替》
日本語
《視聴経緯》
類似題名アニメーション映画が同時期に公開されていたのでこれも何かの縁と思い鑑賞
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■総合点■----------------■30/50■
□嗜好点□----------------■11/17■
□評価点□----------------■19/33■
----------□嗜好点11/17□---------
- [x] 好き
- [x] 特別好き
- [x] 嗜好に合う
- [ ] 特別嗜好に合う
- [x] 劇場、上映会で鑑賞した経験
- [x] 喜怒哀楽、感情的に鑑賞した経験
- [x] 創作意欲を掻き立てられた経験
- [ ] 鑑賞回数2回以上
- [ ] 鑑賞回数4回以上
- [x] 嗜好に合ったカテゴリ
- [x] 嗜好に合った製作、制作、出演
- [ ] 自分、知人が作品に関係
- [ ] 老若男女問わず薦めたい
- [x] 有識者に薦めたい
- [ ] 知人から推薦された経験
- [x] 印象的な場面との出会い
- [x] 人生と重なる場面
----------□評価点19/33□----------
- [x] 企画が嗜好に合う
- [ ] 連続展開、印象的な踏襲
- [ ] 題名が嗜好に合う
- [x] 社会性、流行
- [ ] メッセージ性、啓発
- [x] 宣伝、ビジュアルが嗜好に合う
- [ ] 特報、予告編が嗜好に合う
- [x] 評価、受賞歴
- [ ] 観客動員
- [x] 主演が印象的
- [x] 主演が嗜好に合う
- [x] 助演が印象的
- [ ] 助演が嗜好に合う
- [x] 構成、編集が印象的
- [ ] 構成、編集が嗜好に合う
- [x] 脚本、脚色が印象的
- [x] 脚本、脚色が嗜好に合う
- [x] 撮影、画が印象的
- [ ] 撮影、画が嗜好に合う
- [ ] 視覚効果が嗜好に合う
- [x] 録音、音響編集、効果音が印象的
- [x] 録音、音響編集、効果音が嗜好に合う
- [x] オリジナル作曲、歌曲が印象的
- [ ] オリジナル作曲、歌曲が嗜好に合う
- [x] 美術が印象的
- [ ] 美術が嗜好に合う
- [ ] 文字デザインが嗜好に合う
- [x] 衣装デザインが印象的
- [ ] 衣装デザインが嗜好に合う
- [x] メーキャップ&ヘアスタイリングが印象的
- [ ] メーキャップ&ヘアスタイリングが嗜好に合う
- [x] ロケーションが印象的
- [x] ロケーションが嗜好に合う
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─静けさのなかで“喪失”に触れ、“再生”を始める。

喪失に向き合う、父とふたりの子ども。
本作は、その家族三人が抱える悲しみと、そこに生まれる“ふれあい”の機微を、
極めて静かに、余白を大切にしながら描き出していく。

演出は過剰な感情の押しつけを一切排し、
何気ない日常の中に“母の不在”を滲ませるような作りになっている。
その不在が、ふとした瞬間に現れる気配や記憶として立ち上がり、
観る者の心にも、いつかの“誰か”の影を呼び起こしてくる。

映像表現もまた、静かな語り部のよう。
光と影のコントラスト、空気の透明感、柔らかな色調──
どれもが、言葉以上に感情を伝えてくれる。
そのノスタルジックな質感は、誰もが一度はふれたことのある
「大切な人との別れ」を、そっと思い出させるだろう。

この映画は、決して大きなドラマを描かない。
けれど、その静けさの中に確かに宿るもの──
それが、“再生”であり、“前を向く勇気”なんだと思う。

喪失と再生という普遍的なテーマを、これほどまでに繊細かつ優しく描いた作品には、なかなか出会えない。
心にじんわり染み入る、静かな名作。

自然体でありながらも、自分の意思を貫いていく。
説明セリフはないが、気持ちはわかる。
言葉に出来ないことを感触で伝える。
陶芸作品とともに映し出されるショットは、アートフィルムとしての美をつくり出す。
それぞれの悲しみを乗り越えるためには、自分自身で歩むしかない。
「いるけど、いない」その感覚が感じ取れる、風は心の隙間を吹き抜けていく。
この感触を、まだ覚えているだろうか。