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峠を渡る若い風
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『峠を渡る若い風』に投稿された感想・評価

4.2
 線路の鋭角な分岐を越えて、鈍重な列車は今日も佐原駅に来た様々な旅の人々を無事に町へと降ろす。船木信太郎(和田浩治)は重たい大きな荷物を背負いながら、新しい街の空気に心躍らせる。キオスクで今日行われる祭りの方角を尋ねると、おばさんは親切に「停留場からバスで40分程だ」と教えてくれる。だがそれを聞いた船木は顔を曇らせる。慌ててバスに乗り込んだものの無一文の若者に運転手は親切にしてはくれない。こうして重い荷物を背負った青年は二里の道のりを徒歩で向かうのだが、その途中で通りかかった旅一座のトラックに乗せてもらうことになる。荷台にぎゅう詰めの親切な人々はエンジンの排気や土煙を浴びないよう、口に手拭いを当てていて表情がよくわからない。だが旅回りの演芸一座「今井金洋奇術団」の看板娘で、座長の1人娘の美佐子(清水まゆみ)の視線は日焼けした青年の顔をじっと見つめていた。城南大学の学生はバイトで通う下着工場が破産し、給料の代わりとして現物支給された下着を祭りで捌こうとしていた。縁日に品物を置いた青年はその場で口上を始めるものの、シマを荒らされた与太者たちは黙っていない。彼らを言いくるめた青年は、東京から来た香具師仙波一家の兄貴株の青木(藤岡重慶)やおてぶらの健(金子信雄)、満月の三平(青木富夫)らと行動を共にすることとなる。

 座長の今井金洋に森川信、その妻・金花に初井言栄、座員のエディ村川に土方弘、女好きのジョージ望月に藤村有弘、怪力男ヘラクレス佐野に藤田山。そしてピエロの栗田源次にベテラン杉狂児とゴキゲンな連中を擁する個性的な「今井金洋奇術団」は、動物を使って大掛かりなサーカスなどはせず、各々が奇術を披露する集団だが近頃はあまり人が入らない。そればかりかストリッパーのマリリン朱実(星ナオミ)の裸ばかりが売り物で、少しずつ時代に取り残されている。道連れとなる20歳に至らない主人公の踊子の少女への淡い想いは、明らかに川端康成の『伊豆の踊子』を念頭に置いているのだろうが、それ以上に今作には小津安二郎の『浮草物語』やそのセルフ・リメイクとなった『浮草』へのオマージュに満ちている。看板ストリッパーの引き抜き、タニマチの突然の契約打ち切りから、ヒロインと知的障害の息子との政略結婚、そして多少ご都合主義的な金子信雄の任務遂行まで盛り沢山な「受難」が旅の一座に降りかかる。少しずつ状況が好転するかに見えた矢先、張りぼてのボックスで池に沈められる座長の最期は清順らしい奇術に満ち満ちていて、ある意味凄まじい。だが支柱を失ったはずの一座は船木やおてぶらの健らの尽力も仰ぎながら、あまりにも幸福な結末へと向かうこととなる。

 日活が精力的に売り出そうとした和田浩治=清水まゆみコンビも快調だが、何より田舎を旅する鈴木清順の幸福な旅情がリズミカルに物語を盛り上げる。「今井金洋奇術団」はさながら清順組であり、主役の和田浩治や清水まゆみだけに留まらず、端役の一人一人に至るまで丁寧にキャラ付けし、それぞれに見せ場を用意する。祭りのダイナミズムを物語のアクセントとして加えながら、恋敵であるジョージ望月(藤村有弘)のかき氷のシロップ投げの場面の色鮮やかな色調の妙は『野獣の青春』以降の映像美を予感させる。鈴木清順が手掛けたフィルモグラフィの中で、最も幸福な作品の1つと言える。
4.3
祭りの出店、紅白幕、境内の朱色が映える艶やかなカラーが素晴らしい。和田浩治の悪意なき楽観性が伝染して、クライマックスの芝居小屋は『黄金の馬車』的な多幸感で溢れる。

柳と提灯が点在する、序盤の湖畔のシーンが泣けるくらい美しい。鈴木清順はごく普通の物語映画も、細部をこれだけ充実させて撮れる人…。
男女が親しげに語らうシーンは多重露光で省略され、葛藤は切羽詰まったようなクロースアップ1つで処理される、この速度感は前衛的。
3.0
〖1960年代映画:小説実写映画化:青春映画:日活〗
1961年製作で、秘田余四郎の小説を実写映画化の青春映画らしい⁉️
学生と旅一座の作品でした。

2023年2,226本目

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