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『うしろから撮るな 俳優織本順吉の人生』に投稿された感想・評価

Omizu
3.7
稀代の名脇役者、織本順吉を娘の放送作家が映したドキュメンタリー映画。これはなかなか強烈だった。

織本順吉は名前だけではピンとこなかったが、顔を見れば色んな日本映画で見覚えがある。その最晩年を映したということで、老いを認めない父と彼を陰から支える妻、そして父に複雑な心境を抱く娘の関係性が面白い。

監督はおそらく父にけっこう憎しみがあるんじゃないかな。観ているとそんな感じがする。それだけにここまで冷酷に映すことができたのだ。

白眉はそれまで従順な妻だった矩子さんが順吉に心の内を激しく明かす場面。かなり迫力があった。

夫のために女優の道を諦めた矩子さん、その複雑な胸の内が唐突に出現する瞬間、このシーンを撮れているだけで本作の価値はある。

老いを認めることの難しさ、「できなくなること」を認めるのがどれだけ難しいか、それが眼前に迫ってくる。かなり壮絶なドキュメンタリーで面白かった。
年中台詞を覚えていない夢を見る。とても怖い夢。
台詞覚えさえなければ、こんなに楽しい仕事はないのに…
いつもそう思う。
いつか覚えられなくなる。
老いていく、衰えていく現実と俳優の業を突き詰め続けた記録は身内ならでは。
結美さん凄い!
そして最後を涙で一世一代の名演で締め括って下さった織本さん、有り難う———根岸季衣 (俳優)

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幼少の頃、父(佐田啓二)を亡くした私にとって、同世代の俳優である織本さんとお話しできるのは、至福の時。映画全盛期の現場話を良く聞かせて頂きました。晩年の織本さんとは、テレビドラマ「風のガーデン」「最後から二番目の恋」でご一緒させて頂きました。80代後半にもかかわらず、ロケ現場の待ち時間には椅子に座らず、立ったまま、自分の出番を待たれていたことが印象的でした。「中井さん、僕はね、このドラマ(最後から二番目の恋)が大好きなんだ。人が人を憎んだり、暴力をふるったりしないこのドラマがね。このドラマが続く以上、ズッーと出続けたいんだ。宜しくね」と笑顔で仰って下さいました。その心根が、まさに織本順吉。さぁ、稀代の名脇役、織本順吉、最後の主演映画。多くの方に観て頂きましょう———中井貴一 (俳優)

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「うしろから撮るな」 果たしてその弁明は正直な言葉なのだろうか? 織本さんもまた、「どう撮られるか」よりも「与えられた世界をどう生きるか」に懸命であったように感じられる。カメラのレンズの向こうが黄泉の国であるかのようにも思われ、恐ろしく感じていたのかもしれないけれど。死神に魅入られるような?
「生きたい」「演じたい」と、弱った体に喝を入れて?———佐野史郎 (俳優)

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織本順吉さんほど、どんな作品にいても違和感を覚えることのない役者はいません。
物心ついた時から、ずっと「物語の中にいて当たり前」の人でした。
当たり前であるはずの人の、当たり前ではない葛藤と苦悩を目の当たりにして、役者で居続けることの過酷さを見せつけられました。
しかし、お嬢様の結美さんの愛情とも呪詛とも言うべきフィルターを通して、親子の情愛を超えた凄みにただただ怖気付くばかりでした———松尾貴史 (俳優、タレント、コラムニスト)

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死が目前に迫っても使命を全うする。
細胞の隅々まで俳優なんだなぁ。
心、身体、脳、本当の限界まで、役を演じ続ける織本さんの、熱き魂を感じました———中越典子 (俳優)

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去年から東映のサブスクに入って、『警視庁物語』という刑事ものを見ていたのですが、そこでも織本さんがほぼレギュラーで24本(1956年~1964年まで)役柄を変えて出演されていて、すごく懐かしく拝見していたばかりでした。昭和世代にとっては、日常的に拝見する俳優さんでしたから。
ある動画で、痴呆で入院するかつての名プリマが、『白鳥の湖』の音楽をかけると、上半身だけですが見事にオデット姫を踊って見せる様を見たことがあります。
演じることと、カメラと、実人生、全てが一つになったような最後の場面に鳥肌が立ちました。凄いお父様ですね。
公開のご成功を祈願しております———橋口亮輔 (映画監督)

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時に、駄々っ子のようになる織本順吉。
しかしそれは、近い将来の私かもしれない。
今までできていたことができなくなった自分自身への苛立ち。それは皆が通る道。
死ぬ間際まで俳優であり続ける男と、その家族との闘いが描かれた82分間。
「うしろから撮るな」という言葉が、私には「目ん玉を見開いて、しっかり見てろ」に聴こえる。
織本順吉の姿から目を背けてはならない———笑福亭銀瓶 (落語家)

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老いは誰にでもあるけど、兎に角俳優として生きたい。
このドキュメントでどうあがいても織本さんは俳優やで。
抱っこされてた娘さんのカメラに最後の演者が映ってたなぁ———綾戸智恵 (ジャズシンガー)

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今年80歳になる私にとって、10年先(もっと早いかな?)に訪れるであろう死期の姿を見せつけられているようで、観ている間じゅう激しく心が波打っていた。主人公を軸に家族の葛藤が描かれているが、命が燃え尽きるまで互いを気遣いながらも本音をぶつけ合う姿が羨ましかった。叶うものなら、私もこの主人公のような往生を遂げたい———原一男 (映画監督)

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なぜうしろから撮ってはいけないのか? 娘にとって父はドキュメンタリーの「被写体」。だが父は、娘が撮る作品の「主演」を務めていたのだ。自らの醜態をも映し出す映像を観て父が漏らした言葉、いや、「名台詞」に、心を鷲掴みにされた———大島 新 (ドキュメンタリー監督)

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未だかつて誰も辿り着けなかった役者と言う職業の本当の極致に、
織本順吉さんは、奥様と娘さんである中村監督と共に、生きながら最期に辿り着かれたのだと思います。
「死ぬ瞬間だって撮られていいんだよ」
震えました。
一生の宝物になるモノを頂きました。
織本さんはこれからもずっと憧れの役者です———斎藤工 (俳優/映画監督)

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pa4
4.4
織本順吉。私にとって思い出深いのは、寅さん第11作「寅次郎忘れな草」で、寅が飛び込みでアルバイトした北海道の酪農家の主人役。実直そうな役柄が印象的だった。脇役専門の地味な俳優さんというのが私のイメージだ。

本作は、その織本さんの最晩年を娘や妻が撮り続けたドキュメンタリー。体力・気力ともに自分の思い通りにならなくなり、セリフも忘れる。家族のアドバイスを素直に受け入れられなくて、食卓をバンバンたたいて拒否し、怒号を飛ばし、号泣する――そんな悲しむべき姿をありのままに映し出した。

私たちはそれを「暴走老人」とサラリと呼んでしまうが、そこには本人のプライドや矜持、仕事、人生といった「過去」、さらに言えば「過去の栄光」の蓄積への甘美なこだわりも、ほの見える。あくまで、自己の発言や行為を正当化したいのだ(それが分かる自分が、私は怖い)。

死の床についた終盤、それまでの映像を見せてもらっていたシーンが心に残る。妻や娘に自分が吐いた暴言の限りを見ながら、「いいドキュメントだ」と繰り返し「面白い」と話す。この言葉の意味は何だろう。

普通に考えれば、娘の作品を褒めたたえたのだろう。でも仮に、もしももしももしも、織本さんがあの悪態の数々を、一部でも「演じていた」のだとすれば、すごい。そういう意味だったとも取れる? だとしたら織本さんは一挙にド派手な主演級だ。あくまで妄想ではあるけれど。

老境にさしかかった私にとって、織本さんの暴走ぶりは無縁ではない。「いつか自分もああなる」と思い続けて見ていた。もちろん私には演じる能力はないから、映像に残してほしくはない。

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