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風たちの学校
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目次

『風たちの学校』に投稿された感想・評価

Moomin
4.8
カメラと被写体との距離から生まれる物語

田中監督
自身の不登校の際に通っていた全寮制の母校を舞台にしたドキュメンタリー

同じ道を目指す大切な友人の作品です
現時点では新宿のみの上映ですが
予定合う方は是非!

ある男子生徒と女子生徒1人ずつを主にピックアップしてこの学校の在り様を見せる
魅力的な2人の成長がカメラに収まっている
そこに1つ特徴的なポイントがある

2人とカメラ(監督との距離から生まれているだろう雰囲気のシーンが多くある
分かりやすく言えばカメラが、田中監督がその空間に居なければ無かっただろうという言葉が引き出されている
被写体との関係性の良さが現れている一方
その言葉は虚構であるのか現実であるのか
半分はユーモア溢れる若者のリアルな日常の価値であって
もう半分は
危うさを持っていたと個人的には思う
青年を撮る難しさが伝わる

また別に、カメラの近さが良かった
望遠を使うわけでもなく実際の距離感で
温かい制作陣の目線がよく目立つ
同じ空間に 話しかけるわけでもなく
ただそこにいる
その存在が彼等にとっても一つ温かったのだろう

卒業式と学園祭。とても良かった。
成長というものは人を図らずとも感動させる
監督の賜物だ

語りたい事が多すぎるが
ここら辺で
教室に40人詰め込んで一斉に同じ事をやらせる教育システムには上手く乗れないであろう生徒たちが集まる全寮制高校のドキュメンタリー。
不登校や暴力など何かしら過去に事情がありそうな生徒たちが、笑い悩み考え行動して成長していく。加えて、彼らの現状をまずは否定せず寄り添い、本人の力を引き出して見守っていく教師たちや親の姿にも希望を感じる良作だった。
ただし捻くれた見方をすると映っているのは「成功例」とでも言えそうな生徒で、映っていない生徒にも当然様々な者がいるだろう。この学校を不登校の特効薬かのように宣伝する映画ではないと思う。こういう青春もある、という一つの記録として興味深く見た。

やんちゃな風貌の男子生徒は撮影者に気軽に話しかけていて、複雑な話がされそうな三者面談にまでカメラが同席する。映画では3年生を追っているが、多分それ以前から時間をかけて丁寧な取材をしているように見えた。後で知ったが監督はこの黄柳野高校の出身だそうで、中を知り尽くした者だからこそ、よそ行きの顔ではない映像が撮れたのだろう。
授業に出ないので成績が空白になってしまった生徒。授業に出ないで何をしているかというと、授業妨害をする別の生徒を外に連れ出していて、他のクラスメートは感謝しているという。それには担任もマルをつけてやりたいが書類上の評価は別の問題だ。大人の世界でも良い行いなのに数字に残らないから客観的に評価されなかったりすることがあるが、そういうジレンマを子供の頃から持って生きてる人もいるのだなと思った。しかし、そんな息子の特徴を否定せず理解している親の姿も映っていて、一見厄介な子供も大人との信頼関係を築けていることや、見守られながら成長していけることが、ただただ良かったと思った。
数学が苦手らしく一対一で教師から教わる姿も映る。こういう子は40人の授業では分かってなくても座って意味不明な話を聞くしかないだろう。このような学びの場が与えられるのが本来は当たり前のはずなのに、この学校にたどり着くまでに諸々あっただろうと想像した。

メンタルが不安定な女子生徒も一見すると厄介だが、忙しくしているほうが気が紛れて良いと言い、でも体は疲れてしまうけど、と言葉を続けていて、自分で自分の事が分かっているようだった。10代でこうして客観的に自分を分析できるのはなかなかすごいと思った。これも周囲が彼女を否定しないから彼女も自己を否定せずに見つめる事ができているのではないだろうか。文化祭と卒業式のギターの弾き語りでは晴れ晴れとしたいい顔をしていて、母親が涙ぐむ姿にこちらも誘われてしまった。

最近はこのような不登校児等の受け入れに特化した学校やフリースクールは珍しくなくなった。子供には教育が与えられなければならないが、それは規格品を唯一として与えるのではなく、本人に合うものでなければならない。
以下は自分語り:映画の黄柳野高校は開校から約20年らしい。それより10年以上前の私が不登校だった時代は、一定規格で割り当てられた場所が合わないだけで異常者の烙印を押されて人格すら否定されていた。今でも不登校になるとマトモな大人になれないと思ってる人がいるのかもしれないが、自分のすべてを否定されてオマエはマトモな大人になれないぞと百万回ぐらい言われていたら心が疲弊してマトモになる力を付けるのも難しくなってしまう。そんな世代の屍の上に現代の不登校対策は出来上がってきて、不登校は異常ではなく誰にでも起こり得る事だとお上や世の中の認識も変わり、子供の人格が尊重されながら学べる様々な場所が登場するようになった。こうした光景を眺めながら生きてきた者にとっては、本作の田中監督のように不登校経験者が自分に合った学びのルートを経て活躍できる時代になったことには隔世の感がある(今その渦中にある子にとっては十分ひどい時代かもしれないけど)。

不登校関連として本作に興味を持った人には『ブルーを笑えるその日まで』『かがみの孤城』もお勧めしたい。

余談、本編とは全く関係ない連想なのだが、不登校児が集まる施設で 風 といえば風の子学園事件をどうしても思い出す。学校に行かないだけで子供が死という罰も受けていた時代を、若い監督は幸いにも知らないのかもしれない、などと思った。
kao
4.4
冒頭、監督さんのことをカメラに向かってケンタ君と話しかける生徒。いい関係を築いていないとこんなドキュメンタリーなど撮り始めることもできないはず。おそらく学校側や生徒周辺の方々への配慮や段取りは大変だったかと思う。
普通の高校を自分の居場所としては選ばなかった子達、こういう場も、こういう先生たちもおる場があるんだよ、という貴重な彼らたちの成長の記録。
荒れているようにみえても、その個々の胸の内は本当に純粋な部分があって、みんなそれぞれとても魅力的。強面のミノキくんだって芯はきっとしっかりしている純な部分を感じる。タダでさえ息子と父親は難しい時期、育ての父親への葛藤もあるのか大工の後を継ぐなんてムリムリ俺にはムリと連呼しているけど、人をまとめていく男気はめちゃあるし、あがいているのも伝わってくるし担任の先生の「マルにはなってないけど私はとても評価している」という言葉、いいなぁ。
時折パニックになる琴美ちゃんも喜怒哀楽のアップダウンは激しいものの、太鼓や音楽には本当に真摯に向かっていく姿勢が伝わってくる。彼女の篠笛の音色はそれを物語っている。表情もカワイイし歌いだしたら本当に堂々としていて立派。
やりたいことをみつけるまでの期間は本当にしんどいもの。仕事についてからだって自分の本当にやりたいことってこれだったのか?このままでいいのか?なんて思うことは幾度もある。うちの息子も社会に出てもう9年近くたつけれど高校の時に古文のテストで23点取って学校から通知来た時もあったけど、ちゃんとイタリア料理の世界に自分から飛び込んで行ったのだから赤点なんて長い人生からみたら一瞬のことでしかなかったなと通過点のことばかり捉えて否定だけしてはいけないなと今痛感する。
親目線で観てしまったから最後はドードーと泣けて泣けて…
あぁ、どんな子も幸あれ!

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