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解放
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目次

解放の作品紹介

解放のあらすじ

空気の滞った部屋 画家の女性は締め切りに追われ黙々と作業を続けている 求められる画風、変わらない作業工程 いつしかなぜ絵を描くのか見出だせなくなっていた 女性は部屋を飛び出していく そこで出会うのは…

解放の監督

芋生悠

解放の出演者

芋生悠

小川未祐

原題
UNLEASHED
製作年
2024年
製作国
日本
上映時間
22分
ジャンル
ショートフィルム・短編

『解放』に投稿された感想・評価

4.0
 数々の日本映画に出演している芋生悠さん初監督作ということで観に言ったのだが、いやぁびっくりした。22分間のヒリヒリするような映像体験。物語は取り留めもなく、私小説的。日々のデッサンというよりも自画像に近い。絵描きの主人公(芋生悠)は黙々と真っ白なキャンバスに向かう。その姿は静謐にして一直線な美大生の趣すら感じる。だが彼女は出来上がった絵が気に入らずにすぐに殺してしまう。役者という仕事が与えられたキャラクターを自らの肉体で組み立てる作業だとすれば、クランク・アップの度に役者はそのキャラクターを躊躇なく壊す(殺す)しかない。そうでなければ次のキャラクターは役者の中で生まれない。今作は俳優としてのスクラップ&ビルドの苦しみを模写したある種の幻想譚に思えた。水の精霊(小川未祐)は彼女の理想的なイマジナリーフレンドであり、閃きのインスピレーションとして常に彼女の傍にいる。思いがけなく彼女と出逢う。その瞬間の喜びと戯れ。もう1人の自分との萌芽。

 監督というのは大抵、物語を俯瞰で見ていると思いがちだが実は処女作は意識的な部分よりも無意識的な部分を多く有する。その結果、自身の初期衝動が映画のルックを決定付ける。映画そのものは22分間の短編だが、その後のスチール写真と詩の朗読。芋生悠の声や身体がスクリーンや空間と共鳴し、一つの物語を作る新しい試みを興味深く見つめた。そして自身のフィルモグラフィを彩った旧友たちとのトークショー。その全てが演者にとっても観客にとっても特別な体験としての新たな試みに見える。図らずも芋生悠さんが見つめた自分自身の自画像を見つめるという試みは、観衆の心を掴む精一杯の物語でもある。自身の創作を世に問う。その作業は実は残酷で極めて暴力的である。賛否で言えば否が出るのも致し方ない。それでも何かを表現したいというクリエーターの欲求は何よりも貴重な本能である。それは生存本能と言ってもいい。反応を怖がらずに、純度100%の芋生悠を届ける目論みに私は100%賛同する。選りすぐられた純度100%の芋生悠の結晶。それが齎す体験としての映画的な奇跡。瞬間瞬間に想いは宿る。当初は1週間限定だったが何ともう1週間延長されるらしい。
KUBO
3.0
『解放| UNLEASHED』

Short Shorts Film Festival & Asia にて鑑賞。

「芋生悠」監督・脚本・主演のショートムービー。

全編モノクロで、台詞は一切なし。

カメラは絵を描く芋生悠を、川べりに佇む芋生悠を追い続ける。

川で出会う少女は誰なのか?彼女の妄想なのか、過去の記憶なのか?

アートフィルムのような芋生悠の世界が見られる作品です。
tetsu
-
退勤終わりにマンガ家志望の友人と共に鑑賞。

俳優・芋生悠さんの初監督となった短編モノクロ映画。創作活動を行う画家が迷い込んだ不思議な世界。自然に囲まれた場所で、彼女が出会った少女との交流を描く。

本編(約22分)に続き、劇場の壇上で監督本人による朗読+イメージ映像を上映する(約15分)という特殊な形態の作品。

インスタレーションアート(空間表現)の要素がある作品のため、まるでアーティストの個展に参加しているような感覚になった。

正直、内容は創作活動に真摯に向き合った人こそ共感できるようなテーマで、今の自分にはさっぱり刺さらず、「アイ アム ア ボートレーサーの人が目の前にいる!」という衝撃が8割だったが、貴重な体験として参加する価値はあった。

特に監督の朗読では、誠実で美しい感性に痺れた。

その眩しさには、彼女がかつて演じていた『ひらいて』の"美雪"が重なったし、さながら、その恋敵で友人でもあった"愛"が抱いていた「悔しさ」と「尊敬」に近い感覚にもなった。

上映後のトークショーでは、作品の解釈などについての深い質問も多かったが、なによりも「芋生悠さんの新規ファンで……」と素直に感想を伝えていたおじさんが良かった。

そういう純粋さを忘れないでいたいし、監督が同い年でもあるので、自分の人としての在り方を考えさせられる時間にもなった。

漫画家志望の友人は「創作で良いアイデアが降りてきても、その熱量が少ししたら冷めてしまったり、産みの苦労に強く共感した」と言っていて、この感想だけでも本作の存在意義を感じたし、その場に居合わせることが出来て、本当に良かった。


参考

新人レーサー”神尾楓珠&芋生悠、中村獅童の“圧”にぼうぜん「6万年はえぇ!」 「ボートレース」2022年新CMシリーズ第1話が公開
https://youtu.be/0-Kt536uDBs?si=-u4efDIcAZHx6Mcs
(例のボートレースCMです。)

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