真っ黒こげ太郎

ディセントの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

ディセント(2005年製作の映画)
4.5
生きて脱出したければ、音を立てるな…!(違う映画w)



1年前の事故で夫と妻を失ったサラ。
サラの友人達は彼女を元気付ける為に洞窟探検に誘う。

サラと6人の友人一行はアメリカの奥地にある洞窟に向かう。
ロープで洞窟の竪穴を下り、洞窟探検を始める一行。

だが、洞窟探検中に落盤が発生!!洞窟内に閉じ込められてしまう。
脱出するために出口を探す一行。しかしその洞窟内には人を喰らうクリーチャーの群れが潜んでいた!!!




洞窟探検で遭難した女性達が、洞窟内で恐ろしいクリーチャー軍団に襲われる、サバイバル・ホラー。
監督は「ドッグ・ソルジャー」、「ドゥームズデイ」のニール・マーシャルさん。

洞窟に行った女子がドエレー目に遭う本作。あちこちで高く評価されていた本作ですが、その例に漏れない良作でしたね。
兎に角狭い!暗い!そして怖い!そんな見ていてグッタリさせられる凄まじい作品でした。


同監督の前作にあたる「ドッグ・ソルジャー」は画面がやたら暗くて見ずらい感じだったが、今作も画面がメチャンコに暗いながらも、それを上手く生かした作りになっていた。
「閉じ込められた狭い洞窟」という圧迫感のあるシチュエーションを「手元のライトや松明以外に光源がない」という設定で上手く怖さを引き出している。
洞窟内もメチャクチャ狭く、洞窟脱出の為にあーだこーだする時点でもう十分気が滅入る。


そしてそんな絶望的状況の中で、人食いの狂暴な怪物が出てくる!!!
しかも沢山!!!何処からともなく湧きまくる!!!
怪物一体一体はヒョロく、戦闘力も大したことはないが、それでも鋭い牙で食いちぎられれば間違いなく助からん。
オマケに群れで出てくることもあるからたまったもんじゃねぇ。

また怪物の見せ方も上手く、ライトに一瞬移って、その後ある程度経ってからデーンと登場したり、ふとライトを照らした先にバーンと出てきたりとホラー映画特有の緊張を緩和のつけ方も上手い。

登場人物も等身大の人間なのでバタバタと死にまくる。
グロ描写は暗闇などで見せない場面が多いが、血の池に落ちたり怪物の脳天を叩き割り血が噴き出す等、残酷なビジュアルも中々。
負傷描写も痛々しく、グロ方面もかなり満足できた。


お話は洞窟に閉じ込められた主人公グループが、出口を求め彷徨い危険な目に遭ったり、怖い怪物軍団と戦ったり、仲間割れしたりする、ベタな展開。
だがお話も面白く、どの要素も上手く物語に組み込まれており、テンポもかなり良い。
主要人物がアウトドア派なので何かしら行動を起こしてくれるのもありがたい。(大トンマをかます奴もいるが。w)
冒頭の事故から洞窟に行くまでが若干ゆったり気味だが、洞窟内に閉じ込められてからはハイテンポで突き進む地獄絵図が描かれる!!!
そしてオチはお約束…と思わせといてまさかのパターン!
まさかこう来るとは思わなかった…。



暗くて狭っ苦しい映像、血みどろで容赦ない展開と、正に「ホラー映画!」と言わんばかりの内容に息詰まりグッタリしたがらも満足致しました。
閉所恐怖症の人とかはキツイかもしれんが(俺もちょっちキツかった)が、怖さと面白さを兼ね備えた秀作。

因みに続編もあるみたいですが…っていうか一緒に借りてきちゃったんですが…大丈夫なんですかね?w
ってか、今作がキレイに終わりすぎて、全く続きが気にならないんですが。w