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氷血の作品紹介

氷血のあらすじ

幼い息子・晶を連れて、豪雪地帯にある夫の実家に移住した稔(北山宏光)と悠希(加藤千尋)の夫妻。穏やかな日常を願った二人だったが、認知症の父・茂は、なぜか悠希にだけ激しく怯え、亡き妻の名を叫ぶ。ある朝、茂は異常な姿で怪死する――その瞬間を境に、家族は疑念と恐怖に苛まれ、やがて、家の中には不気味な“白い女”が次々と現れ、日常を侵していく―稔は気が触れたかのように、“白い女”の絵を描き続け、幼い晶の目には母の姿が次第に“別の何か”へと映りはじめ、家族は一人、また一人と壊れていく――。 雪の結晶に魅入られ、理性を失った稔、侵蝕される悠希、そして危険にさらされる晶。これは、呪いか、幻想か、それとも現実なのか。 雪原が鮮血に染まるとき、未知の“白い恐怖”が姿を現し、残虐に暴走するー

氷血の監督

内藤瑛亮

原題
公式サイト
https://hyoketsu-movie.jp/
製作年
2026年
製作国・地域
日本
上映時間
98分
ジャンル
ホラー
配給会社
ショウゲート

『氷血』に投稿された感想・評価

背骨
3.2
内藤瑛亮監督の新作ホラーを試写にて鑑賞

雪に覆われた田舎町で白装束の女の存在に怯えながら、眠っていた狂気が掘り起こされていく家族の記録

古今東西の恐怖映画の影響を感じさせる作りは多くのホラーファンから歓迎されるのでは。ホラー苦手な方にはちょっと怖いかもしれないな、くらいの怖さレベルです
ぶみ
2.5
呼吸、凍結。

内藤瑛亮監督、北山宏光主演によるホラー。
父の介護のため、実家に戻った主人公等に巻き起こる不可解な出来事を描く。
主人公となる稔を北山、妻の悠希を加藤千尋、息子の晶を山谷碧都、稔の父親の茂を佐野史郎が演じているほか、渡辺哲、佐津川愛美らが登場。
物語は、吹雪となっている白銀の世界の中、呻き声のようなものが響き渡り、女性らしき人影が浮かび上がった後、おどろおどろしい字体のタイトルが浮かび上がるので、ホラーとしては満点のスタートを切ることに。
次には、駅のホームで絵本を晶に読み聞かせる母親・悠希と父親・稔が登場、すると稔の父親である茂が徘徊している旨の連絡が入るのだが、稔一家は稔の父の介護のため、豪雪地帯である田舎に移住してきたことが判明、茂ほ重度の認知症で、なぜか悠希を見ると激しく怯えるという、これまた不可解感抜群のオープニングとなっている。
しかし、そんな茂が徘徊の果てに怪死、以降、家族に巻き起こる様々な不可解な出来事を中心として展開、実は、一家が実家に到着した際、集まっていた村人に悠希を紹介する稔が、名前も言わず、はたまた妻とも言わず、「嫁です」と言ったこと、また、悠希は夫を「稔さん」と呼び、稔は妻を「あなた」と呼んだり、茂の葬儀では、親族が白装束を纏って村中を練り歩いていたことから、かなり男性優位や、古き風習が残っていることが推測され、村ホラーとしても楽しめたところ。
そんな設定は悪くなく、茂が描いた絵や、冒頭の光景にも登場する白い女が随所に登場するのも不気味さがあったものの、全体的に説明不足で、謎が謎なまま放置されたり、終盤に向かっては、様々な要素がてんこ盛りとなって、結局散漫なことになってしまったのは残念だった次第。
何より、主演は北山となっており、クレジットでも彼が一番最初に表示されてはいるが、事実上の主役は、悠希を演じた加藤や、息子・晶役の山谷である中、隠れた優勝は、序盤で怪死する茂を演じた佐野の怪演だったのは見逃せないポイント。 
小声が聞こえたり、ジャンプスケアがあったりと、ホラー的な演出が目白押しなのは良かった反面、多用すると、それはそれでメリハリがなくなってしまうというのがよく分かり、逆に怖さが半減してしまっていたとともに、エンドクレジットの表示スピードがあまりにも速く、殆ど読み取れなかったのに加え、私の座った席が悪かったのか、それとも、雪国を舞台とした作品なのでそうだったのかはわからないが、とにかくエアコンが効き過ぎていて劇場内が寒かったのが、一番のホラーだった一作。

自分が自分じゃないみたい。

※入場特典:オリジナルカード
この映画は、田舎に移住した家族の物語。
​デザイナーとして東京で働く夫の稔は、妻の悠希と幼い息子の晶を連れ、
親の介護目的で豪雪地帯にある実家へと移住する。
新たな地で平穏な生活を願う親子3人だったが、同居する認知症の父の茂は、
なぜか悠希にだけ激しく反応し、怯え、亡き妻の名前を叫び続けた。
(゚Д゚)ハァ?

不穏な空気が漂う中、ある朝、徘徊した茂が雪の中で異様な姿に変わり果て、怪死しているのが発見される。
(*ノェノ)キャー
この悲劇を境に、一家の平穏な日常は一変する。
閉ざされた古い家の中に、不気味な「白い女」の怪異が次々と姿を現し始め、
家族の精神がじわじわと侵蝕され、、、というお話。

ビジュアルとしては、雪国の圧倒的な映像美が素晴らしかった。
ただ美しいだけではなく、雪国特有の絶望的なホワイトアウトが持つ、
「視界と理性を奪う恐怖」が画面越しに冷気として伝わってきて、
息を呑むような美しさと共に、恐怖がやってくる感じは良かった。

とりわけ、認知症の父親役、茂を演じた佐野史郎の、
何かに怯え狂っていく怪演ぶりが、前半の恐怖を完全に牽引していた。
先日観た「マジカル・シークレット・ツアー」でも、佐野史郎はチョイ役ながら存在感の爪痕を残していたが、
狂気的な役をやらせたら、やっぱり凄い。健康に気をつけながら、今後も活躍して欲しいと思った。

悠希役の加藤千尋は、どっかで見た事あるなぁと思ったら、セントチヒロ・チッチの俳優名義だった。
「午前0時の森」でオードリー若林と共に「おかえり、こっち側の集い」に出ていた、
ネガティブ人間の人という認識。自分と同じ仲間側の人という認識(笑)
(ノ∀`)アチャー
初めて演技する所を見たが、雰囲気はそれなりに良かった。ミステリアスな役が向いてるのかもしれない。

あとは、主演の北山宏光が徐々に正気を失い、何かに取り憑かれたように絵を描き続ける狂気への変貌も、見応えがあった。

しかし、、、
(-_-;)

中盤までの、精神がジワジワと削られるような「侵蝕感」は、見ごたえがあったのだが、
終盤にかけて「白い女」が登場し、暴走する展開になると、
急に作品のトーンが変質し、物理的なパニック映画のようになった。
作品全体が突然、しっちゃかめっちゃかとなり、前半で緻密に積み重ねてきた静謐な恐怖が、
なんだか全部台無しになってしまったように感じた。
(ノ∀`)アチャー

それから「雪女」の民話が物語全編を通して影響を与える作りになっていて、
これは「ばけばけ」でお馴染みの、小泉八雲の怪談「雪女」を原案に据えていると思われる。
ただ、展開自体は「地方の因習」や「家系の呪い」といった、
従来のJホラーの枠組みを出ておらず、既視感が拭えない。真新しいものは一切感じなかった。

また、父親の怪死や、家の中の怪異など、明らかに異常事態が起きているにも関わらず、
なぜそこまで頑なに、移住してきた家族がその家に留まり続けるのか、行動原理がさっぱり理解できない。
普通の人なら、有無を言わさず逃げるだろうに(笑)
(((((((((((っ;・ω・)っ ニゲロー
主人公の稔の心理描写の掘り下げも甘く、イライラするストレスを感じた。

他にも、息子の晶には「母親が自分の母ではなく、
別の何かに見える」という非常に面白い、子供ならではの設定があるものの、
その設定が、物語の謎解きやクライマックスに上手く活かされず、
繋がっていないような感じになり、消化不良のまま突然終わってしまうのも残念だった。

じっくり見せる雰囲気ホラーかと思いきや、ここぞという場面で、
大音量によるジャンプスケアに依存し、驚かせる演出が多く、
映像のクオリティに対して、音響演出があまりに安易で、ヘタクソに感じられた。

​あと、介護、家系、血のしがらみという現実の「面倒なこと」や「現実の地獄的なこと」といったものが、
怪異として具現化していくホラーという意味では、この前観た「遺愛」に通ずるテーマやモチーフを意識したと思われる。
なんだか今年のホラーのトレンド題材なのかもしれないが、
「介護」に関してだけは、そういう扱い方は、個人的にどうしても好きになれない。
(# ゚Д゚)
なぜなら、老人をあまりに露骨に老害扱いしてるように感じられるからだ。怖さよりも不快感が強いのだ。

その懸念事項は一先ず棚上げするとして、
東京から豪雪地帯の実家へ戻るという「逃げ場のない閉鎖空間」への移動自体が、
すでに精神的なホワイトアウト、すなわち、理性喪失の始まりになっていた。

認知症の父が悠希に怯えたのは、かつてその家で行われていた、
「嫁への抑圧」や「血筋の犠牲」の歴史を、彼女の存在に見出したからなのだろう。
|д゚)チラッ
「氷血」というタイトル通り、冷酷な雪国で凍りついていく血縁の連鎖、
狂気に染まる人間の内面を冷徹に捉えた現代の家族解体劇として、
非常に「冷たい」映画ではあった。

良かった演者
佐野史郎
加藤千尋
山谷碧都
北山宏光
佐津川愛美

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