あまり期待もせずにみたが
なんだこのおもしろさ！
DVD化されてないのが惜しい。

わたしは森本レオさん以外に知ってる俳優さんがいなかったけれど、一人一人味があってすごくルンルンした気分でみれて本当に笑いの絶えない映画でした！

『さらば、永遠の映画少年　追悼　大森一樹』2023年3月11日〜2023年4月7日　シネ・ヌーヴォ　2023年4月14日〜4月27日　シネ・ピピア

8年間にもおよぶ海賊放送局（FM）をやめることになったりゅう、ファイト、ダンプ、メカの4人。最後にメカの故郷である和歌山を旅することにしたが、自動車泥棒を繰り返す老人カップルの事件に巻き込まれる。老人カップルの目的は何か？海賊放送局の4人は無事に和歌山に到着できるのか？

海賊放送局の4人と老人カップルとの出会いと交流をコミカルに描いたロードムービー。

45年ぶりの再見。
初恋の人に会ったときのように胸が締め付けられる。

全編に流れる音楽（海賊放送局が流す曲）が効果的で、ある意味音楽映画としても楽しい。

嵐寛寿郎さん、岡田嘉子さんをはじめ俳優さんたちが皆、イキイキと演技されており、原田芳雄さんの銭形警部ばりの演技は秀抜。また、中島ゆたかさんがとてつもなく可愛い！

本作に再び出会う機会を与えてくれたシネヌーヴォに感謝！

• #2023映画館ストローカーエース

大森一樹監督（当時26歳）が自身の「城戸賞」入賞シナリオを映画化したプロデビュー作。自主映画出身者の監督への道を開いた記念すべき一本。松竹製作。

改造車オレンジロード号で海賊ラジオ放送を続ける若者たちと、自動車泥捧を続ける二人の老人とが和歌山県で交わるロードムービー。。。

アメリカン・ニューシネマの影響下という点からか、同時代に本格デビューした大友克洋（当時24歳）の漫画を連想。脱力した雰囲気が類似している。1970年代末期特有の格好の付け方は現代のそれに通じるものを感じた。

映画としての完成度は高いと思わないが、自主映画出身ならではの挑戦的な演出が楽しかった。森田童子、ゴダイゴ、矢沢永吉、トランザム、”スーパージェッター”など既成曲を使いまくっているのも当時の自主映画のノリ＝オタク第一世代の感性。

森本レオのDJぶりは本職ならではの流暢さで本作のベースを色づけていた。岡田嘉子を初めて認識。戦前にソビエトに亡命しスパイ容疑で10年も幽閉されていたことを知り驚いた。