かつて｢スターログ｣誌上などで何度も目にしていた､ 世にも恐ろしい姿の｢メタルーナ・ミュータント｣。
動いてる姿を初めて観たけど …

め～っちゃめちゃ弱いやないかい！ (笑)

｢宇宙から降り注ぐ遊星爆弾によって不毛の地と化した惑星、そしてその地下に建造された大都市｣

このユニークな設定は、後にまるごと某国の某作品にパク、いや受け継がれましたね古代くん。

映画の冒頭に登場する｢地球人の理解の範疇を超えた夢のマシーン｣も60年後のいま観るとただのインターネット通信だったりして、｢地球人も頑張ってるんだな｣と妙に感心してしまいます。

そして恐ろしいことに軍事力、少なくとも核兵器の破壊力に関しては、現在の地球のほうが1955年当時のメタルーナやゼイゴンを上回っているんじゃないかな？

この60年間に世界各国が軍備と戦争に費やしてきた予算と労力を純粋な宇宙開発に充てていたら、世の中はすごいことになっていたかも知れませんね。

• #ウェルカム地球外生命体♪

ワシントンの原子力平和利用会議から帰ったミーチャム博士(レックス・リーズン)は研究所宛に届いた差出人不明の小包からインタロシターと呼ばれる通信装置を組み立てる。興味を持ったミーチャムはモニターに映し出されたエクスター(ジェフ・モロー)と名乗る謎の人物の指示に従い彼の待つ研究所に向かった。到着するとそこには女性科学者アダムス博士(フェイス・ドマーグ)の他に各国から招待された科学者がいた。しかし、実は宇宙人だったエクスターによりミーチャムとアダムスは惑星メタルーナへと連れ去られ、星間戦争へと巻き込まれてしまう。


ミーチャムがエクスターの研究所に招待されたところまではワクワクして、これから何が起こるのだろうと期待していたけどミーチャムのやったことは部品を組み立てたことぐらいで他は何もしていない気がする。メタルーナに着いてもそれは変わらない。ミュータントを鈍器で何度も殴打したくらいか。そういえば最高司令官がしれっと恐ろしいことを言っていた。

• #2021観賞ワン
• #地球外生命体
• #VHS観賞

「宇宙戦争」(1953)「禁断の惑星」(1956)と並び称される50年代ＳＦ映画の名作。「宇宙戦艦ヤマト」の元ネタのひとつ。メタルナ・ミュータント登場。ユニバーサル・モンスターズのSFで初めてのカラー作品。原題は「This Island Earth（地球島）」。

原子物理学者ミーチャム博士は差出人不明の小包を受け取る。それは現代科学を超えた映像通信装置だった。画面に映ったエクセターと名乗る男に指示され無人飛行機に乗ると、到着した所には世界中の科学者が招かれていた。エクセターは敵の星から水爆攻撃を受けているメタルーナ星の科学者だった。。。

“総天然色”の風情がたっぷりの彩色が好み。光学合成も綺麗で“レトロフューチャー”の象徴と言える一本だった。

設定がなかなか面白い。主人公が異星間の水爆戦争を目の当たりにする様子は、当時の観客に地球人としてのアイデンティティを少なからず目覚めさせたことだろう。メタルーナ星の描写と異星人との交流は、まさしく「宇宙戦艦ヤマト」のガミラス星とデスラー総統を想起させる。

有名なメタルナ・ミュータントは終盤に少し出てくるだけ。しかし、そのデザインと造形は秀逸でインパクトがあり、同じ昆虫型エイリアンであるバルタン星人の祖先のようだった。デザイナーのミリセント・パトリック女史は、本作と同じくウィリアム・アランド製作のユニバーサルモンスターズ「大アマゾンの半魚人」(1954)でも半魚人を手掛けている。

※日本では前年に「ゴジラ」(1954)が作られている。本作の特撮の印象は円谷プロの「ウルトラマン」(1966)よりもビープロの「マグマ大使」(1966)を連想させる。