【ヴァンパイア映画のススメ】
『ロストボーイ』(1987)

◆本作のポジショニング
　人類 ←← (捕食) ←← ヴァンパイア

Rest in Peace ---------
本日(2021/7/7)、本作プロデューサーのリチャードドナーさんが永眠されました。享年91歳。

リチャード・ドナーはグッドイナフ！
今までありがとう、
安らかにお休みください。
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〈見処〉
①僕らはヴァンパイア討伐隊！
　ヴァンパイア版「グーニーズ」
・『ロストボーイ』は、1987年制作のヴァンパイア映画。
・本作の舞台は、カリフォルニア州の海辺の街サンタ・カーラ。一見、太陽が溢れ、平和に見える街も、街のあちこちに失踪者の情報を求めるポスターが貼られ、行方不明者が多い。
・両親の離婚を機に母と引越してきたサムとが街で知り合ったエドガーとアランの兄弟に聞くところによれば、行方不明者はヴァンパイアの犠牲者だという。
・半信半疑のサムであったが、兄のマイケルがヴァンパイアのリーダー、デイヴィッドによってヴァンパイアにされ、エドガー＆アラン兄弟と共にハンターとして、立ち向かう…。
・本作は、3人の少年が海辺の町に巣くう吸血鬼集団を退治するというホラー・コメディ。製作総指揮は『グーニーズ』監督のリチャード・ドナー、監督は『セント・エルモス・ファイアー』のジョエル・シューマカーと、80年代最強のスタッフが終結。
・制作費850万ドルに対し、興収成績は3200万ドルと、当時のR指定ホラー映画としては大きな金額を売り上げ、サターンホラー映画賞を受賞している。
・また、続編として、ビデオスルー作品『ロストボーイ・ニューブラッド』(2009)と『ロストボーイ サースト 欲望』(2010)が制作されている(未鑑賞)。

②ジュブナイル・スター
・本作の出演陣のうち、 ジェイソン・パトリック(公開時21歳)、キーファー・サザーランド(21歳)の80年代青春スター「ブラット・パック」世代に対して、少年ヴァンパイア討伐隊のキャストは、当時沢山の名作が作られた「80'sジュブナイル映画」世代。
・とある出来事を通じてティーンエイジャーが成長する様を描く「ジュブナイル映画」。本作に出演するコリー・ハイム(公開時16歳)とコリー・フェルドマン(16歳)は、その代表的な少年スターであった。

◆コリー・ハイム
・本作の前年に制作された『ルーカスの初恋メモリー』(1986)に主演。当時人気のあったケリー・グリーン、チャーリー・シーンら若手俳優に加え、ウィノナ・ライダーのデビュー作でもある青春映画の傑作として同作はヒット。コリー・ハイムは一躍ティーンアイドルとして人気を博すことになった。
・しかしながら、本作以降ヒット作品に恵まれず、2010年3月に肺炎のため38歳にて死去(享年38歳)。亡くなる前年には、続編『ロストボーイ・ニューブラッド』に出演している。

◆コリー・フェルドマン
・1984年に出演した『13日の金曜日・完結編』のトミー役で一躍有名になったフェルドマンは『グレムリン』(1984)、『グーニーズ』(1985)、『スタンド・バイ・ミー』(1986)と出演作品は軒並みヒット。
・キャリアピークで迎えた本作以降は『メイフィールドの怪人たち』(1989)を最後に、メジャー作品には次第に姿を消し、長く薬物中毒に苦しむことになる。
・2000年代に入ってからはリアリティ番組に出演し、低予算作品にも姿を見せるようになるなど、多くの80年代子役スターに見られる、苦悩のキャリアを歩んでいる。

③結び…本作の見処は？
名作の誉れが高い本作であるが…好みは分かれるところ。
○: キーファー・サザーランドによるゲスで恐顔のヴァンパイアは、まさに適役。
○: あまり記憶のない、長髪のジェイソン・パトリックをお目にかかることが出来る。
○: ポップな音楽にカラフルな洋服、緩めの作品設定、多めの空撮描写…典型的な80年代作品に認定出来る。
×:「薄っ!? 」と驚くほど、深みのない作品設定。ジュブナイル作品として心に残るシーンもなく、素人によるヴァンパイア征伐も『フライト・ナイト』に遠く及ばない。
×:「弱っ!!」と驚くほど、戦闘力のないヴァンパイア集団。ジャック・バウアーよりも弱い吸血鬼のキーファーに、ラストバトルに数人しか登場しない半グレ吸血鬼…どこに消えた？

「イジリ映画」として、永遠に残りそうな作品であった。

• #ヴァンパイア映画のススメ

1980年代の映画を求めて鑑賞。内容はバンパイアに挑む兄弟の話で簡単なんですが、青春、愛、ホラーが乱雑してい、細かい設定が分からくて少し混乱する作品でした。多分この時代の暗黙のルールがあるんだと思いました。

やはりこの時代の作品はフィルムは最高ですね、キャストともスタンドバイミーの少年が出演していて、もう少し少年たちにフォーカスして欲しかったです。彼らの無邪気な演技が見ていてワクワクするものでした。ホラーだけどアクション有りの作品で、この1980年代のアクションの雰囲気を楽しめる作品でもありました。昔のアクションも面白いですね🤣

コメディーだとも取れる作品で、ヴァンパイアがあまりにも弱くて、呆気なく倒されるところや、少年達の気楽なところ、良いタイミングで流れる音楽が面白く、気楽にワイワイ見れる作品でした。なのであまり深い物を求めていない人にオススメの作品でした‼️


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良い街だけどバンパイアが多すぎて困るよ…。

『フライトナイト』の流れを組む80年代現代劇＋伝統的吸血鬼映画の融合。ただし『フライトナイト』のような正統派としての融合ではなく、吸血鬼の伝統を茶化しまくった遊び心あふれる作風が楽しい！最近覚えたコリーフェルドマンも出てた！『グーニーズ』→『スタンドバイミー』→『ロストボーイ』っていう彼の出演作の流れがすげぇ！ジュブナイルの鬼やね！

吸血鬼集団の美女に恋をするという同時期の『ニアダーク』と似たような出だしを見せつつも、あちらのような西部劇ではなく、『グーニーズ』のリチャードドナー製作ということもあり、ジュブナイル要素が強め。これまた同時期にクラシックモンスター＋ジュブナイルな『ドラキュリアン』があるけど、本作は良い意味でジュブナイルの定型を逸脱しているのがロックな作風と合わさっていてまた違った風味。もちろん大好物！子どもが生き生きしてる映画は問答無用でサイコー！

離婚してママに連れられてきた田舎で兄ちゃんが女に釣られて吸血鬼に…。弟はなんとか兄ちゃんを救おうと、ビデオ屋で知り合った吸血鬼に詳しいオタク少年たちに助けを求めて、手作りの吸血鬼撃退グッズでもって救出作戦を企てるって感じの内容。教会から無断で拝借した聖水を装填させた水鉄砲（プラスチック製の透明なやつ😂）と、木の杭を矢にした弓をメイン武器にニンニクとか何か色々集めるあたりが可愛い！

この弟くんが結構ヤンチャな感じだったのだけど、「バンパイアでも兄ちゃんだ！俺が兄ちゃんを助ける！」とかカッコイイこと言ってくれるもんだから良い子過ぎてキュンキュンした！兄ちゃんは兄ちゃんで「お前を助けてやれる自信がない」とか言って弟を危険な目に合わせないように…っていう感じがサイコー。何やこの最強ほっこり兄弟！！

あとワンちゃんのナヌークの有能さよ！まさかのところで最高の働きをしてくれるイケメン中のイケメンだった！

無気力な若者世代を吸血鬼として描こうとしたのであろう本作は、時代的にもミージェネレーションあたりが世代的な背景になってくるのかな〜とも思うし、そのあたりがカウンターカルチャーとしてのパンクにも結びついた結果なのかな。知らんけど。まあそんなことは置いといて、どちらにしても社会的な新しい流れに対する不安なり危機感なりを吸血鬼に託して描いた作品であるのは間違いないやろね。あと地味に再婚大変物語でもあった🤣

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