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顔
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目次

顔の作品紹介

顔のあらすじ

「友達っておらなあかんの?」と言い放つ藤山直美が最高にハードボイルド! 妹を殺し逃亡を重ねていくヒロインがどんどん活力に 満ちていく姿に、ゲラゲラ笑いながらいつの間にかホロリと泣けてくる!

顔の監督

顔の出演者

原題
製作年
2000年
製作国
日本
上映時間
123分

『顔』に投稿された感想・評価

kuu

kuuの感想・評価

3.5
『顔』
製作年2000年。上映時間123分。

逃亡生活の中で、生きる意欲を見つけ出していく中年女性の姿を描く人間喜劇。

吉村正子(藤山直美)は、クリーニング店を営む母親を手伝う冴えない40過ぎの女。
家にとじこもりっきりで、恋人はおろか友人さえもいない。
そんなある日、母親が急死してしまう。
通夜の晩、ホステスをしている妹が正子に向かっていつものようにきつい言葉をぶつける。
カッとなった正子は妹を殺してしまう。
我に返った正子はその場から逃げ出す。そして、初めて外の世界へ出た正子の逃亡生活が始まった。。。

同僚のホステスを殺し指名手配された女性が、整形手術で顔を変え全国を逃亡、時効直前に逮捕される事件があった。
時効21日前に、常連のおでん屋(福井県に以前あったが現在は閉店してる)の女将の通報をきっかけに逮捕されたことで有名でポリス協力団体と協力して100万円の懸賞金を発表した途端の通報って、しかも行きつけの店の女将の通報は世知辛さを物語ってる。
加害者が捕まるのは喜ばしいけど、通報が罪を憎んでかゼニに目が眩んだかでは大きくちゃうかな。
阪本順治監督『顔』は、その1997年に話題になったこの事件を下敷きに、引きこもりだった女性が、犯罪がきっかけで自立していく姿を、ユーモラスに描いた作品です。
母親が急死した直後、ホステスをしている美人の妹(牧瀬里穂)に『子どものときからお姉ちゃんのことが恥ずかしかった』と云われて、 かっとなって殺っちまう。
この辺りはモデルとなった事件の被害者とは違う。
翌日、阪神大震災が起きる。
当時、映画初主演の藤山直美がスゴいスゴすぎる。
失礼ながら、転んでゲコゲコカエルのようにひしゃげ、階段をどっすんどすんと上がり、泣き叫び、吐き、泳ぐ。ホンマ体当たりの演技やし、ここまでやりきってくれたら圧巻。
藤山寛美DNA もろに受け継いでるなぁ。
主人公正子は、逃亡していく道筋で、いずれも訳ありの人々に出会い、救われていく。
ほんで、いつのまにか、強く優しくなってく。
顔も性格も器量悪しが徐々に変わり、輝き始める。 
監督のデビュー作の『どついたるねん』とか勝負に生きる野郎を、 関西人らしい臭いユーモアで描いてた。
今作品でも関西の失礼ながら『おばはん』のバイタリティーを見事にとらえていると感じました。
ひとつ間違えばモンスターモンになりかねない素材を、ウエルメイド(pièce bien faite)な人間喜劇に仕上げられてました。
岸部一徳、 佐藤浩市、大楠道代ら助演陣も優しい。
生きるのは、時には辛ぇ。
せや、傷つくのが嫌で引きこもるのも時には必要かもしれへんけど、傷ついても人と出会うほうがいい。
それが生きるということなんかな。
縁起の語源
縁り(より、糸とかをよる意)りて生起する。
存在は個では成り立たない。
何かと縁を持つ故に存在する。
ほーく

ほーくの感想・評価

3.9
【暴飲暴食】
年末年始、気をつけます

よいお年を((ヾ(❛ᴗ❛๑ )⸝⸃⸃Ω➳✩⡱


2002.3.17 鑑賞

邦題「顔」
原題「顔」
評者 ほーく
評価 4 
ひとこと 豪華な顔ぶれがこれまた泥臭い
<コメント>
 藤山直美。松竹を支え、日本を代表する喜劇役者のひとりであった、藤山寛美の娘。この肩書きは彼女の背負った十字架である。彼女は、精力的に舞台公演をこなし、全国を転々とする。そして、あらゆる周辺芸能分野の実力者に熱望され、異分野との接点を持つ。クロスオーヴァーが容易な時代だからこその要請であろうが、その藤山直美が映画俳優として登場するのがこの作品である。監督は、阪本順治。そして、共演に臨んだのが、中村勘九郎、牧瀬里穂、佐藤浩市、豊川悦司、岸部一徳の面々。
 顔、もちろん、仮面としての顔、表情としての顔が注目されることが意識されているタイトル。その存在感故に、藤山直美にのみ目を奪われがちだが、人物設定が綿密になされているため、短時間のエピソードでも彼らの背景が把握できる。彼らの顔、その内面に宿る「顔」もが注目に値するのである。
『死にながら生きて殺めて死んで、そして命を必死に抱えて生きてゆく』

キネマ旬報「ゼロ年代邦画ベスト」から選んで鑑賞した本作。
ポン・ジュノ監督のお気に入りとどこかで見たが、それも納得の見事なドラマに釘付け。
圧倒的にシリアスなトーンと展開で幕開けから妹殺しまで走るのだが、それは生きながらの「死」だと伝わってくる。
そしてダークな「死」から、コミカルさまでも混じったまさに「生」へと昇華されていく。
奇妙でありながら、人生のど真ん中を描き切る力作だった。

家族といえど、選んで決めたものではない。
見方によれば、勝手に一緒にいるよう決められた他人だ。
気が合うわけでもなし、幸せや安泰の保証なんてものもなく、見た目に関してだって公平とは言いがたい違いが生じることもある。
冒頭から、性格も生活も、見た目も職業も何もかも違う姉妹が映し出され、
家族という“つながり”が、逃れようのない鎖になっていることを示唆していた。
だからこそ、生きているからこそ断ち切る。
それが許されぬ最悪の形で実現してしまったとしても。

吉村正子、35歳。
生きながらに死んでいた彼女は、妹を殺して逃亡犯になる。
本能と言ってもよい逃亡から、まさかの「ただただ生きること」が人生になる。
行き着く街、出会う人々。
それは家族(という言葉で表された人間)よりも濃く、正子と関係する。
やがて、正子の顔には喜怒哀楽といった感情が目まぐるしく浮かび上がってくる。
まるで、人に宿る命がカタチになっているかのようだ。
その正子を藤山直美が渾身の演技で体現。
彼女の大仰すぎるようにも感じる演技が、これまた破天荒な人生を引き立ててくれていた。

そして、正子を取り巻く人間たちも豪華であり、それぞれが素晴らしくキャラを立たせる。
憎さと美しさを併せもつ妹(牧瀬里穂)
瞬く間の出演で正子の人生を変えてしまうトラック運転手(中村勘三郎)
正子の「生」に人生を変えられるヤクザ(豊川悦司)
初めて、正子に自由の尊さを教えてくれるラブホテル支配人(岸部一徳)
正子の「性」に強烈な意味を与えることになるスナック常連客(國村隼)
「愛」を正子に教えてくれる”悪い男”(佐藤浩市)
人との関係、その真を与えてくれる”ママ"(大楠道代)
鉄壁のキャスト陣が、本作のドラマの質を何倍にも高めてくれていた。

「死」から「生」への濁流に呑まれた正子。
彼女は「ただただ生きる」うちに、何を得て、何を失うのか。
その運命が導くラストシーンもまた素晴らしい。
そういえば、先日観た劇場で観た【WAVES】にも通じるものがあるが、
人生の本質とはこういうものなのかもしれない。

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