良い内容なんだか、さっぱり検討が付かない。ジャン=ユーグ・アングラード目当てで鑑賞。
ジャンとミシェル、愛し合う２人に突然遺産と豪邸が譲られる。見知らぬギメという向かいに住んでいた老人の死後、謎めいた家政婦付きで。
何故なのか？

ジャン=ユーグ・アングラード、結局ミシェルを信じきれず疑い破滅しちゃう。
愛は存在したのにな。

ギメという老人の悪趣味なゲームなんだろうか？遺言通りに事は進む。
せっかく愛し合っていて問題の無い２人( ジャンの自殺未遂以外 )だったのに…
結局破滅へ…

クロチルド・クローの疲れた顔と対照的に屈託ない笑顔の愛らしさがよい。そしてアングラードはやはり身の破滅をするほど女に入れ込む役が似合う。冒頭でこの二人の演じる夫婦のラブラブっぷりが嫌みなく美しく描かれているのはさすがフランス映画。でもその粋がベタベタの痴話喧嘩になるような展開にガッカリ。フランス人の恋愛観が分かっていないだけなのかも知れないが、愛の有無って寝たかどうかだけの問題？それを問いつめても意味が無いという気がするのだが・・。まあ真相を知ったら結局ジャンは自殺しそう。

なんとも中途半端な映画です。
まぁこのテイストがフランス映画だと言われればそうなのかもしれませんが、個人的には稚拙な演出のドラマとしか映りませんでした。
サスペンスとしての伏線の張り方やミスリードは巧いと思いますが、本作に内在するテーマ”愛は存在するのか”の演出が浅薄でどうにも受け入れがたい展開なんですね。
最低限ギメの人間像を奥深く描かないと、観客は置いてけぼりを食います。
あんまり細かく書くとネタバレになるんで止めますが、大体主役夫婦の愛も陳腐としか映りませんでした。
ラストも観客に委ねた感じなんですが、委ねる前に赤いドレスの女は？？
うーん・・・。