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信子
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『信子』に投稿された感想・評価

4.6
愉快な戦前青春女学校物語!
寄宿舎の舎監かぁ。こんなに若くて溌剌とした美人先生が1954年の木下惠介監督による『女の園』では心が無いような冷徹な舎監になってしまったのかと思うと…。
勝手な想像だけど笑

この映画のテーマは「教育に大切なのは愛情である」だろう。
清水宏監督はこの映画を作る際、1931年にドイツで製作され世界中で旋風を巻き起こした不朽の名作『制服の処女』を意識したのではないだろうか。
幾つもの共通点、類似点があるように思う。
・封建的な女学校
・厳格な院長・校長 事なかれ主義の教師たち
・主役の女生徒には母親がいない
・舎監であり、主役女生徒と向き合う美しく聡明な女教師(女生徒たちから慕われている)

共通のテーマは、主役女生徒の“先生への想い“。主役女教師の“真の教育とは何ぞや。愛情こそが大切なのだ“という意志。
主役女生徒の先生への敬慕が、『制服の処女』は同性愛へ、『信子』は母性愛へと向かっている。
自殺未遂の主役女生徒を皆で探し回るクライマックスも非常に類似している。

心配する女生徒たちに自分の進退について言った後の言葉だが、「皆さんだけはあくまでも無邪気な女学生でいなければいけませんよ」
これが来たる戦争を迎える女生徒たちへのメッセージだとしたら実に深い。

断然たる処置はわかるが、なるべくお手柔らかにと言う事なかれ主義の先生に対し、次の科白!これが教育の全てを語っている。
信子先生云はく、
「わたくしだって女学校生活はしてきました。いたずらも結構です、喧嘩も結構です。ただそれが将来、思い出となって不愉快なものであってはいけないと思うんです。女学生らしいいたずらだったら、わたくしだって笑って見ています。女として女学生として目に余るいたずらは断然いけないと思うんです」

色々真面目なことばかり書いてしまったが、この作品はコメディタッチの愉快な作品だ。「あんたたちに押しかけられたんじゃ、次は校長室に缶詰にされる」なんてのも面白いが、信子先生は芸者の代筆までやってのける!笑 いったいどんな艶な手紙なのかしらん笑
ズーズー弁だからズーさんと言われている女学生。これは佐々木康監督のあだ名だよね笑
映像表現は相変わらず素晴らしいのに音質が笑えるレベルで悪すぎる場面があったのが勿体無い。

でも良い意味で映画の教科書とも言える演出と撮り方のおかげで音の悪さも徐々に気にならなくなっていき、果ては音の使い方が上手いとさえ思えるシーンまで後半出てくるのは流石と言わざるを得ない。
坊ちゃんや二十四の瞳にも通じる、権威主義な女学校への新風。あんみつの方程式やガマの薬、泥棒騒動などのユーモアと、悪童・頴子の家庭背景や長い物に巻かれる先生たち、芸者置屋の差別的扱いなどピリッと山椒を加えた問題提起がいい。このシリアスになり過ぎないどこまでも牧歌的な味わいが清水宏ならでは。くせになる。
「按摩と女」ではミステリアスな役所の高峰三枝子が利発で真っ直ぐな新米エリート先生を演じガラッと印象が変わった。方言かわいいのにな
映像と音の劣化が激しく字幕が必要だった。花柳街の一部場面が欠落してたようで残念無念。

『信子』に似ている作品

按摩と女

上映日:

1938年07月07日

製作国:

上映時間:

66分

配給:

  • 松竹
4.1

あらすじ

名物按摩の徳市・福市のふたりが新緑を連れて山の温泉場にやって来た。ふたりは盲人でありながらも驚くべきカンの持ち主。先を行く子供の人数や、男か女か、果ては職業までも言い当ててしまうというのだ…

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出来ごころ

製作国:

上映時間:

100分

ジャンル:

配給:

  • 松竹
3.7

あらすじ

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