なんだか無性に、豪快な殺陣が見たくなって鑑賞。

『大江戸捜査網』は数作しか見てないけど、三船の松平定信はこんなに何もしてないっけ？？
ちょいちょい出てきては険しい顔してるだけだし。笑

ただ、序盤の集落襲撃や、ラストの乱戦、そして、爆発爆発、大爆発！
と、映画版ならではの盛り具合で、期待してた殺陣のシーンも、やっぱり松方兄貴は最高でした！

でも、全く隠密してないし、ストーリー規模や、明暗・キメの美学一つ取っても、『仕事人』シリーズの方が俺は好み。

先日、瑳川哲朗氏が逝去されたそうです（享年84歳）。
瑳川氏と言えば、私の場合まっ先に思い浮かぶのがTV時代劇『大江戸捜査網』の井坂十蔵役。
主役が杉良太郎から里見浩太朗、さらに松方弘樹へと変わっても瑳川氏扮する井坂十蔵は続投し続け多くのファンを作り出しました。
当時は所属が同じで２番目に自己紹介する人は必ず「同じく、井坂十蔵」と名乗るのが常識だったほど（ウソ）。

今回、映画版の存在を初めて知って早速レンタル！
でも私が一番観ていたのは杉良の十文字小弥太（一文字隼人と似てませんか？）の頃で、タイトルには捜査網の上にアンタッチャブル！とルビが打ってありました。
メンバーは他に梶芽衣子、岡田可愛など。
里見浩太朗の頃も覚えていますが、実は本作の松方弘樹（当時37歳）扮する左文字右京の時代はあまり観ていませんでした。

映画が始まると東京12チャンネル開局15周年記念映画、次いで大江戸捜査網放送400回突破記念と表示されますが、映画だからか例のオープニング主題曲とナレーションは流れません。残念！（クライマックスのナレーションはバッチリ！「死して屍拾うものなし！」）

それでも見覚えのある土田早苗（当時30歳）やかたせ梨乃（当時22歳）、お馴染み旗本寄合席 内藤勘解由役の中村竹弥の顔が懐かしい。
そうそう隠密集合の合図はお地蔵さんの赤いハチマキでした。

TVレギュラー意外のキャストが豪華なのも映画版ならでは。
隠密の元締め松平定信には三船敏郎（当時59歳）。
敵の黒幕には芦田伸介（当時62歳）。
芦田の配下には青木義朗（当時50歳）や伊吹五郎（当時33歳）。
他に三林京子（当時28歳）大和田獏（当時29歳）や岡田奈々（当時20歳）も。

ちなみに岡田奈々はこの5年ほど前のTV『俺たちの旅』ではカースケの妹役でしたが、カースケの彼女 洋子の父親役を演じていたのが瑳川哲郎でした。

本作、一応映画なのに画面サイズがスタンダードで尺が86分といかにも当時のTV放送枠を意識したような作りでしたが、思ったより脚本もしっかりしており、久々に痛快チャンバラ時代劇を堪能できました。

本作では忍者相手にサンダーボール作戦なみの水中アクションまで披露してくれた瑳川氏に合掌。ありがとうございました。

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「死してしかばね拾うものなし」というナレーションで有名なドラマの映画化。役人による集落皆殺しシーンで始まる激しくもストレートな勧善懲悪。
隠密同心の成り立ちはちゃんとナレーションで説明してくれるのですが、ドラマの番外編なのでこれひとつではそれぞれのキャラクターの性質や因縁みたいなものが少し分かりにくかった。
「この世に悪がある限り～」みたいなことを言って爆発四散するショッカーみたいな悪役で笑える。
松方弘樹の殺陣は剛剣の使い手感があり、マグロ！という掛け声が似合うかもしれない。