ポップな可愛らしい世界観から繰り出される、家族やクラスメートから疎まれている容姿に恵まれない少女の皮肉な現実の描き方のアンバランス加減が絶妙だった。主人公の女の子がムシャクシャしている時に流れるドラムのBGMの演出も良かった。

記録。
それでも生きてく強さ。

段々と良さが分かってきた(気がする)トッド・ソロンズのデビュー作。この頃から生半可な優しさなど皆無で寧ろ清々しい。

ブスだレズだと日々イジメられるローティーンの女の子を主役に据えた成長譚…なんかではなくて、ヘビーな日常をただただ見せ続けられるネガティヴなドラマだ。

そんなもんの何がオモロいねんって思うでしょ。いや、そうなんですよ。普通の映画ならイジメ克服して彼氏なんかできちゃったりして、まぁ色々あるけどハッピーに終わるでしょ。

でもそうはならない。フィクションなのに夢を見させるなんてことしないんですよね。人生そんな甘っちょろくないぞっていう意地悪さ。でもこれって真理だと思うんですよ。

当然イジメは良くないし、可哀想って思うんです。でも彼女は彼女で学校でされたイジメをまんま妹にしたりだとか割と捻くれた性格してて、素直に同情できない所あるんですよね。だから色々やってみて結局報われないんだけど、そんなに悲しくないっていうか。この辺りは人によって印象違うと思いますけどね。

救いも容赦もない映画だけど、たまにこういうの観たくなる。クセになるんですよ。

良い感じのブス加減ですねぇ。褒め言葉です。

ナポレオン・ダイナマイト(バス男)の女バージョンを彷彿とさせるが、彼女には親友がいないし、家族にも半分見放されてる状態で救いがない。。。

中１の主人公ドーン、普通に考えると相当なイジメに合ってるけど彼女はメゲない！健気に生きてるのが逞しく頼もしい。。
何か嫌な事があると必ず鳴るＢＧＭが怒りのボルテージみたいでいつ爆発するのかワクワクします！

溜まりに溜まったフラストレーションもスカシッ屁のような気の抜けた感じで消えていきますが……何だろうこの映画、嫌いになれない。スゴイ映画見たな。。

前向きな映画というか、彼女の[覚悟]を見せられる映画。

主人公のヘザー・マタラッツォ。大人になった今も絶妙なブス加減なんですね。褒め言葉です。

• #片腕１９９７年公開映画