激安物件を購入した若いカップルのドタバタコメディ作品。　
スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務め、トム・ハンクスが主演、シェリー・ロングがヒロインを演じ、アレクサンドル・ゴドゥノフらが共演。　

ニューヨークで弁護士をしているウォルター（トム・ハンクス）はバイオリニストの彼女アンナ（シェリー・ロング）のアパートに転がり込む。そこは彼女の元夫の家で、急に元夫のマエストロ（アレクサンドル・ゴドゥノフ）がヨーロッパから戻ってくることになり、二人はアパートから立ち退かざるを得なくなる。二人は郊外の豪邸を格安で購入するが、家が傷んでいたため知人に格安で家の修復を頼む....

若いカップルが郊外の傷んだ豪邸に引っ越したことから起きる課題や問題をコミカルに描いたドタバタコメディ作品。
豪邸は元ヒトラーのプール係をしていた男と妻が住んでいたが、ユダヤ人に夫が連れ去れてしまい、手放すことになった訳アリの物件。
若い二人が喧嘩や衝突を繰り返しながらも絆を深めていく様子がコミカルに描かれており微笑ましい。
家の改修を通して二人の仲も深まるはずだったが、リホームは遅々として進まず完成予定日もどんどん先延ばしになっていく。
その間に二人の仲もこじれていく。
元夫がマエストロだったりヒロインがバイオリニストなどのキャラクター設定をベースに、数々の名曲が流れてストーリーを盛り上げる。
果たして豪邸は改修できるのか？そして二人の関係は如何に？　　　

2024.6　NHK BSで鑑賞（プレミアムシネマ・字幕：伊原奈津子）　

• #リオデジャネイロ
• #バンド”チープ・ガールズ”
• #ヒトラーのプール係

コントの様な設定と馬鹿馬鹿しい内容だがかなり面白かった。
トム・ハンクスの初期主演作品ながらも充分素晴らしさも感じたし、スティーブン・スピルバーグ製作総指揮と、この後2人で名作が作られて行くとは思えない内容だが、作り込まれたユーモアは凄いと思えた。
恋人と買った家がとんでもない欠陥住宅と言う設定と2人の恋と生活が振り回される内容は想像以上に楽しめた。何より欠陥住宅の余りの酷さに観ていて可哀想と言うよりも兎に角笑えた。修理を業者に以来するも2人との掛け合いも中々シュールで面白いし、足場がピタゴラスイッチの様に崩壊する様は観ていて気持ちがよかった。ラストは安定のハッピーエンドと本作らしいシュールさでとても楽しめた。
多少チープ感はあるものの作品自体短めな上、色々盛り込まれているのでとても好感が持てた。

欠陥住宅がリフォームされていくプロセスと主演二人の関係性が構築されていくプロセスとの対比は言わずもがなといったところ

基礎さえ頑丈なら住処も人間同士もどちらも何とかなる


今作のトム・ハンクスは完全に全力のコメディアンと化してるから、まさかその後にアカデミー賞を受賞するような役者になろうなんて当時の人は夢にも思わなかっただろう

下積み時代に演技の幅や引き出しを豊富にしていたから名優と呼ばれる今があるんだろうな