円谷英二は元々はヒコウ少年で、飛行機乗りになりたかった。そして晩年まで構想を練って、ついに果たせなかった映画が「ニッポン・ヒコーキ野郎」という映画だったそうです。(Wikipedia)
確かにラドン モスラ キングギドラ バラン等々の飛行怪獣の特撮には独特の冴えを見せており、この「ゴジラの逆襲」では、航空映画といってもよいくらいに飛行機が活躍しています。
ここで思い出すのが「ゴジラ-1.0」です。あの映画のラストで、実際に試作されたまま使われなかった戦闘機がここぞとばかりに大活躍しますよね。
あのクライマックスには円谷英二へのかなり強烈なリスペクトが感じられるんです。
ついに果たせなかった「ニッポン・ヒコーキ野郎」の無念を、ついに使われなかった戦闘機と主人公の想いに重ね合わせ、思い切り見せ場を作り、華をもたせた・・・というような。
そう考えてみると、「ゴジラ-1.0」と「ゴジラの逆襲」に奇妙な一致点を見てとることができます。
「ゴジラ-1.0」の民間人主導のゴジラ迎撃隊に対し、「ゴジラの逆襲」では漁業会社と防衛隊の官民一体のゴジラ迎撃隊であること。主人公が太平洋戦争の飛行機乗りくずれであること。クライマックスでは飛行機が大活躍すること等々です。ちなみに対策本部の地図に置かれたゴジラの現在地を示す模型は2作全く同じです(笑)。
真偽はわかりません。しかし私には「ゴジラ-1.0」が、航空映画としての「ゴジラの逆襲」へのオマージュを隠し味として使いながら、飛行少年・円谷英ニへのリスペクトを描破したというように思えてならないのです。
追伸1
円谷英二監修のテレビシリーズ「ウルトラQ」の主人公が中小航空会社・星川航空のパイロットというのも偶然ではないと思います。
追伸2
この「ゴジラの逆襲」で、前作「ゴジラ」の山根博士を招聘しての対策会議は、前作よりも理詰めな感じで、とてもリアルでクールでカッコイイです。
もちろん「ゴジラ」の「何を言うか!重要だからこそ発表すべきだ!」「バカモノ!」「バカとは何だ!バカとは!」の熱い会議も最高でしたが。
本作の評価は低いですが、私は結構好きです!
ストローカーエースさん 前作からわずか数ヶ月での公開ですから、拙速ではあったかもしれませんが、完成度は決して悪くないと思います。 アンギラスはここでゴジラにコテンパンにやられて、「ゴジラ対ガイガン」ではゴジラの言いなりなのが哀れでした。好きな怪獣だったのですが。
懐かしい作品です。 モノクロ怪獣映画は味わい深いですね😊